鯨の鱗 - B-REVIEW
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鯨の鱗    

蒸留水に身を浸している。 雑踏や雑音から離れた閾値に住んでいて、 血を見ることも血を流すこともないケルベロス。 ベニスの泥はまた泥でしかなくて、 ポップシンガーの開いた口に放り込まれる弾丸が、 失望をどれだけ生むかも彼は知らない。 脳を持たない、恐怖を知らない。 考えることをしない、悩める術は捨てられた。 吹聴すればするほど首が締まるのは、 20世紀の遺物に彼が跨っているからだ。 僕は樹々の名を知らない。 花の名を知らない。 季節を知らない。 死ぬ場所も知らない。 せめて救いがあるとするならば、 僕が詩情から疎外されていることを、 僕自身が知っていることだ。 暗喩としての夜が訪れたとしても、 機関銃は教室で乱射されたりはしない。 戦地が世界のどこかにあって、 血が今日も散っているのに、 実生活に杭が打ち込まれない場所で生きていて、 それなのになお悔やまれるのは、 君と僕が監禁されたあの学校が、 二人を放逐した時点で燃焼して、 無くならなかったことだ。



鯨の鱗 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 16
P V 数 : 1301.9
お気に入り数: 1
投票数   : 7
ポイント数 : 3

作成日時 2022-11-05
コメント日時 2022-11-14
#現代詩 #縦書き #受賞作
項目全期間(2024/04/26現在)投稿後10日間
叙情性33
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント33
 平均値  中央値 
叙情性1.51.5
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合1.51.5
閲覧指数:1301.9
2024/04/26 08時27分47秒現在
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鯨の鱗 コメントセクション

コメント数(16)
勉強します。ありがとうございました。いろいろと迷惑をかけました。
作品へ
(2022-11-12)

>僕が詩情から疎外されていることを、 >僕自身が知っていることだ。 cold fishさんの 『まだ、JPOPを聴いて、皮膚を剝がしている、』 にもとあるとろに、同じようなことが書いてあるのを思い出しました。 どちらも悲観的な雰囲気を受けますが、しかし不思議なことに朗らかな印象を受ける言葉達です。

0
福まる
福まる
作品へ
(2022-11-12)

「君と僕」が通っていた学校は一体何を教えていたのか気になります。

0
stereotype2085
さんへ
(2022-11-13)

コメントありがとうございます。ご指摘の通り「彼」はある特定の人物を想起して描いたものの「僕」と表裏一体なんですよね。諸々の覚醒した感情が顕在しているのが彼、隠しているのが僕、と言ったところでしょうか。「君」についても鋭い読解でこれは特定の誰かを指しているのではなく、僕自身に潜む、共に人生を歩んでいるもう一人の僕のことなんです。だから最終連の学校を放逐された二人というのは、僕ただ一人のことなんですね。そして「君」に微かに含有する放逐された多くの人、というニュアンス。類さんの読解はほぼ完ぺきなひも解きをしていて、一連目、二連目とやや抽象的な書き方をしたのに、読み解ける人は読み解けるんだ、と改めて驚いています。四連目は締まりよく決まりましたね。僕も気に入っています。

1
stereotype2085
勉強します。ありがとうございました。いろいろと迷惑をかけました。さんへ
(2022-11-13)

コメントありがとうございます。僕の詩でcold fishさんの名前が出てくるのは何だか嬉しいですね。僕は彼を僕と両極にいる人間として高く高く評価していましたから。cold fishさんの作品にもありましたね。詩自体が持っている、求めている、求められている感受、感性とは違う場所に行ってしまったというニュアンスの描写が。何だかね、思ったんですよ。商業詩に採用されたある詩友さんの作品のモチーフ、描き方が僕にはもう、というか幼い頃からつまらないものだなと感じているものだったんです。これが詩情として評価され続けるならば、僕は詩情から疎外されているな、と。我ながら結構いいフレーズ、いい三連目だったと思います。僕もcold fishさんと同じように彼岸に行っちまうのかな、そんなことを感じさせられました。ありがとうございます。

0
stereotype2085
福まるさんへ
(2022-11-13)

コメントありがとうございます。学校、何を教えていたんでしょう。この学校は何かの例えで日本の教育機関、教育システム、教育の方向性など様々な意味合いを持っているのかもしれません。

0
Snydam
Snydam
作品へ
(2022-11-13)

尾崎豊がお好きと見ました。 見当違いなら失礼いたしました。

0
Snydam
Snydam
作品へ
(2022-11-13)

再度コメント失礼します。 タイトルの由来は、ひょっとすると52ヘルツの鯨でしょうか? “この鯨はおそらくこの周波数で鳴く世界で唯一の個体であり、その鳴き声は1980年代からさまざまな場所で定期的に検出されてきた。「世界でもっとも孤独な鯨」とされる。” (「52ヘルツの鯨」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2022年4月10日 (日) 21:00 UTC 時点より引用)

0
いすき
作品へ
(2022-11-13)

私の好みっていう超どうでもいい話だけど私は「せめて救いがあるとするならば」から先は書かないんだよね。なんというかクールな感じになると思うから。でそれをやりすぎるとなんも書くことがなくなるんだよね。だからバランスが大切なのかな。(いや、たぶんちがう・・・) あと私の卒業校なんだけど空き地になっててびっくりしたことがある

0
作品へ
(2022-11-13)

暗喩としての夜が、というのは良い言葉です。暗喩はまさしく影のようなもので、その集合体としての暗い密度を伴った夜を想像しました。夜とは完膚なきまでに密集した魚影のように、どこまでも流れていくものです。鯨を象るように、夜とは世界最大の鯨の偽装を担う、影の集合体であり、その鱗とは。夜から剥がれ落ちる一つの暗喩を思い浮かべてしまいます。それが、妙に孤独な――世界の秩序、言葉の関係性、いわゆる一般的な個性から弾き飛ばされた、ひとにぎりの異質として存在しているように思えてなりません。しかし、それは美しく舞うのでしょう。弱肉強食のルールからすればそれは、とても弱々しい何かでしかないのですが、弾丸のように磨いてほしいと思いました。一般的な個性を撃ち抜く、立派な弾丸に。

0
stereotype2085
Snydamさんへ
(2022-11-14)

コメントありがとうございます。尾崎豊さん。実は余り好みではなかったんですよね。盗んだバイクで走り出したこともなかったですし。冗談ですが。彼とは反抗のしかたが違う気がするんですよ。彼は衝突する、僕は放っておいて先へ行くという感じで。52ヘルツの鯨は恥ずかしながら初めて知りました。タイトルは鯨には鱗がない、だから稀有なものあるいはほぼ存在し得ないもの、というニュアンスでつけています。52ヘルツの鯨。とても僕好みで教養、豆知識の一つとして人生に彩りを与えてくれそうです。ありがとうございました。

1
stereotype2085
いすきさんへ
(2022-11-14)

コメントありがとうございます。好みの問題ですか。するとこちらとしても手の打ちようがありませんね。好みを変えてまでゴリ押しするのは難しいと思うので。でも詩情に疎外される、なんていい表現だと思いませんか?(結局ゴリ押し)

0
stereotype2085
類さんへ
(2022-11-14)

素晴らしいコメントありがとうございます。類さんのレスはそれだけで詩文として完成されているように思います。優れたレッサーは時に詩を解体しながら叙情そして正に詩情を潜ませるものなので。ひとにぎりの異質としての存在。この評を読んでこの詩で書こうとしたもの、異質な存在としての僕、を発見してもらえたようで嬉しかったです。このような作品でも届く人には届くんだなと少し安堵しています。仰る通り孤立した個体は弱いものです。類さんの磨かれていけという願い、メッセージは僕の奥深くに届きました。ありがとうございます。 「横たわるドラゴン その輝きを 硬い弾丸で壊したとしても 光続けるさ、心の中で」 最後は僕の好きなバンドの楽曲「ドラゴン」の一節を引用させていただきました。

0
いすき
作品へ
(2022-11-14)

ごめん、つまり言葉だけでは本当に言いたいことは伝わらないと思うんだよね。たとえば青空の写真を撮ってもそれは写真じゃん。ピクセル数がどれだけ増えてもその視界を構成する全原子の数には遠く及ばないんだよね。だから写真は写真という名の競技だし、世界は世界そのものだしっていうふうに思ったりしている。 私はなんとなく、筆者の人が本当に表現したかった心情と、詩情に疎外されるという表現から私が感じたものとが、けっこう、違うものではないかと思ったりした、ということなの。 ありがとう。

2
stereotype2085
いすきさんへ
(2022-11-14)

凄くいいことを言っている。写真は写真だ。読む人、観る人が見たいのは実像であり、虚像じゃない。でもこの詩において詩情から疎外、という表現は僕としては限りなくベストだった。これからはいすきさんの言うところも考慮して、更なるベストを探す。こちらこそありがとう。

0
stereotype2085
作品へ
(2022-11-17)

鷹枕可さん。 まず推薦文をありがとうございます。匿名期間中につきこちらでお礼申し上げます。鷹枕可さんの作品はいつも紐解くのが難しく、独自の詩世界であることが多く、僕には読むのが大変だったりする場合があるのですが、そのような詩を書かれる鷹枕可さんに好評をいただけたこと、とても嬉しく思います。僕は何事もなるべく分かりやすくシンプルに書き表すことを志しているので。「もたざるものの、」推薦文のタイトルは僕自身や、あるいはこの詩に共鳴してくれた方々を取り込み、包摂するかのようなタイトルでとても胸を打ちました。あと推薦文のコメ欄を読みましたが、当詩作品をよく思ってない方から鷹枕可さんの詩風にも、飛び火が行っており少し申し訳なく思っています。このように推薦文を書くのはある種のリスクも伴うものですが、今月は推薦文が多々ありとても面白い状況にあると感じています。これからもともにネット詩カルチャーあるいは、ネット詩カルチャーも詩壇も横断するような作品が出てくるように、盛り立てていきましょう。

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エイクピア
作品へ
(2022-12-10)

監禁された学校と言うのか気になりました。監禁ごっこなのか、本当の監禁なのか。「学校」の消失。燃焼による消失。喩の意義を思いました。

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