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優しく太ろう。
バニラとチョコなら どっちがいい? 別に高いものじゃないから そんなに迷って 譲らなくていいよ じゃんけんが 苦手なきみの生き辛さって とてもわかる 好きな方なら 左でも右でも どっちでも いい ごめん ごめん わかってるんだ いやになるくらい 世の中って 遠慮ばかりしてしまうよな 気がつけば きみが はじめて 勇気を出して 手を伸ばして バニラをとってくれた顔を 眺めて僕は笑った きっと世界で一番優しく太るよ 帰り道に 俯いた どうしたらいい? 打ち明けてくれた 悩みの正体 これは ちゃんと時間をかけるべき悩みだ 数歩 歩いたところで きみが苦く 笑った 「…そんなに考えてくれるのはなぜ?」 バニラとチョコみたいにわたし 笑い飛ばされる気がしたのよ そんなふうに誰も思わない それが口癖の人と僕は沢山会った いやになるくらい 一言が 空回り チョコレートが奥歯で焦る ぜったい笑い飛ばせない痛みを 知っているから ここで ひけない きみが はじめて 生きるのが辛いって 話してくれたことを ぜったいに 溶かすわけにはいかない また考え込んで ふって笑った 「ねえアイス垂れてるよ」 おしぼりが額に満ちる 世界が痩せていくからきみと僕は 優しく、太ろう。
優しく太ろう。 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2629.9
お気に入り数: 5
投票数 : 0
ポイント数 : 50
作成日時 2025-07-13
コメント日時 2025-08-02
| 項目 | 全期間(2025/12/06現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 15 | 5 |
| 前衛性 | 1 | 1 |
| 可読性 | 3 | 3 |
| エンタメ | 2 | 2 |
| 技巧 | 25 | 15 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 4 | 4 |
| 総合ポイント | 50 | 30 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 7.5 | 7.5 |
| 前衛性 | 0.5 | 0.5 |
| 可読性 | 1.5 | 1.5 |
| エンタメ | 1 | 1 |
| 技巧 | 12.5 | 12.5 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 2 | 2 |
| 総合 | 25 | 25 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


思考の流れが時に表面に表れて交錯し、セリフもある。優しく、太ろうという 形の優しさは、非常に思いやり深いですね。確かに世界はやせていくけど、 夏ならではの明るさが救っています。
0こんばんは、コメントありがとうございます。 ただいま、優しく太ろうメンバーズカードを発行中ですので宜しければ御加入下さいませ。 活動内容としては、優しさを与え、見つけ、描き、記し、受取る 後は太るだけでございます。 ※永年無料。 勿論、ジョークで御座います。
1アイスが垂れるほど時間が経ったのか それともそれほど暑い日だったのか。 ぼんじゅーるさんはチョコのアイスを選んで お相手はバニラを選んだところも面白いと思います。 優しく太ろうというフレーズもよいと思います。
0語りかける口調で「優しく、太ろう」だなんて今の世の中そうそうないけれど、詩の世界だからこそ表現できる世界なのかもしれませんね。
0おはようございます、コメントありがとうございます。 そうですね、選ぶという行為は大袈裟に言えば気を許しているところがすこしはあるからだと思います。 意外と、自分が差し出した2択に対して選ばれると嬉しかったりするものですしね
1おはようございます、コメントありがとうございます。 そうなんですよ。 綺麗事を力いっぱい書いてみよう押し切ってみよう、そういうたくらみです。
2汚いところだけでなく、綺麗なところも表現する、そこが良いのかもしれませんね。
2すいません、ポイントを誤って連打してしまいました。。。 「じゃんけんが苦手〜」の文がとても印象に残っています。好きな方、右でも左でも、本当にどちらでもいいのだけど、おそらくそれでも選べない。優しさゆえの恐怖が襲います。 だからこそ、「きみ」が「選ぶ」この強さ、我慢や力などの逆境に打ち勝つ強さではない、暖かく柔らかく芯の通った強さを感じました。
1こんばんは、コメント及び ポイントを入れてくださりありがとうございます。 じゃんけんの部分は初期段階では入れていなかったので嬉しいですね。 暖かく柔らかい強さというのを感じて頂けて、意図が少しは伝わっているかなと安心致しました。 柔と剛であれば柔の強さを表現したかったので嬉しく思います。
0毎回タイトルのつけ方にセンスの良さを感じます。
0こんばんは、 コメントありがとうございます。 超個人的な体感では、タイトルがスッと浮かばない時は本文との咬み合わせが悪いですね。 あくまでも僕の場合ですが。
0こんばんは。 私の語彙ではとても大層な感想を言うことは出来ないのですが、とても優しくてツーンとするような作品で圧巻されました?
0こんばんは コメントありがとうございます。 ソフトクリームのひとくちめ、のような感覚で読んで頂けたら良いかなと思っています。なにか一つでも感じて頂けたならば嬉しいです。
1返信していただきありがとうございます! 圧巻されました!と言いたかったのですが?になってしまいました。すみません?
2いえいえ、全然大丈夫です。 詳細設定という欄の下に、コメントのサンプルというのがあり、送るコメントを確認できますので、ご自身が気になるようでしたら確認されたら安心かと思います。コメントして下さるのはみんな嬉しいと思いますので、ラフな気持ちでこれからもお互いにコメントして行けたらいいなと思います。ありがとうございました。
2一緒にアイス食べてくれて、いいなあと思いました。 私とアイス食べてくれた、人、今、食べてくれる人……。 そんなふうに、詩の言葉が日常風景と繋がり、共感することができました。
1おはようございます、コメントありがとうございます。 人とアイスやかき氷を食べるのって、以外とワクワクする一コマだと思うんですよ。昔、公園でアイスクリンというアイス屋さんが顔を見せていたのも、今や懐かしい と思い出しました。
1優しくて、繊細で、崩れ落ちそうで、柔らかい。 読後感も爽やかで、好きになりました。 優しく、太ろう。なんか素敵です。 今の時代には却ってインパクトあるかもしれません。
1ちゃんと時間をかけるべき悩みだ とか、笑い飛ばせない痛みとか、溶かすわけにはいかない、とか。すごくあったかい。そんなふうに思ってくれる人がそばにいてくれたら..と、一人妄想の世界でうっとりしてしまいました。
1こんばんは、コメントありがとうございます。 そんなふうに捉えて頂けたことに感謝いたします。 たまに食べたくなるようなアイスのような詩になれたら嬉しいです。 そして、優しく、太ろう。
0こんばんは、コメントありがとうございます。 実は抜粋して頂いたフレーズがこの詩の肝といいますか、主張せねばならない思いやりの部分だと信じて、 書いたので感じ取って頂けて嬉しいです。妄想も甘くて美味しいですよね。
1やさしく太る。ここに詩の開眼、あるいは成長の始めがあると思いました。生きづらさとは何か、案外詩そのものに迫るよりは、こう言う間接的なアプローチの方が詩は秘密を開示してくれるのかもしれません。
0こんばんはコメントありがとうございます。開眼、成長の始め…確かにぽんっとアイスを置くような感覚で書いたほうが親しみやすさは生まれるやもしれませんね。
0末文の言葉に惹かれます。 豊かさを楽しく甘受することが難しい世の中になりましたね。 嫉妬心もあるし、道徳心が凄く強すぎる日本人が増えた。禁欲的というか、欧米に植え付けられたニュータイプの道徳心ですね。その時代に優しく太ろうというこのメッセージ。恋人への愛を通して描く、素敵だと思います。
1こんにちは、コメントありがとうございます。ニュータイプの道徳心、ユニークな表現ですね。確かにここからまた新たな道徳の価値が枝分かれして行きそうな気配もします。そして優しく、太ろうには裏テーマとして 太りゆく自分を恥じるのではなく肯定していく世界になって欲しいと込めたのを言いそびれていました。ニュータイプの道徳心が良い方に太ることを祈ります。
1世界が痩せていくからきみと僕は 優しく、太ろう。 この最後の二文が好きです。 世界は冷たいけれど、僕は君に優しくしたい。みたいな。 なんというか、恋というには優しすぎて、愛というには一歩距離感がある、そこらへんが溶けていくアイスなどに雰囲気として出ていて、甘酸っぱい空気が漂いつつ、最後とびっきり甘く終えて、タイトルに帰るところがとても好き。 ありがとうございます。
2こんにちは、コメントありがとうございます。 >>恋というには優しすぎて、愛というには一歩距離感がある 正にそんな感じですね。男女、恋人、と隔てずに色んな関係性で重ねてみて貰えたらば嬉しいです。この詩の「僕」の存在はちょっとファンタジーですからね。
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