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誰かがドアをノックしたから

久しぶりにビーレビ来たんだけどさ

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カオティクルConverge!!貴音さん

あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

この詩は心に響きました。とても美しく清らかな作品ですね。素晴らしいと思いました。心から感謝申し上げます。これからも良い詩を書いて下さい。私も良い詩が書ける様に頑張りたいと思います。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

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きょこち(久遠恭子)

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居場所をありがとう。

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きょこち(久遠恭子)

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近所のコンビニで働いているずるぷかる君がどこの国から来て、何でコンビニで働くことを選んだのか考えるために、今日もそのコンビニに煙草を買いに行くけれどずるぷかる君はいなくて、新顔で中国から来たと思われる店員が働いていた。コンビニでしか会えないずるぷかる君がコンビニにいない時、君が何をしているのかを知る術はない。 母は「私はホタル族だから」と述べた。夜、ベランダで煙草を吸う人をホタル族と言うらしい。一時だけ放たれる光は母の手元から生まれたものだ。その光を頼りにする虫もまた夜になるまでどこで眠っていたというのだろうか。 パソコンの容量を空けるために様々なフォルダを開いた。気づかないうちに何層もの階層が用意されており、その奥へ奥へと辿ってゆく。その中で「兄より.txt」というファイルを見つけた。一時期だけ兄にパソコンを貸していたことがあって、ファイルは2013‎年‎12‎月‎10‎日、‏‎23:15:53に作成されていた。パソコンを貸したことへの感謝と家族への心配と、最後に、これらのことを口頭で伝えることへの照れくささが述べられていた。 そう言えば、兄を想って作った詩を乗せた同人誌を「とりあえず、これ」とか渡したことがある。「弟は兄の真似をすることしかできない」とかそんなことを書いた気がする。そうか、同人誌を渡した時の心境もまた「兄より.txt」を残した兄の心境の真似だったのかと2017年7月15日になって気づいた。この時、隣の部屋に兄はいなかった。 初めて家族の前で煙草を吸ったのは、2015年1月に沖縄へ家族旅行に行った時のことだ。煙草を吸っていることを家族に知られてはいたが、その姿は見せないようにしていた。だけど、旅行ともなればいたしかたなく、母親に薦められたものだから、なおいたしかたない。おそらくあれが最後の家族旅行となるのだろう。約15年の時を経て、沖縄に戻ったあの旅行が最後の家族旅行となるのだ。 ずるぷかる君にはわからないだろう。僕がいつも「49番を2つ」という時の震えがわからないだろう。それと同じように僕は、ずるぷかる君がどこの国から来て、何でコンビニを働くことを選んだのかがわからない。 一つだけ教えるとしたら、煙草を吸い始めたのは少女との約束を守るためだったこと。だから、僕と結婚する人にお願いしたいのは、僕の喫煙を辞めさせて欲しい。そうすれば少女との約束を破れるから、奥さんと子どもを沖縄旅行へ連れて行こうと思う。その時、右手に握られているものが何であるかを今は知る由もないのだ。 「弟より.txt」 今日、知り合いから「深夜高速」という歌があることを知らされました。サビは「生きてて良かった」が繰り返され、「そんな夜を探してる」「そんな夜はどこだ」と繋がります。これは、歌手自身が「生きてて良かった」ことを探すのですが、「生きてて良かった」のは何も「私」=「歌い手」だけではないんだと思います。僕はそんな夜をもう見つけています。だから、僕はあなたにこの歌を聞かせたいのです。どっかの歌手が歌っているのではなく、精一杯僕があなたに歌いたいと思います。「生きてて良かった」と。 作成日時:2017年‎7‎月‎17‎日、‏‎0:40:50


縁 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 30
P V 数 : 1896.0
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 14

作成日時 2017-07-17
コメント日時 2017-08-24
項目全期間(2024/02/27現在)投稿後10日間
叙情性55
前衛性00
可読性11
エンタメ11
技巧55
音韻11
構成11
総合ポイント1414
 平均値  中央値 
叙情性55
前衛性00
可読性11
 エンタメ11
技巧55
音韻11
構成11
総合1414
閲覧指数:1896.0
2024/02/27 00時24分32秒現在
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    作品に書かれた推薦文

縁 コメントセクション

コメント数(21)
5or6.(ゴロ)
(2017-07-17)

文学好きでは無い自分でもストレス無く読めました。 多分、ずるぷかる君のお陰でしょう。不確かな情報の中に確実な数字が刻まれているとそれが道しるべのように安心して最後までたどり着きました。生きてて良かった。

0
完備
(2017-07-17)

「良い」以外に感想の述べようがありません。こういうチャラチャラした文体は好みではありませんが、そういう私の心理的なハンディキャップをものともしないほどの出来ばえだと感じました。

0
なかたつ
(2017-07-17)

5or6さん なんていうか、限りなく身近な出来事をいかに読み物として成立させるか、と考えますが、でも、この作品に至った結果として多分どストレートに書くしかなかったんだと思います。そういう点で毎回挑戦ではありますが、ある意味読者を信頼して投げるしかないですね、生きてて良かったです。 仲程さん ありがとうございます。最終のメッセージは当初なく、その前で投稿しようと思ったのですが、それだと何かフックがないような気がして、蛇足になるかならないかと葛藤しながら付け加えてしまいました。この作品を好き勝手にお持ち帰りいただき、好きなところだけつまんでいただければと。 完備さん 「良い」以外に出ないというのは、それだけでしかない作品でもあるということで、ただ、ポジティブに捉えたいと思います。チャラチャラした文体というのがこういうものなのか、と、ただ自然に出た言葉なので、僕がチャラチャラしているということでしょう、生き方を変えなければ文体も変わらない気がします。ご感想は、誉め言葉として受け取ります、ありがとうございます。

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渡辺八畳
(2017-07-18)

これはすらすらと読めた、と私もライトレスします

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淵木
(2017-07-19)

はじめまして、すごく心に響きました。一見関係のない初めの何パラグラフか、どんどん先に読み進められたのは「ずるぷかる君」とか「ホタル族」とか、魅力的な言葉のおかげでしょうか。そしてさいごの「生きててよかった」が出てきたときの高揚感、、、。人と人の間にあるものの所感を書くことが、心惹かれる文章の秘訣という感じがします。

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なかたつ
(2017-07-19)

祝儀敷さん すらすらと読めたのは形式的なことで、内容面では何も残らなかったのでしょうか、とちょっとした猜疑心を持ってしまいましたが、ポジティブに捉えたいと思います、ありがとうございます。 淵木さん てんでばらばらなことをつらつらと書いてても多分意味がないんだと思います。それとなく、なんとなーくつながりがあって、それを繋ぎ合わせることで、なにかしら生めればいいといつも思っています。それも僕がどう感じたかだけでなく、誰かとの場面や誰かのセリフによって感じる何かですね。 蛾兆ボルカさん 難しいことをやっているように見えましたか…、起きた出来事を単純にどストレートに並べただけですね。何かを思い出すきっかけはふとした瞬間であって、そのふとした瞬間が何であったかを後になってねつ造するにあたり、できるだけ自然にねつ造できればと思いました。記憶もねつ造だと思います。それにしても、この作品にコメントを書いていただいたのも、この作品の前髪を掴んでいただけたということですね。

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まりも
(2017-07-22)

〈コンビニでしか会えないずるぷかる君がコンビニにいない時、君が何をしているのかを知る術はない。〉コンビニを二度重ねることによって生まれる、意識的に再確認しなくてはいられないような焦燥感、知るすべはない、という大仰な表現の裏に仄見える、どうしても知りたい、という切実な感覚。それを、気持を表面化する方向性ではなく、無機的な叙述的な散文体によって、沈潜させながら語っていく語り方、その心地よさが全体に響いているように思いました。 〈母は~と述べた。〉これもまた、ずいぶん畏まった、大仰な言い方。自分のことを述懐する、のか。口上を述べる、のか・・・自らをホタル族、と定義することの意味。家族の中での、かすかな疎外の感覚。母の煙草の話が、なぜ急に〈兄〉の話になるのか、と思ったら・・・煙草の火のイメージが、最後まで巧みに織り込まれているのですね・・・。 〈煙草を吸っていることを家族に知られてはいたが、その姿は見せないようにしていた。だけど、旅行ともなればいたしかたなく、母親に薦められたものだから、〉母の吸う煙草、それは、家族からは疎んじられている行為に身を染める、その誘惑に身を委ねる、ということでもあったのか・・・その母の誘惑に、語り手も誘い込まれている。 兄、は、きっと、煙草を吸う(なにかに依存しないと生きていけない)こと無しに生きていける存在なのでしょう。弟は、その兄に憧れている。兄の抱く〈家族への心配〉は、母と弟が共有している、なにかに依存しないと生きていけない(とはいっても、煙草、くらいの、ささやかな、やめようと思えば辞められるはずの、それでいて自力ではなかなかやめられない、何か)性向への〈心配〉であるようにも感じました。 〈最後の家族旅行〉や、家族の不在に象徴されるような、家族離散、あるいは家族の崩壊のイメージ。ずるぷかる君、という印象的な名前(と存在)は、自分の心のよりどころ(とまで大げさではなくとも、母の思い出やらなにやら、との連続性を喚起する)煙草を買う、という行為において、接点を持つ存在。 ずるぷかる君、がいない、見当たらない、そのことが、煙草を買わない、煙草を辞める、きかっけになるのか? 〈煙草を吸い始めたのは少女との約束を守るためだったこと。だから、僕と結婚する人にお願いしたいのは、僕の喫煙を辞めさせて欲しい。そうすれば少女との約束を破れるから、奥さんと子どもを沖縄旅行へ連れて行こうと思う。その時、右手に握られているものが何であるかを今は知る由もないのだ〉 知る術もない、という冒頭の表現と、〈知る由もない〉という終盤の表現が作りだす、ある種の枠構造。少女との約束とは何か(母の中の小女性、にまでつなげるのは、私の勝手な読み、ですが)。 結婚=家族を得る=現在の家族喪失、家族崩壊、の状況の修復。そこまで考えると、寂しさを癒すための仮の火が、夜のベランダで吸う一服の煙草、なのかな・・・その寂しさ(言葉にすると大げさだし、その程度のことは家族には伝わらないから、黙っている、でも、しんしんと感じている寂しさ)を母は感じる人で、兄はさほど感じない人で、弟は敏感に受け継いでしまっている人で・・・今は皆、バラバラで生きている、そんな家族の姿を思い浮かべました。 ささやかだけれど、家族と共に居ても(ともにいるからこそ)感じてしまう淋しさ、のようなもの・・・それを逃すなにか、を右手に持って(そのことを予感して)、自分の家族を持つことになる、であろう弟。そこまで予感できたからこそ、言葉にうまく出来ないながら、漠然と心配してくれている兄に、〈「生きてて良かった」のは何も「私」=「歌い手」だけではないんだと思います。僕はそんな夜をもう見つけています。〉ということを、弟は伝えたいのかな。そんなことを想いました。

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夏生
(2017-07-22)

なかたつ様、御作にコメントさせて頂きます。 作品の冒頭の「ずるぷかる君」と「僕」の話になるかと思いきや、「兄」の話になり。 煙草から母親の姿が浮かび、家族を心配する「兄」が浮かび。 痛みやかなしみを綴るのではなく、素直に思ったこと、感じたことが丁寧に綴られて 最後に兄の真似をしていた「弟」からの脱皮が見えた気がしました。 「縁」というタイトルから逃れられないもの、大切にしたいもの、という思いと葛藤を感じました。

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なかたつ
(2017-07-22)

花緒さん いやいや、発見をいただきました。人物が不在であるということ。それは導かれるべくしての結果なのです。というのも、僕は、「ということ」という作品でも書いただけでなく、身の回りの人たちも総じて、自分と一緒にいる時間より、むしろ、自分といない時間もどこかで生きていることを想像するのが好きなのです。ということは、必ず不在である時に相手を想うことが僕の詩、僕の生の根源にあるということに気づかされました。 そこに合わせて、ホタル族の話は単に1~2日前に母から偶々聞いた話を用いたのですが、「結果的に、他人に何かを伝えてしまう」というのがなるほどで、僕にとってのずるぷかる君がそうなんですね。 そして、深く深く潜ると気付く他者のメッセージというのは、言われて自画自賛、偶然の産物ではありますが、こういった手法はあまり用いられていないのではないでしょうか。 この2つについては、僕自身が僕の作品への気づきを得られました、ありがとうございます。

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なかたつ
(2017-07-22)

まりもさん 作品を拡げた読みがしっくりくるような、こないような感じです。 「兄、は、きっと、煙草を吸う(なにかに依存しないと生きていけない)こと無しに生きていける存在なのでしょう。弟は、その兄に憧れている。」 きっと、弟は兄に憧れていますが、その辺の描写は全くなく、ましてや兄が煙草を吸うかどうかの描写も全くありません。おそらく、ここに描かれている兄弟は兄は弟に、弟は兄に依存しているのではないでしょうか。それもお互い遠回りの意思表示でしか通じ合っていないのですが、煙草を吸うことがこの作品において何かへの依存の象徴として使われているわけではなく、我ながら意味のわからない「煙草を吸い始めたのは少女との約束を守るためだったこと」に使われているように思えます。家族の前で吸う必要がなかったのは、それが少女との約束を守るためであったからだったと述べるのはずるいでしょうか。 「ずるぷかる君、がいない、見当たらない、そのことが、煙草を買わない、煙草を辞める、きかっけになるのか?」 なので、上記のことで、ずるぷかる君が見当たらなくても、少女との約束が煙草を吸う吸わないに影響を与えたのだと書いてあるとおりだと思っています。その約束=過去によって導かれた、現在にいるのがずるぷかる君でしょうか。 (語り手の)過去=約束→(語り手の)現在=ずるぷかる君→(ずるぷかる君の)過去を想うことができる。つまり、少女との約束は煙草を吸う目的であり、それが同時にずるぷかる君に会う手段でもあって、ずるぷかる君に見当たらなくても、少女との約束が破られない限りは煙草を吸う気がします。 「生きてて良かった」の解釈については、「僕はあなたにこの歌を聞かせたいのです。どっかの歌手が歌っているのではなく、精一杯僕があなたに歌いたいと思います。「生きてて良かった」と。」の通りですね。自分で言うのもあれですが、この「生きてて良かった」の主語が弟なのか、兄なのかによって全然意味合いが違うんだと思います。そこを隠してしまったので、皆様にお委ねした次第です。

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なかたつ
(2017-07-23)

天才詩人さん 「ずるぶかくんの目線をギミックとすることで日常をポリフォニックに再掲示し直す、秀作として読みました。。」 「手垢のついたものを、新規なものとして「繋ぎ直す」という。自分が現在巻き込まれている関係性を一旦緩めることが必須である。」 という二つの部分は、僕の読みがあまいのか、矛盾しているように思えました。 多分、ずるぷかる君の目線は語り手が推測するしかなくて、語り手が見たずるぷかる君が全てであって、読み手も語り手でさえ、きっとずるぷかる君の目線に立てないのです。ただ、想うことはできることが提示されています。 「繋ぎ直し」というのは、適格だと思いました。一見無関係に思えるばらばらの出来事を一人の主体によって結びなおす。無論、一人の主体が経験したことを改めて並べているだけなのですが、それでも、「繋ぎ直す」という作業によって、多層が多層でありながらもその僅かな重なりが見えてくる瞬間が僕にとっては快感ですね。 方法論として意識しているわけではないのですが、西脇の言う「超現実主義詩論」に通じるものがあるでしょうか。

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なかたつ
(2017-07-23)

夏生さん 様々に入れ替わる登場人物に読者が置いてけぼりにならないかと心配ではありました。 兄の真似をするしかできないとは、多分何かに書いただけであって、作中では兄の真似をする行為は全く描かれていないので、「脱皮」したわけではなく、今になって気づいたのですが、「弟より.txt」というものを書いてしまうこと自体、兄が「兄より.txt」を残した行為の真似であるので、実は脱皮できていないんじゃないかと気づいてしまいました。

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田中修子
(2017-07-26)

ちょっとけなしている感じで書いちゃいますが、けなしていないです! とっても不思議な感じで、 スマホから読むとすらすら入ってきてすごいなぁ! って思ったんですが、大きめのパソコンからみたら内容が薄いように思って、でもまたスマホから読むとすらすらしていい感じです。紙にプリントアウトしたらどうなんだろう。 画面によってだいぶ印象が変わるお話で、これはなんなんだろうと。 個人的に、どの機械で書かれたのか興味あります。スマホ? パソコン? おもしろいな~

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まりも
(2017-07-31)

天才詩人&花緒の議論に割って入る、ということではないのですが・・・「不在」という言葉に、つきまとうニュアンスを、お二人が共有しているのかどうか、ということには、疑問が残りました。 不在という語に、喪失感、空虚感、失望感を感じているのか、いないのか。花緒さんは事実としての不在、に言及していて、いわば、状況説明の言葉。天才詩人さんは、「不在」という言葉が喚起する詩的感興が、この作品には強く感じられない、だから、これはモノローグとどこが違う?という疑問を発しているのではないかと思いました。 不在である、という情況があるけれども、そのことに語り手は渇望したり苦悩したりしていない。むしろ、その不在である空間に、想起の力を用いて「いま、ここにいない人」「その人がいた時の時空」を呼び出している。次々に、内的空間に呼び出されては、また消え去っていく想念。それはいったい、何なのだろう、と、静かに見つめているような印象を受けます。追憶として、無理に追いかけたり、もう得られないものを切望したりする衝動性を感じない。今、自分が居るところから、その想念が訪れて来る過去のある時点に飛んでいきたい、居てもたってもいられない、でもできない・・・というような焦燥感を感じない。自分の中に訪れて来る想念を吟味しながら、語り手は偶然のように出会うもの、訪れるものを、待っている感覚がある。その安定感というのか、慌てないで待っている静けさというのか・・・その動じない語り手のスタンスのようなものが、落ち着いた語り口、それでいてオムニバスのようにどんどんスライドしていく語りを生み出しているように思います。 なかたつさんへ。 「作品を拡げた読みがしっくりくるような、こないような感じです。」ありがとうございます。何といえばいいのか・・・作品の意図するところを読み解こうとか、語り手の心情を推しはかろうとか、そういう感覚ではない所で読んでいる、というのか・・・作者が意識しているかいないかには関わらず、なぜ、これほどに「煙草」にこだわるのか、というところに興味が向いています。 さりげない小道具のように扱われていて・・・でも、全篇に網のように覆いかぶさっている。 〈煙草を吸い始めたのは少女との約束を守るためだった〉〈僕と結婚する人にお願いしたいのは、僕の喫煙を辞めさせて欲しい。そうすれば少女との約束を破れるから〉〈右手に握られているものが何であるかを今は知る由もない〉自分が吸いたくて吸っている、という自発的意思という雰囲気ではないのに、自分ではやめられない。少女との約束を守っている間は、沖縄に行けない、その約束を自らに確認させるために、この主人公は煙草を吸っているのだろうか・・・結婚によって、無理に(他律的に)破る約束とは、なんだろう。結婚後に、煙草の代わりに右手に握るもの、とは、なんだろう。結婚によって、新たな約束をする、ということ、なのだろうか・・・〈母〉の煙草を、作者が「気に留めて」書き込んだのは、なぜだろう。〈兄〉は吸うのか吸わないのかわからないけれど、約束を守るために吸う、というような行為からは逃れることができている人なんだろうな、などなど・・・。 作者が意識している以上に、煙草(とそのイメージ)は、作品全体に、大きな影響を及ぼしているという気がして・・・煙草、約束、守る、破る、そういう情況に主人公を導く小道具としての機能・・・が気になっています。

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なかたつ
(2017-08-01)

花緒さん、天才詩人さん、まりもさん コメントいただきありがとうございます。 僕が予期しない方向にまで話が発展していったような気もします。 天才詩人さんの 「この作品はまとまりを欠いていて、それが豊かさになっている。ずるぷかるくんの話かと思えば母が出てて、次の兄の話、将来の結婚相手の夢想。まったくまとまりがない。で何がこのまとまりのなさを束ねているかといえば、作者が自分をとりまく人々に対してうまく言いたいことが表現できない。関係性を器用にこなせないという「葛藤」なわけです。作者の逡巡がメインシャフトとなって、ばらばらなナラティブをまとめている。」 ということ、これはポイントだと思います。 まとまりがない、というより、器用にこなせない、というよりも、これがむしろ日常であると僕は考えています。 仕事をしていても、日常で生活していても、自分が見聞きするものというのは、元来まとまりがないものばかりではないでしょうか。 それを自分の興味によって掬いたいものだけ掬うことで、記憶に残りますが、いかにその記憶に残せるか、自分の興味、何でもないことに目を向けられるかが、大事だと僕は信じています。 だからこそ、日常で拾い集めた何でもないことを繋ぎ合わせて、それとなく作品に仕上げます。 器用にこなせないのではなく、そうした何でもないことを人よりも多く集めて、明確なテーマとして一義的に落とし込むのではなく、そうした日常を作者(author)という権威(authority)によって、わざとそれっぽく仕上げたにすぎません。 その日常に興味を持つ読者もいれば、何も感じない読者がいることを承知で、僕は読者に投げかけています。 どこかひっかかればいいと、なにか想像がふくらんだり、なにか感じてくれることがあればいいと。 ただ、それではただの日記にすぎませんから、無意識的にそれが結びついたのは、まりもさんの言う「煙草」のおかげでしょうか。 僕が花緒さんのコメントで気に入ったのが、「不在」と「結果的に何かを伝えてしまっている」ということです。 僕が書く上で「不在」がしっくり来ただけであり、読む上でしっくりくるかは別問題だったのでしょう。 ただ、僕は「不在」を書きたいのでしょう、前作「ということ」で書いた最終連の引退後の様子があるように、自分たちが見聞きした世界のその後や共時的に何をしているか、そういったことが気になるのです。 ごくありふれた感情で言うならば、「好きな人は今頃何をしているんだろうか」ということ。 この作品で言えば、働いていない時のずるぷかる君が何をしているのか、「兄より.txt」を書いた時の兄は何を思っていたのか、これらは語り手が見ていない世界を思うということ。 つまり、「不在」であることは自明であるかもしれませんが、「不在」を思うことを作品にする、それが今までの僕の作品でも言えることであったので、それを指摘した花緒さんのコメントにしっくり来たのです。 蛇足かもしれませんが、作品の読みというのも作者や他の読者にとって、言わば「不在」です。 それをコメントという形で表明することによって、作品の読みは存在できるわけであって、それをわざわざ書かなくてもいいというわけではなく、書くことによってこそ意味があると言えるのではないでしょうか。 他に感じた人もいるかもしれませんが、花緒さんが最初に書いてしまった以上は、この作品に「不在」が適用できるかどうかという不在していた問題を提起した花緒さんのコメントが結果的によかったのではないでしょうか。

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なかたつ
(2017-08-01)

田中修子さん 僕はWord(一行40字、横書き)で作品を書いてから、それをコピペしているだけです。 本音を言えば、縦書きの方が読みやすいですし、このサイトのレイアウト上、一行がもっと短い文字数であると嬉しかったりしますが、投稿先によって、そのWordの設定も縦書きにしたり、横書きにしたり、一行あたりの字数も変えています。 場に合わせて変えています。 だから、ここのレイアウトが変わったり、投稿先によって、僕の書く作品も全く異なると思います。 レイアウトによって作品が縛られるのです。

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黒髪
(2017-08-06)

良い作品だということを、読後十分くらい後で、認めてしまいました。家族や恋人の関係について、かなりストレートな 心情表現の言葉で綴られていくので、結構うらやましいというのが一番正確な読後感です。僕は時代に乗り遅れて、恋人も持ったことがない人間なので、まだおっきい子供みたいなものなのです。でも、現代では、恋人を持ったことがない人が半数くらいいるという話であり、別に倒錯的な価値というものも、ほぼないだろうと思います。 穏やかな詩だと思います。夜の雰囲気が強いです。レイアウトは、確かにもっと狭い方が、 良いだろうと思いました。 印象深く、自分を振り返っててしまうような詩だと思いました。

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なかたつ
(2017-08-12)

黒髪さん ありがとうございます。 作中の少女は恋人ではなく、あくまでも約束をしたという関係を持った少女でしかありません。 僕の他の作品でもたまにあるのですが、「自分を振り返ってしまうような」というのが、書いた自分でも不思議です。 あまりにも個人的な作品ばかり書いていながら、読者に何かを喚起させる、その理由はわかりませんが、それでもそういう結果をもたらすことができたのならば、僕も書いたかいがあったと思えます。

0
なかたつ
(2017-08-23)

りさん ありがとうございます。 想いを伝えるために詩はあるのか、それに、その想いは誰に伝えたいのか。 いや、その前に、自分は誰かの想いをきちんと受け取れているのか、そんなことを考えました。 コメントも出尽くした感があるので、正直に言ってしまいますと、最後の 「生きてて良かった」と。 という終わり方はお気づきかもしれませんが、主語がありません。 僕自身、生きてて良かったのは当たり前であって、それ以上に、この作品には書かれていないいろいろなことを経た上で、「あなた=兄が生きてて良かった」と伝えたかったんですね。

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survof
(2017-08-24)

「ずるぷかる君」というネーミングあまりに秀逸で、このネーミングがなければあるいは最後まで読めなかったかもしれないな、と思いました。こればかりは、なかたつさんの意図もあるのでどうにもならないことなんだと思いますが、最後にもう一度「ずるぷかる君」に会いたかった気がします。個人的には「ずるぷかる君」ということばの響きとその響きが喚起する豊富なイメージ、それから「23:15:53」を口に出して読んだ時に自分が感んじた語呂のよさ、がこの作品で特に気に入ったポイントでした。

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なかたつ
(2017-08-24)

survofさん そのネーミングに関しては、僕が名付けたわけではなく、そのお母さんかもしくは先祖様です。 ずるぷかる君に会いたいという気持ちですが、いつでも会えるわけでも、僕を待っているわけでもないので、偶然出会うしかありません。いずれも偶然の産物です。 語呂はあまり意識せず、本当にそのまんま書きました。これもまた偶然の産物です。

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