せめて海という句点をつけて
この街を去れ!
おれの心は宝箱であった
いまでは空っぽですらない!
おぉ葉っぱが囁くふりを
するのが上手いんだ
おれはそこに矜持を見出し
血を吐くほど走った
それは奇妙な空だった
これから夏だというのに
秋の傷口がからりと開いて
せめて海という句点をつけて
おれを抱きしめて!
孤独よ光よ風よ友よ!
みんなみんな消えちまった
おれを差し置いて
真面目に生きようとしてやがる
おれはお前らが大好きだ!
血管がこんがらがって
ほどけなくなるほど好きかも!
あああ
昆虫みたいな生殖だけが
正義であると叫びたいよなぁ!
海の機関車が血を走る!
海の機関車が血を走る!
海の機関車が血を走る!
木が堂々と燃えている!
海の機関車が血を走る!
海の機関車が血を走る!
海の機関車が血を走り
おれは狂うほど何もしない!
何もしないんだ
何もしねぇよ!
みんな実直に飯を食え
まっすぐ前を見て飯を食え
力一杯飯を食え
そして眠ってしまうのだ
海の機関車の汽笛ばかりが
谺する夢を見させてくれよ!
海、勃起、気持ち良い!
海、勃起、気持ち良い!
海、勃起、そして
気持ちの良い光の愛撫!
愛撫!愛撫!愛撫!愛撫!
愛撫!愛撫!愛撫!愛撫!
太陽は!
事実以上の事実であった!
作品データ
コメント数 : 45
P V 数 : 7850.3
お気に入り数: 10
投票数 : 11
ポイント数 : 130
作成日時 2021-06-09
コメント日時 2021-07-29
#現代詩
#縦書き
#受賞作
項目 | 全期間(2024/12/15現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 21 | 17 |
前衛性 | 17 | 17 |
可読性 | 20 | 18 |
エンタメ | 18 | 18 |
技巧 | 17 | 17 |
音韻 | 18 | 18 |
構成 | 19 | 18 |
総合ポイント | 130 | 123 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 7 | 4 |
前衛性 | 5.7 | 0 |
可読性 | 6.7 | 2 |
エンタメ | 6 | 0 |
技巧 | 5.7 | 0 |
音韻 | 6 | 0 |
構成 | 6.3 | 1 |
総合 | 43.3 | 4 |
閲覧指数:7850.3
2024/12/15 05時06分30秒現在
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こんばんは。 タイトルから最後まで、気持ち良かったです。
0こんにちは。気持ちの良い作品を書けて嬉しいです。
0とても力強い詩に圧倒されながら拝見させて頂きました。 力強く捩じ伏せられる様な感じを受けて、私もこんな詩が書けたらなと思ったりしております。良い詩をありがとうございました。
0<こんな詩が書けたらな> こんな言葉をいただけることができて、幸いです。 お互いに、それぞれの、思うところを、貫いて詩をかけたら、それほど素敵なことはないと思います。
1これは大変リズム感がよく言葉のチョイスもユニークで素敵な詩だと思います。疾走感もあって、走る走る!ただ、疾走感を大事にしすぎたせいか、ところどころ不要かな?と思われる行も散見されます。でも総じて見事な詩だと思いました。
0コメントありがとうございます。 不要なところもあるとのご指摘ありがとうございます。 そう言った夾雑物を除いて行って、より疾走感のある詩を書きたいと思います。
0この詩を読んでの感想です。 読んでいてとても気持ちよい文章だと思いますが、意味を考えているとぐぎっという不快さを感じます。図書館においてある詩集のなかにこの詩を見つけたらとてもすてきに思えるような感じがしました。
0コメントありがとうございます。 不快さですか。嬉しいですね。少しでもその汚さがあなたの脳髄にこびりついたのならば、この詩は喜んでいます。義務ではなく。 図書館の隅でこの詩を見つけたら、裏切りの伴侶となりそうですね。
0テンポが良く、かつ詩の内容が大変すっきりしていて、大変良いと思いました。まだ名前が公開されてないのでどなたか分かりませんが、他の作品も読んでみたいです。
0コメントありがとうございます。 大変良いとの評価嬉しいです。 他の作品との作風が今回はかなり違うので、読み比べてくださるとおもしろいかもしれません。
0感嘆符のリズムが面白いな、と思いました。 どこか吉増の匂いがしたのは気のせいでしょうか?
0コメントありがとうございます。 ごめんなさい。そして、ありがとうございます。 まず、ごめんなさい。タイトルのニュートンに絡めて詩を解釈批評して下さったのですが、タイトルはテキトーにつけました。鼻ほじりながらつけました。だから、ニュートンは太宰でもガウスでもアルミ缶でも良いのです。 そして、ありがとうございます。テキトーな事実でも、それが詩の言葉であるのならば、そこから面白い解釈というものが頭を擡げるとわかりました。
0コメントありがとうございます。 吉増に確かに似ていますね。勢いというか、感嘆符の使い方というか。
0コメントありがとうございます。 痛快で素晴らしいとの感想はさらなる詩作の励みになります。感謝。精神状態は非常に落ち着いていました。正直に言います。テキトーに書きました。知性も情念も意志も特になく、どうでもいいやぁ〜って感じでした。そういう態度が案外功を奏するのかもしれませんね。
0あくまで個人的な感想としては、 勃起と愛撫はいらなかったなーと思いつつ、 それはそれで ラスト2行を成立させるために必要な気もする 好きです。
0一行目から声に出して読みたいなと感じました。 これ大声で読み上げたら気持ち良さそう、と思うも人の目を気にして囁くようにしか朗読できない、自身の羞恥心を自覚できました。 それで純粋に読んだ感想ですが、自分は真面目に生きていない、と実は後ろ向きな自覚を持っている人が、どうにか海や自然を全身で体感しようと頑張っている、というようなイメージで読んでしまいました。 終盤の繰り返しのところなんか、そう思いたい、そう感じたい、という思いの表れなのではないかと。 まあ読んでそう感じるのは、私が自分自身に当て嵌めて読んでいるからですね。 与えられたものでなくて自分で体感したいから、偉人に対しての「死ね」がタイトルになるのかな?とか考えたりしています。 まあともかく、繰り返し読むくらいに本作を良いなと思いました。 読んで良かったです。
0コメントありがとうございます。 〈与えられたものでなくて自分で体感したいから、偉人に対しての「死ね」がタイトルになるのかな?とか考えたりしています。〉 ごめんなさい、タイトルは本当にテキトーにつけました(内容もテキトーですが……)。死ね、ではなくとも、生きろ、でも良かったし、アホ!でも良かったかなと。なにでもいいんですよ。でも、そのなにでもいいという態度がなぜかうまく行きました。
0コメントありがとうございます。 この詩自体だテキトーなのでラスト二行もなにも考えず書きました。 でも、もう少し猥褻的な言葉を控えるべきであった気がしなくもないです。
0〈こういう力強い作品を書ける精神状態が凄くうらやましく思いました。〉 すいません、思うところがあったので書きます。 実は私は精神障害者で、強迫性障害と軽い躁鬱があります。 古来よりアリストテレスなどは狂気と創造について考察をしてきています。 私はこの時、軽い躁状態であったかもしれません。というのも、彼女の家に泊まった後、いつも服薬する薬を飲まずに書きましたから。 その場合、この詩を詩たらしめたのは、果たして私なのか、それとも忘れられた薬かという疑問符がつくのです。 これは難しい問題でして、私は往々にして悩んでいます。 軽く流してしまうには惜しいコメントだったので、返答しておきます。
0「孤独よ光よ風よ友よ! みんなみんな消えちまった おれを差し置いて 真面目に生きようとしてやがる おれはお前らが大好きだ! 血管がこんがらがって ほどけなくなるほど好きかも!」 これいいですね。大好きで、離れることなど到底考えられないものに置いていかれたとき、それを嫌いになるのは難しいと思います。やっぱり好きですよね。
0コメントありがとうございます。 好きと嫌いの根源である感情については、私自身もっと探求しないといけないと考えています。
0このポップさ、勉強になりますね。
0コメントありがとうございます。 勉強になったようで幸いです。精進します。
0海、勃起、気持ち良い!海、勃起、気持ち良い! が大好きです。 圧倒的、無邪気。 プロレスラーの武藤敬司が、少年時代、 地元山梨で、広大な富士山の景色をおかずに オナニーしていたらしいのですが、 それを思い出しました。 富士山、勃起、気持ち良い!富士山、勃起、気持ち良い!
0コメントありがとうございます。 〈口の中に入れたら…〉 朗読しようとしてださったのですね。嬉しいです。目と耳だけではなくて。確かにゴリゴリしてますね。熱々の衣をつけた唐揚げを一気に頬張ったみたいな。
0コメント見逃していてすみません……! 圧倒的無邪気ですか!今読み返してみましたが、そのような香りが漂っていました。 私は滋賀の比良山が好きなのですが、その場合は 比良、勃起、気持ち良い! 比良、勃起、気持ち良い! となるのでしょうかね
2本気で心配したほうがいいのか、本気で笑えばいいのか、ちょっと悩みました。が >海の機関車が血を走る! >海の機関車が血を走る! >海の機関車が血を走り >おれは狂うほど何もしない! の部分がどうにも好きで仕方がないです。 結局、素直に笑うことにしました。 落ち込んだ時にまた読みたいです。
0コメントありがとうございます。 素直に笑ってくださってありがとうございます。 落ち込んだ時にどうぞ。
0リフレインが効果的だと思いました。 タイトルが過激ですね。
0コメントありがとうございます。 惚れ惚れしますか。 そのような作品をもっともっと書きたいような。 ちなみに小林様の評価でしたら、私は普通の平々凡々です。
0こいつは〜いい。 なんつうか、若さが溢れている
0コメントありがとうございます。若さですか。 私は若いと思います。 歳をとるのが怖いですが、経験は時間に縛られているので、複雑な気持ちですね。
0今月の別の作品にも書いたことは繰り返しません。海という風景あるいは単語がなんの内包をもたないままにいてくれるので印象的でした。「おれ」も同様に心地いいと思いました。というか明らかに詩が次元が違いますよね。投票します。
0コメントありがとうございます。 〈海という風景あるいは単語がなんの内包をもたないままにいてくれるので印象的でした。〉 ここ嬉しいです。こういう技法もあるのだなーと思いました(上のコメントにあるように、この詩は本当に何も考えず、何も想わず、何を目標ともせず書いたので、そういうテクニックが出てきたのはたまたまです)。
1内省的で暗い詩に辟易しているので快哉!少し太字のポップスにも感じましたが、この路線こそ読みたい詩デアリマス。
0作品を拝見させて頂きました。 孤独よ光よ風よ友よ! みんなみんな消えちまった おれを差し置いて 真面目に生きようとしてやがる おれはお前らが大好きだ! この部分、 死ね、ニュートン、という題名ですが、温かい何かを感じました。 そして、勢いのある詩だなと! 好きだな好きだなと思いました。 良い作品をありがとうございました。
0コメントありがとうございます。 明るい詩がいいですよね。溌剌!
1好きな部分あげてくださってありがとうございます!
0ことばが全力ダッシュしてるみたいで面白かったです。下ネタがちょっと笑っちゃいました。でも汚い感じがしなくてよかったです。
0コメントありがとうございます。 下ネタ好きなのよね〜
0孤独、光、風、友、これら(この詩人における何らかの四元素なのであろうか)を大好きだ!と断言した後、血管がこんがらがるほど好きかも!という補足(野暮な言葉を使って申し訳ない、この独特の言い回し、私の血管にまでこんがらがってくる言葉の交接をどう表現すれば良いか…)を、感嘆符をもって豊かな詩情へと昇華している。吉増剛造的、あるいは疾走するランボーのような、という感想も勿論浮かび上がりはするが、それ以上の、この詩人において特有の何かがまさしく存在することは、私のような貧しい読者においても感得されるのであって、彼はその事によって真性の詩情を我々に対して乱射してくるのである。
0力強い言葉が羅列で、元気が出ました。ありがとうございます。
0元気を出せて嬉しいです!!!!! もっとみんな元気いっぱいの詩を書こうよ!!!!!
0きわめて印象的な詩です。海の機関車が血を走るは血液の中を走る、血管の中を走るなのかもしれないと思いましたが、海、勃起、気持ちがいいは少し違和感がありました。
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