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神崎ラジオ祐介
宮崎の祇園って、 大して都会でもなくて、 田舎でもない町の、 奥まった陰気な場所に、 相当ガタが来てる平屋建てがあって、 陽気だか陰キャだか、 よくわからないサイコな少年がいて、 そいつは文を書くのがめっぽう上手いんだ。 やけに神経質になったり、 妙にハイになったりする、 手がつけられない奴で、 学校では急に奇声をあけだり、 ヘッドバンキングなんかを始めたりする野郎で、 おまけに隠しもせず教室のど真ん中で、 詩なんざを書いている。 母親からはバカやってないで 勉強しなよと頭を小突かれたりしてる。 それに奴はボロっちい列車が走り抜ける、 線路のそばでインスピレーションなんて、 到底当てにならない代物が、 降ってくるのを待つ大馬鹿野郎なんだ。 道行く人は頭のおかしな奴だなんて、 割と本気でdisってたんだが、 得体が知れないから、 それ以上関わろうともしなかった。 奴のただ一人の友人は、 大麻を吸うようなパッパラパーなんだが、 あいつは絶対BIGな詩人になるって、 信じてるんだよ、イケてるよな。 根っからの田舎もんだから、 何も見えちゃいねえ、信じちゃいねえ。 死にてえがどうしたらいい？ って聞いてきた友だちとも呼べない奴に、 じゃあ生きてみりゃいいって、 舌出して言った最高の男だよ。 そいての名前は、神崎ラジオ祐介ってんだ。 日本人なのにミドルネームがある馬鹿野郎だよ、ホントに。 だから物のついでだ。 お前もそいつの名前を呼んでみろよ。 呼んでみろよ。 神崎ラジオ、おめえロクでもねえなって。
神崎ラジオ祐介 ポイントセクション
作品データ
コメント数 ： 18
Ｐ Ｖ 数 ： 1955.3
お気に入り数： 2
投票数 ： 6
ポイント数 ： 0
作成日時 2025-06-09
コメント日時 2025-07-11
Ｐ Ｖ 数 ： 1955.3
お気に入り数： 2
投票数 ： 6
ポイント数 ： 0
作成日時 2025-06-09
コメント日時 2025-07-11
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
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- 作品に書かれた推薦文
神崎ラジオ祐介 コメントセクション
コメント数（18）
人間はある程度老けてしまうと、醜い己の欲望のために生きるようになります。 人間との縁がダメになったとか、ネット詩サイトから離れますだの、死にたいですだの言ってた人が、今度は猫と暮らしていきますみたいな言い訳をして生き様を晒すようになる。 そこへ行くとこの威勢の良い若者のお話はいいですね。追いかけたい夢があって、それを叶えたい。なら、叶えてもらおうじゃないの？ と思わせる気風の良さがある。 夢が叶わなくてもいいとか、生きてさえいればとか女の腐ったようなことを言わなそうです。
1万太郎さん、コメントありがとうございます。この詩、ある方の詩の上達ぶりに、逆インスパイアされて出来上がった作品なんですよ。その方、よく出来た詩を書くようになったのですが、何か僕の中で違和感があって。どこかAIが書いたような、というかAIが書きそうな、いかにも現代詩という体裁の取れた作品になったんですよ、その方の詩。もちろんAIっぽい作品が悪いとは言いませんが、僕としては、あーこれくらいというかこういう作品なら努力すれば、ある程度みんな書けるようになるんだなという気持ちになりまして。それでじゃあAIが書きそうにない、現代詩っぽくない詩を書いてみようと思ったんです。宮崎とか祇園とか出てきて、加えて平屋建てとかサイコとかいう言葉が混在している。面白いなと思います。僕は快心の作品が仕上がって賛辞をもらった時、「ね、いい作品だったでしょ？」と言いたくなるのですが、今回の詩は違って「いい作品ですよね」と割りかし客観視しています。いい作品だな、面白いな、と。さらに補足すると直近書いていた、いかにもstereotype2085的な詩作品が、超絶面白みのない方向に行ってしまった、それを破棄した背景もあります。まあそんなこんなで出来上がった作品です。和風純正ロックンロールですよね、この詩。気に入ってます。
1続けていくと、上達する。そこから見えてくるもの。上手くなった時に技に溺れる人、下手だった時の活気を取り戻そうとして敢えて崩そうとする人、色々いると思います。初心に戻ることは大切だと思いますね。初期衝動。人は結局一人だから誰も味方がいなかった時の狼だった自分を思い出すと、ロックになるなあと。
1士農工商悪人詩人 by ピクルス 悪人以下だとされる詩人像の、神崎ラジオさん。 妙に納得しました。 だけど、それでも詩を書き続けて貰いたいです。 それが仕事にならなくても。 いつの日か、｢ロクでもない｣が褒め言葉になるといいなと思いました。 ありがとうございます。
2万太郎さん、再度コメントありがとうございます。技術がつくと器用に書けるようにはなると思うんですよ、ただ仰る通り、初期の激しい衝動的な何かがなくなったりする。やはり初心、なぜ作ることが好きなのか、自分の好きなものは何かを忘れずにいたいものです。
1レモンさん、コメントありがとうございます。ロクでもないが褒め言葉に、ですよね、そうなってほしいものです。ちなみに！ですがこの作品において、締めのロクでもねえなは、既に最大の賛辞として使っています。神崎ラジオ君への。
1宮崎って一回もいったことがないのですけど、巨人キャンプと神社と、数多のパワースポット、あとそのまんま東というイメージがあります...。それとヤマダ電機の創業者も宮崎の出でしたね。 ようするに「鵺」みたいな、海のものとも山のものともわからない、わけがわかんない土地という印象があり、ステロタイプさんのセンスもある意味独特なので、なんかそこらへんで、宮崎とシンクロしたのでしょうか。
1おまるたろうさん、コメントありがとうございます。ちょっと田舎で都会でもない、かと言ってそう僕が表現しても反発がない場所、ということで宮崎を選びました。 宮崎、住んでたんですよ、昔。とてもいいところです。のどかでのんびりしてて、気温は暖かく人々も穏やかで、独特の時間が流れている。沖縄とは違うタイプの悠久が、あの場所にはあるんです。 そういう土地にちょっとぶっ飛んだ神崎ラジオみたいな男がいる、というの、充分あり得る。 宮崎祇園を選んだ時点で、この詩は無理なく完成したと思っています。
1神崎ラジオ祐介君… 親近感を感じます… ロクでもないけど良い子かもですね！
0こんな読みにくい句読点で縦書きにしたのは意味があるのかな？ 神崎ラジオ祐介ってかなり個性的なやつなんだろうな。 俺にはリズムがあわなくて、 それが妙に新鮮で、 神崎ラジオ祐介って 読んでていらいらするよ。 ってことで、毒がある(独特) なかなかオモロイじゃないんでしょうか。
1小銭好きさん、コメントありがとうございます。神崎ラジオ君、ごくごく一般的な意味ではいい奴ではないかもしれませんが、ナイスガイではあるはずです。ワンピースのルフィのような良さがあるかもしれませんね。普通に生活してたら追いつけないかもしれないけど、あ、こんないいところあるんだ、へーという。ろくでもないけれど！という。理想系の一つですね。
1アラガイさん、コメントありがとうございます。リズムが合わなくて読んでていらいらしましたか笑 多分それを神崎ラジオ君は光栄だと思うでしょう。俺と会わねえか、そうか、俺も合わねえな、と言ってニカッと笑うかもしれません。
0ロックでハードボイルドな表現に惚れ惚れしました(*´ω｀*) 神崎ラジオ君の中二病っぷりとイカれ具合最高です！ "死にてえがどうしたらいい？ って聞いてきた友だちとも呼べない奴に、 じゃあ生きてみりゃいいって、 舌出して言った最高の男だよ。" ↑このフレーズが一番好きです！ 多分この人、「死にたいなんて思わないでもうちょっと生きてみなよ、きっと楽しいぜ」と伝えたかったんでしょうね。 ラジオといえば、私が最近ハマっている海外アニメに「ラジオデーモン」という異名を持つキャラクターがでてくるんですが、この作品を読んでいてそのキャラが1番に思い浮かびました。
0ひなのさん、コメントありがとうございます。神崎ラジオ祐介君がみなさんに浸透してきて笑 嬉しいです。惚れ惚れとは最高級の褒め言葉じゃないですかっ。そうですね、ラジオ君は、おめえはどうか知らねえけど俺は生きるからな、おもしれえから、みたいな感覚で言ったんだと思います。おめえがおもしれえかどうは知らねえけど、くらいのノリもあったかと。
1stereotype2085様、こんにちは。stereotype2085様流、ジョニーBグッドでしょうか、ノリの良い明るい、作風でとても楽しめました。ありがとうございます( ´ ▽ ` )
0西川さん、コメントありがとうございます。楽しめたのならなによりです。ジョニー・B・グッド。いい曲ですよね、僕も大好きです。
1ミドルネームの「ラジオ」が確かに印象的なのですが、彼の自己紹介ではなくて、彼を紹介する詩でもないのでしょうが、彼が主役の詩。BIGな詩人になると言う、空手形と言うとちょっとひどいのですが、余り当てにならない、友人の証言。それらのどれもがこの詩をチャーミングにしていると思いました。
0エイクピアさん、コメントありがとうございます。チャーミングって言葉、僕大好きなんですよ。昔自作の小説でこの単語を使ったら「今どきチャーミングって言葉使うかしら」と、SNSであるご婦人に指摘されて以来封印していましたが。チャーミング、いいですよね。この詩全体がチャーミングという発想がありがたいです、愛すべき笑 ですね。これから僕の中でチャーミング復興宣言がなされるかもしれません笑
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