猫が書いた詩、わたしが運ぶ詩 (おまけ付き) - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

狂気、ファック、バイ、そし……

自由 暴力 そして 輝き

素敵。 邂逅と官能、詩。  現場からでした。

湯煙

永遠の反射

名作?それともただの習作?

ただの習作なのかもしれない。が、ここには作者当人も気付いていないかもしれない、天才がいる。俺の直観は当たるんだよ。人生で二回くらいは。

石村利勝

こんにちは まっさらな世界

「まっさら」の優れた表現

あなたの世界も「まっさら」ではないかな? 「まっさら」なのに、書けますか?

南雲 安晴

imagine

パンチング。

今からリーディング界隈を、ノックアウト。

stereotype2085

大人

ただ  納豆  は苦手

生き返る、 笑いながら、 台所で、 さばかれるキミ、さあ、明日から食わず嫌いはやめよう。

湯煙

はっかといちご

詩における視覚要素の決定版

いわゆる視覚詩的なものは作ろうとするとパッと見の奇抜さで満足してしまい、それを行った理由に乏しくなってしまうことが往々にある。しかし「はっかといちご」はその域を超え、結晶の造形だからそこの効果を成せている。

渡辺八畳

独言少女

いつも終電に間に合う人生生きてますか

少女の独言は胸に刺さる。というか萌える。条件があって、少女は本当に少女でなくてはならず独言は本当に独言でなくてはならない。なのでこの詩は刺さるし萌える。

石村利勝

MY 9090 OF NO……

最先端ノスタルジア

なつかしみが 超えてゆく 未来という名のノスタルジイ 

真清水るる

骸骨スフィア

プラトニックな求愛の舞踏

ほろびたゆえに、もうほろびることのない、永遠の愛。それは、幸せか、囚われか——

沙一

人魚性

海、たましいの故郷

素直さゆえに、なじめない人間のせかいにたいする、異邦のかんかく——

沙一

宇宙飛行士の解剖

死因は、孤独

二重の夜に、追い詰められた、かれは、涯のない闇のなか、吊るされた——

沙一

家庭の檄文

悲運

そこには笑顔の絶えない、家庭があった。

stereotype2085

あす

ミのシャープはファ

「ミのシャープ/響かせる笹舟にのせて/送り出してみる」って、やりますねえ。ひねりが利いてて鮮やか軽やか、清新なリリシズム。これぞ令和の”もののあはれ”じゃないですか?

石村利勝

ヘビと戦う

家に蛇は、居つくことがある。

子どもの頃、蛇は家を守るから 粗末にしてはいけないと、聴きました。 なるほど、そういうことか。

真清水るる

バナナはおやつに入りますか

たもつワールド全開

これはバナナですか いいえ詩です たもつザ・ワールドです

羽田恭

TOKYO

不良天使の幻像

広大さと、小さなもの、神聖さと、世俗的なものの、コントラストに富んだミニチュア——

沙一

風景を食む

我々も本作の出来に食まれていく

この良さは読まぬと分からぬが、読むと確実に心が仕留められる。独特の風景の描写は人の記述がないからこそ冷涼な空気を作り出す。

ふじりゅう

失踪

現代詩が現代であることを実感できる

古風な詩作品から一線を画した作風に我々は驚く。

ふじりゅう

お別れの挨拶

&氏による待望の一作

ロシヤ、という響きの不思議さに、貴方はもう逃れられない。。。

ふじりゅう

フィラデルフィアの夜に Ⅻ

フィラデルフィアシリーズ最新作!

羽田氏のフィラデルフィアシリーズ最新作が公開された。その完成度には毎度驚かされるばかりだ。

ふじりゅう

この作品は読んだことがありません。


猫が書いた詩、わたしが運ぶ詩 (おまけ付き)    

海苔の缶から白紙を引き抜き、テーブルの上にバサリと広げた。発色のいい白が混沌とした昼の空気に侵される前に、癌の群れを溢してやる。しばらく待ってみたけれど、癌は紙魚の足音に驚き散り散りに逃げ出すばかりで、連隊はおろか行列さえも作ってくれない。思ったほど馬鹿ではなかったみたいだ。こんなはずではなかったと溜め息を吐くわたしを見て、テーブルクロスに阿弥陀を引いて遊んでた銅々色の猫が笑った。 眺めていても埒が明かない。仕方がないと菜箸を手にする。つまみ上げたり、尻を叩いたり、それっぽい並びになるように掻き回してみた。四方から寄せてはみるけど、夏と冬が春っぽくて、なかなか秋が生まれない。隙間が空いたと思った次には、雪崩れ込んでくるホログラムの明日が空白を食べてしまうんだ。明日だって真っ白なのに、白紙の白とは微妙に違うのか、癌は上に乗るのを嫌がった。 やや。箸の先が白紙を抜いた。その軽薄な音を聞いた猫が、お腹を抱えて笑い転げた。もうヤメヤメ。飽きた。白も黒も菜箸も、みんな海苔の缶へと放る。蓋をしたら、見た目は海苔の缶でしかない。また、どこへ仕舞ったのか忘れてしまいそうだ。狐色ペンでクッキーと書いた。これで誰もがわかんない。これが本当の平等なんだろう。 コーヒーを入れようと、空のマグカップを手にソファーへ跳んだけれど、見事に足を滑らせて、ヒの字に固まったまま海へと落下。のっぺりとした海面をトンカチでかち割る音を聞いた。夏も終わるというのに、随分と粘度が高い海だ。ずぶりずぶりと沈む私の頭を蹴り付けながら、猫が机に飛び移る。 耳に届いたタイピングの音。そうか、お前に書いてもらえばいいんだよ。現代詩とかいうヘンテコなものはお前が代わりに書いてくれ。お前も猫というヘンテコな生き物なんだからきっと相性はいいはずさ。そしたら私がヘンテコ達の集まる詩の窟へ、風船に乗り、持っていくから。 多分そこには何もないけど、流れてくる明日を掬いながら運んでいくんだ。漕ぐ船の名は秋ナスビ、吹く風の名は宙ぶらりん、わたしの名前はチトセモリ。玄に舵取りごめんなすって。 そろそろ浮上しなければ。スカイブルーに手を伸ばすけど、ディープブルーに舐められながら飲み込まれていく。どうやら喧嘩を売られたらしい。いい度胸だな日本海わたしの息が尽きるのが先か喉が鰓に化けるのが先かその喧嘩買ってやるよ吠え面かくなよ太平洋今からわたしがお前らを一息で飲み込ボゴボゴボ 昇る泡がキラキラ揺れる あの笑う子は誰だっけ くらむなんとかくらむなんとか くらむ……くらむ…… くらむ 後日、猫に秋刀魚で釣り上げられた。 贅沢な奴ニヤアと嫌みも言われた。 どうやら、わたしはレベルが上がったらしい。生えた背鰭は麗しいから、しばらくこのままにしておこう。尾びれは要らない、マジで要らない。こちとらコスプレイヤーじゃないんだよ。 おまけ 『かぐや姫壱夜』  民千万の心臓がモノクロームに染まったのは、彼岸に涸れた井戸のせいだと、都の民らが不可視の鬼を責め立てた。  菜食主義者の鬼達は、蛮来タガメしか居ない井戸の根なんかに、絶対に巣を作らない。そんな事は、陰陽道を囓った物なら百も承知している筈だけども。怨嗟の唱和に飽きた彼らが、祭りの舞台の床一面に、蓬莱詩歌を削り出す。贄を捧げる準備だろう。  今回の件に鬼は関係ない事を何人たりとも指摘しないのは、ひとえに、衆人環視の中で吊られ、火炙りにされる私の姿を見たいからに他ならない。國定検分を通過した教科書には、悪鬼を鎮める際には贄を捧げよ、としか記載されていないのだ。菜食主義者が贄なんかを貢がれて、何に使えというのだろうか。  都の人らの魂魄は、すでに天へと返せないほど歪んでしまった。彼らの吐き出す濁った息が、雲間から差す浄化の光を遮っている。数人程度なら、湯釜があればすぐに浄化も出来るだろうけど、今の都の人口を昇華させようと思えば、天久宮てんきゅうぐうからしゃちほこを引っ張ってくる必要がある。無理だ。あの大食漢をおびき寄せるための桃は、もう、この國の地に芽を出すことはない。ペットボトルに隠しておいた種も、すでにオーツ麦へと姿を変えてしまったし。  全ての責任を、あの好色に狂った勇者ラジウムに押しつけるのは簡単だけど、元凶を辿れば、民から娯楽・享楽・無生産の喜楽を奪った神に行き着くのだろう。浮き世に慰めを見いだせなくなった者たちは、笹の葉が揺れる程度の感触にさえ快感を得ようと目の色を変えはじめた。実際濁った。それはそれは、乙女の瑞々しい肌を炙るだけの行為に涙を流して喜ぶほど。責を問われるべき神は今頃、地上を巡り、侍らせた天使達にリトマス紙を舐めさせて遊んでいるに違いない。良いご身分だ。  虚数を弄り、偶数の檻をねじ曲げる。こういうグラフティは私の専売特許。平方根の指しか持たない見張りの看守は、寸分違わず整列している茅の格子の一本一本が、元々は水をまどかに変えるための神器であることさえ知らないと見た。こちら側に隆起する背を向けて、ヤモリと差し向かいに座りながら、三面ダイスで双六を興じる方法を模索している。享楽が再び幸せを運ぶことはないのだけれど。彼もまた、時代の流れに腱を切られた者。心の中で、お疲れ様とねぎらい、裏切った。  走る。  誰も追いつけない筈だけど、一面未熟な稲の園を踏み、踏み、懸命に走り抜ける。もし、私の背に触れられる者が居るとするのなら、その者の名はルル。風の子ルル。でも、あの子もすでに、追ってくる術を失ったんだ。検分と称し、幾度となく私が囚われている檻へと忍び込んできたルル。夜となく昼となく、拙い手付きで汗の浮かぶ肌を虐めながら、殿でんに蠢く牛脂と蛇腹の、豆の葉を舞台にした雌雄決戦がどれほど醜いのかを説いていた。それほどまでに、ルルの心は病んでいた。殿から使わされた忠義の犬でさえ、この体たらくなのだ。  事は至極簡単に。脱いだ衣をルルの馬上刀に掛けて、注意を引いた。遊びを知らない彼に跪く犬の真似をさせ、淀んだ瞳に手首から滴らせた血潮を差す。一瞬、刹那の開眼で十分だった。ルルの瞳に、茜に染まるペルソナを晒し、網膜から脳裏へ至る神経管に背徳を味わわせたのだ。神代由来のカルマに体液を沸かせたルルの唇が、私の乳房を一心に揺すった。萌芽を始めた童心を愛で、彼の心域に回る星座の一つ一つに鍵を掛けていく。あの刹那から昨夜まで、ルルに享楽を覚えさせていったのだ。禁に蜜な関係を誰にも話していないだろうけど、國定教科書に背いたルルはもう、飛馬の鞍に跨がることはできない。だから、ここまで追いつける者はもう居ない。  潮騒が聞こえてきた。嘆く海の句。何故、我は青いのか。何故、飛沫は白くなければいけないのか。嗚呼、幽遠の割れ目を抱きかかえる己の体が夜空の暗みであったなら、真白の月は、空虚な天なんぞに抱かれずに、我の胸中で眠ったことだろうに。  薄く儚い朧月を海面に浮かべては、仮初めの慰めに浸る海に出た。先客が居る。那由多から居る。浜辺に膝を付き、両手を海に突き立てて、背を伸ばし、天へと吠え掛かる姿のまま大太法師は朽ちていた。大太法師の背を登り詰めた先に、私のコクーンが縫い付けられているのだけど、腰骨に登る為の梯子が切り落とされていた。仕方なく、色の付いていない柔らかな背中の羽を羽ばたかせる。地上で羽を広げるなんて、いつ振りだろうか。まだこの世が貝の暗闇に沈んでいた頃以来。  未熟な羽では天辺までは行けないから。大太法師の腰に乗ったら、後はもう、四つん這いで天球を目指し駆ける。背肉だった物は干からびて、擦ればこちらの肉を持って行かれるほど荒れ果てていた。そんな荒野にさえ花は咲く。赤や黄色の、小さな花が大太法師のミイラと化した肉体に根を突き刺して、か細い茎を宙へと伸ばすのだ。私は時折、淡白な気質の花を食みながら雲上を目指した。  早く、眼下に広がる都の有様を、勇者ラジウムに見せたかった。とくと見るがいい、歌詞を忘れた龍の堕とし子、光点しか見ない竜宮の遣い、春を売るだけの潤目鰯、鏡を嫌う潮招き。都に集った彼ら民草の生きる姿を。勇者の代替わりなどという言葉では到底許されない歪み。脈の狂った大地は咳き込み、マントルには青筋が浮かぶ。こんな物を星と言えるのだろうか。やはり、誰かが再び大地を産まなければならない。  あの夜、勇者ラジウムが欲を鞘に収めていれば、こんな事態にはならなかったはず。土星の月を鎮めた酒杯を飽きるほどに呑み、流星と共に散る娘達の嬌態に呑まれた。仕舞いには、暁を招くハープの弦を全て微分してしまうという暴挙に出た。ひと月、朝は来なかった。でも、それで満足していれば、ここまでにはならなかったはず。夜明け、自我を忘れた足で火口へ向かい、マグマに浮かぶ最愛の姉を掴み上げ、あろう事か抵抗できない死者の唇を奪った。朱雀がそれを許すはずがなかった。仮にその場は許されたとしても、おぼろんまぼろんが見逃すわけがない。  罰として彼は時を失った。大事に引きずってきた過去を奪われ、唯一触れられる今を消され、英雄伝の未来を焼かれた。飽き足らず朱雀は、漂白の母が障子越しに告げたという妄言を真に受け、星枯れの罰を四方へ下した。神託を見限り、私は神の庭から逃げ出したのだった。  夏の星座の真ん中に着いた。銀のコクーンが出迎えてくれる。コクーンに手を突っ込んで入り口を破き作った。早くここまでおいで、勇者ラジウム。こうなってしまってはもう、君は私を求めるしかないのだから。ここまで辿り着いたなら、天の川のほとりで君の腹を切り開き、呪いに塗れた臓器を濯ぐわ。心臓の代わりに、銀糸で拵えた疑似餌を縫い付けるから。ピチャピチャと跳ねる疑似餌が緋色の命を巡らせてくれる。きっと朱雀は見つけられない。  許したわけじゃないからね? 無垢に変わった君をベガの下へと御奉仕に出すわ。私は、君が道案内を頼んだ天使を攫い、コクーンの中に縛り付けるの。ヘッドフォンを被せて、延々と詩を耳に垂らす。天使には陶酔してもらおう。自分が何者であるのかを思い出させて、神の身体へと戻すのだ。その上で、新たな星を産み落としてもらう。私もコクーンに籠もり、大地を覆う命を産み続けるの。それが恐らく、民が幸せを得られる唯一の方法だから。  ここまでおいで、勇者ラジウム。  私が蝶に成る前に。  著者 ニヤア  運送者 わたし


作成日時 2019-09-01
コメント日時 2019-09-27

猫が書いた詩、わたしが運ぶ詩 (おまけ付き) ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 13
P V 数 : 1603.2
お気に入り数: 0
ポイント数 : 139
#テキスト #アドバイス募集
項目全期間(2020/03/31現在)投稿後10日間
叙情性670
前衛性111
可読性173
エンタメ164
技巧121
音韻50
構成111
総合ポイント13910
 平均値  中央値 
叙情性11.23
前衛性1.80.5
可読性2.81.5
 エンタメ2.72
技巧20.5
音韻0.80
構成1.80.5
総合23.214
閲覧指数:1603.2
2020/03/31 05時28分10秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。

猫が書いた詩、わたしが運ぶ詩 (おまけ付き) コメントセクション


コメント数(12)
みうら (2019-09-01):

力作だなあと一読して思いました。やや難解さがあるものの、メタファーが詰まっている感を受けました。 エンタメに2点入れました。

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千才森 万葉千才森 万葉(2019-09-01):

お読みいただきありがとうございます。 難解ですよねー。わたしも自身で解説しろと言われたら、辞書を身代わりに置いて逃げ出しますもん。 前回の作品で、文章のイメージのしやすさが逆に詩としての欠点になっているとの評をいただきまして。あえてわかりにくい、ぶっちゃけ意味の成さない直感的な言葉を組み込んでみました。ただ、これが正しい改善方法なのかはわかりませんけども。どういう方向性に持って行くのが正解なのかがまだ掴めていませんね。 書いていて楽しかったのが一番の発見でした。 ポイントありがとうございました。

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藤 一紀 (2019-09-02):

おはようございます。予めわかっている物事や想定できている内容を言葉として思った通り適切に表現する、という作業も簡単ではないと思いますが、そのように窺えた前作のどれよりも挑戦的であるように思い、新鮮に感じました。

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千才森 万葉千才森 万葉(2019-09-02):

こんばんはです。 お読みいただきありがとうございます。前の作品のいくつかも読んでいただいたようで、重ねてお礼申し上げます。 本作品、このサイトに上げさせてもらった作品達どころではなく、今まで書いた全ての作品をひっくるめても、2番目に挑戦的な作品となりましたよ。こんなに意味の通らない文章を書いたのは初めてですね(笑) 挑戦してみないとわからない事、というのは確かに在って。書くのは思った以上に楽しかったです。読者にほとんど配慮をしない、書きたいことを書く自由、これは確かに癖になりそうな感覚でした。一応、自分なりの制限を設けて、意味は通じなくてもぎりぎり読めるようには仕上げたつもりです。 ただ、書きながら、こんな訳のわからない作品を書くことに何の意味があるのだろうかと自問していましたね。読む人は居るのだろうか?と。楽しかったので書き切ることが出来ましたけども。不思議な感覚でした。 下書きをこんな風に書いて、ここから小説を起こすのも面白そうだなと考えてます。不思議な小説が生まれそう。 この程度のクオリティであれば、読者への配慮を欠いている分、そんなに難しくないかなと思うんですけども、極めようとすると相当精神をやられそうですね。 前作での藤 一紀さんのご指摘を受けて一気に書き上げた作品でした。良い機会をいただけて感謝です。

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帆場 蔵人 (2019-09-03):

散文詩が苦手なぼくとしては流れるような筆致はただ羨ましく思いながら、読ませて頂きました。これは繰り返し読みたくなりますね。で、これはもう書かれている言葉の意味がぼくの中の意味とどう反応してくるのだろうという、読むたびに感想が変わりそうです。 タイトルと私が運び手というのが凄くいい!と個人的な好みにはまりました。猿にタイピングさせたらシェイクスピア?をいつか書き上げるでしたか、そんなことも浮かんだり。楽しく読ませていただきました。

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千才森 万葉千才森 万葉(2019-09-03):

たまに、コメントが反映されないまま、コメント数がカウントされる時がありますね。わたしのPCのせいかな?コピーペーストするとなりやすいかも。 お読みいただきありがとうございます。 あ、散文の書き方は苦手ですか? わたしには詩が難しすぎますし。みんな得手不得手ってありますよね。 読む度に感想が変わるのは、わたしもそうです。だって猫が書いたんですから、わたしには理解しがたいのです、とか言って逃げてみる(笑) その時々で感想が変わるという感覚は凄くわかります。個人的には、答えは一つの方がありがたいんですけど、全然定まらない感想に翻弄される楽しさも何となくわかってきたところですよ。 運び屋は気に入ってるんですけど、猫を使ったのは安直だったかなと。人気取りの為に猫を持ってきたようにも読めちゃいますし。馬とか、ゲンゴロウ鮒とか。『頭蓋が書いた詩、わたしが運ぶ詩』なんてのも面白かったかも? 猿の話は聞いたことがありますね。わたしの文章が書ける動物が居たら、こき使えるのに。 そうなんですよね、こういう作品を楽しんで読んでくださる方もいらっしゃるんですよね。書くのは楽しかったし、自作なので読んでいても楽しいんですけど、他者が書いたこの手のジャンルを楽しく読めるかと言ったら、わたしはどうなんだろう。 どの読者層に的を絞るのか。範囲を広く取るか、深みを取るか。色々試してみたいです。 ありがとうございました。

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ふじりゅう (2019-09-07):

一作目について記述する。 非常に難解という印象を受けたが、色々と掘り下げながら考えていこうと思う。 前提として、主人公は「現代詩」を書いているとされている。 一連目。「白い紙」が現代詩の執筆用とは断定出来ない。海苔の丸い容器から取り出した紙なので大した大きさではなく、執筆用ではない可能性がある。情報として、「昼は混沌としている」と主人公は感じている。ここで重要な言葉「癌」に触れる。癌は「主人公が」「溢した」とあり、主人公の体内のものをこぼしているのか、主人公の外にあるものをこぼしているのかは分からない。紙魚が後半に海苔の容器に入れる「黒」につながっているのかと考えている時、「猫」が登場。ただし、この猫は「銅々色」とあり、比喩の可能性もある。 二連目。菜箸で季節を料理するという特徴的な表現も面白いが、癌は真っ白の上に乗りたがるという情報の方が大事に思える。 三連目。重要なのはなにかを「やめた」こと、ペンで「クッキー」と書いたこと、それを書いたことで「誰にも分からなくなり」(自分も忘れるだろうと推察している)、それが平等だと述べている。 次からは海の描写。落ちていくような感じであるが、最も注目したのは「喉」が「鰓」となること。肺ではない。つまり、肺は捨てずに鰓を得ようとする表現だと思われる。 最終連は、主人公が太刀魚で「釣りあげられる」。つまり、主人公は「太平洋」からも、魚になろうとしていたのだと思われる。 さて、まとめにはいろう。本作は、主人公が「海へ帰ろうとした」つまり、死へ向かう描写に見える。「癌」が出てくるのも、いろんなものを捨てていく描写も、そこに帰結する伏線のように感じる。 しかし、「猫」によって最後は釣り上げられる。猫は、恋人か、家族か、それに準ずるなにかなのではないだろうか。「太刀魚」の料理ひとつで浮き上がった主人公。そこには、あっけらかんとした近しい人(=猫)がいた。そんな詩に見えた。 では、動機はなんだろう。主人公が現代詩を「お前が書け」のように言っているもしくは考えているところからすると、自分の芸術の限界を感じたがゆえに、狂ってしまった主人公を想起させる。 ただ、主人公は自殺したのではなく、あくまで何かの拍子に死へ向かった、それを快楽だと考えたのではないだろうか。それは、海へ落ちる描写が「偶発的に」引き起こされていることから推察できる。 本作は極めて難解だが、今までの作風と比較してかなり挑戦的であり、そこが読み解こうとさせるだけの詩の強度を与える結果へ結びついたと思われる。面白く拝読できる一作だ。

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千才森 万葉千才森 万葉(2019-09-07):

お読みいただきありがとうございます! こんなに訳のわかんない文章を、深く掘り下げてもらって嬉しさの極みですよ。凄い。1作品目と2作品目は完全に別物で、2作品目を書き終えてから、1作品目を書きました。本当は猫が書いた2作品目だけでも良いんですけど、現代詩という不可解なものを書こうとした時の、混乱具合を伝えてみたくて1作品目を加えてみました。 あのとき、わたしは『現代詩を書こうとする人』を演じていたんですよ、多分。その時に内外から受けとった感覚を、そのまま書き記した作品です。これほど、深く読み解いてもらえたので、わたしも自作を読み解いてみましょう。自作を読み解くって変な言葉ですけどね、わたしも理解が追いつく前に書いちゃったので。 ふじりゅうさんのコメントを頂く、というより吸収する。他者の作品の読み方とそこから綴られた言葉達を、作者のわたしが吸収するのです。そうすると、わたしに目が生まれます。新しく浮き出てきた視点と、元々描かれていた線を繋いで、新たな像を描き出す。それは、1人では決して探し出すことの出来なかった焦点であり、新焦点に集めた思考の光が広がった先に創り出すのは間違いなく実像。  この男は普段に過ごす生活の中で、現代詩を書こうとしたのだろう。しかし、男は現代詩という物がわからない。詩を書くのであれば罫線の引かれた紙を用意するのだろうが、現代詩なるものがどんな姿をしているのか予想できない状態では、何も書かれていない白紙を用意した方がいいだろうと、考えたようだ。  色の付いていない白紙の白は、あらゆる色を混ぜ合わせて生まれる太陽の白色とは違って見える。そう感じた男は、この色が褪せる前にと急ぎ、考えも無しに、真っ黒な癌を紙に溢していった。だらだらと、溢した。現代詩を書くのに癌を使った理由は、現代詩では鋭い姿の言葉が好まれるという調査の結果を受けての事、そして恐らく、癌の無限に増える性質を利用すれば自らが何もしなくとも詩が形作られるだろう、そんな安易な考えからによるものではないだろうか。男は脳内で増殖を果たした癌を用いたのか、それとも、社会の隅に巣くう癌を集めてきたのか。それはまだわからない。  癌を蹴散らすほど乱暴な紙魚、いったい男は何を見たのだろうか。だが、その紙魚なる生物的な何かによって、男の浅はかな望みを潰えさせられたのは事実なのだろう。銅より銅を感じさせる色のふてぶてしい生物(こちらは間違いなく生命体かと思われる)にさえ小馬鹿にされるほど、もくろみは木っ端微塵に潰えた。現代詩は自然と生まれる物ではなかったのだ。  男は最近弁当を作っているらしい。現代詩が何かを知らない男は、料理をする際に使われるの技法で現代詩を書こうとしていた可能性がある。当然だが、失敗している。詩をグリルで焼いても現代詩にはならない。焦げるだけだ。ここで、癌の生態が少しだけ明かされた。本当の白紙、白の上に載りたがる癌。何の色も付いていない紙の白、それに対して空白時間を埋めてしまう明日は色が付きすぎているのかもしれない。詰め込まれた情報が多すぎるのだろう。社会の荒波生まれの癌であれば、明日に存在する情報量程度で嫌がることもないだろう。ここから推測するに、癌は男の花舞う脳内でぬくぬくと育った世間知らずな黒の可能性が高い。  結局男はやめた。作りかけで、やめた。白紙の白も弄っていた癌の黒も、全て元の海苔の缶へと放り、さらには名前を偽装した。現代詩の出来損ないとは書かずに、クッキーと書いた。無かったことにした。平等という言葉を使えば、確かに正しい行いの様にも聞こえるが、男に必要なのは平等ではない。言い訳のようにも感じられる。  海への落下。大きな何かに呑まれていく描写。前述した癌の生体を思い出してほしい。癌は脳内で増殖していたもので、男の予想では、癌が行列や隊列を作りどんどん溢れていくはずだった。しかし、溢さないままやめてしまった。やめたのは男の都合で癌の都合ではないだろう。知らずに増殖を繰り返す癌。もしかすると、この海の正体は……  喉を鰓にしたいと嘯く。身体の器官を別の物に変える、環境に因る進化だ。しかも、男は肺を持ったまま酸素を取り込む器官だけを変えたいという。本来であれば人間は海の中では生きられない。だが、男にとって海の心地は良かったらしい。進化をしてまでもそこに居たいと思わせるほど、居心地が良かったようだ。肺を持たずに海中で生きていく術もあったろうが、男は酸素を取り込みながら、このどろどろとした海中を自由に泳ぎ回る『鰓を持った生き物』に成ろうとした。  その生き物は海苔の缶を開けられるのだろうか? 白紙に表現することを諦め、悩むことを忘れ、唯々この海を泳ぎ回るだけの生き物に成ろうとした。それは、男ではなくなること、男の死。強がってみせる男、困難を楽しんでいる風の男、大口の啖呵を切ってこれが自分の道なのだと吠える男。だが、死だ。  それでも。  幸せなのかもしれない。  自由なのかもしれない。  解放なのかもしれない。  海の姿をしたモノに呑まれてしまうことは。  いつもの猫に釣り上げられた。やっぱり男には陸上が合っているように見える。 個人的には、こんな感じでわかるように書く方が好みかも。 今回はふじりゅうさんのコメントを頂いて書きましたけど、他の方のコメントを吸収すれば、きっと別のコメントが生まれるはずです。可能性は黒の数だけあるのでしょう。こういう思考実験は楽しいですね~。 ありがとうございました。

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真清水るる (2019-09-25):

こんにちは たまたまテレビをつけた番組で大島真弓という女優さんが 癌のことを『「がん」だなんて言ういからいけないと思うの、「かん」って言えば良いのよ。気持ちが大事よ。」と言っておられるのを、つい いましがた聞きました。それで、本作品のコメントを書いてみようと思い立ちました。 ●本作品「猫が書いた詩、わたしが運ぶ詩」について。  本作品に初めて目を通した時に、私は聴覚が刺激されたんです。海苔の缶の中でも 円筒型の缶を開けるポンという音が聞こえたんです。 本作品「猫が書いた詩、わたしが運ぶ詩」は、「癌」という言葉の持つ重さを、手の中に納めることのできるサイズ感の事に比喩しようとしておられて 猫のような やわらかさを感じました。癌のことは、ただの缶だと思うとよいのかもしれません。 ●おまけの『かぐや姫壱夜』について。 この おまけ作品。好きです。細部に 魅力的な罠がしかけたられた 知的なお化け屋敷みたいで大好きです。個人的には ルルという登場人物がいるってだけで、何度も読み返したくなります。また読みたいと思っていますので、感想は短めに この作品が好きです。とだけ報告させていただきますね。よし、また読ませていただきますね。ではでは

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千才森 万葉千才森 万葉(2019-09-26):

こんにちは、こんばんは。 お読みいただきありがとうございます。 なるほど、『かん』ですか。癌だと確かに、語感も厳つくて強そうですし、漢字も独自性があって難儀な気分にさせられますもんね。一方、『かん』だと軽く扱えそうな気がします。癌もこんな名前をもらったから、頑張っちゃってみんなに悪さをしているのかも? 縁は意外なところから生まれたりするものですね。感謝です。 聴覚、音はなるほど、意識して書いてました。でも、それだと、作中に耳当たりの良い音は無かったかも知れませんね。海苔の缶(わたしも円筒の缶を想像していました)の音、紙、パラパラと溢れる音、紙魚の足音、猫の笑い声…… 今作品はネガティブな思考から生まれたものでしたから、作品が纏う感覚も陰気寄りになっちゃってて、気をしっかりと保っている時じゃ無いと読む気にならないかもしれません。 普段は癌なんて危ない単語は使わないんですけど、みなさん鋭い言葉を扱っているので、わたしも負けないようにと、ちょっと使ってみました。 手の中に収めるサイズ感への比喩というのは、無意識の願望を見られた気がしましたよ。実のところ、わたしの意識では、癌は言葉や思考の事だったんです。意図せず無限に広がり続けるくせに、形のある文章になかなかなってくれない真っ黒いもの。そのうち、生きているから考えるのか、考えるために生きているのかわからなくなりそう。わたしの言葉は制限を掛けておかないと、こうして増え続けますからね。 そういったものを、わたしは手中に収めたがっていたのかもしれません。 缶にかんを還して冠する。カポッ。 かぐや姫壱夜。気に入ってもらえて嬉しいです。ああ、なるほど、お名前がちょっと似てますもんね。ルルは登場人物の中では、明確な肉体を持った存在としてキャラを立たせましたから、お気に入りになりやすい存在なのかもしれません。主人公以外の他のキャラクターは象徴のようにぼやけてますからね。 ただ、ちょっと性的な表現に頼りすぎてるような気もしています。ここは反省しないと。 罠を仕掛けたお化け屋敷、嬉しいですね~! ああ、でも確かに。うん、なるほどですよ。お化け屋敷のお化け達は、意味を持っていませんからね。怖がらせるだけに生み出された存在で、それ以外の存在理由を持っていない。そういう視点で見れば、この作品もその時々に出会った印象や衝撃だけで言葉を選んでるようなものでしたから、大いに似ているところがありますね。全体的に恐ろしさや暗さを持たせていますし。 そして、全体的に知的さを含ませた罠。あー、お返事しているわたしの方がわくわくしてきました←謎 本作品は2度目の読みに耐えられるのだろうか? 特に明確な含みを持たせていないので、内容は浅いんですよね。 書いていて楽しかったし、すらすらと筆を運べたので、もう一度書いてみよう! ジャンルを確立する勢いで何個か書いてみようと思ったんですけどね、全く書けないのです。不思議なぐらい書けない。書こうとすると、普通の小説になってしまうんですよ。あのときは、何かが降りてきたぐらいの勢いがあったからなー…… やっぱり長くなってしまった。 ありがとうございました。

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エイクピア (2019-09-26):

おまけのほうが長くて読みごたえがあるような。本編を忘れてしまうほどでした。おまけのかぐや姫壱夜。勇者ラジウム。そうですね、読みだしたら止まらない感じが魅力でしょうか。

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千才森 万葉千才森 万葉(2019-09-27):

お読みいただきありがとうございます。 そうなんですよ、わたしよりも猫の方がセンスがありまして(笑) 本編は忘れてもらって構いません、ただの愚痴みたいなものですからね~。 読みやすさ、というよりも途切れさせないように。このサイトで言うところの可読性でしょうか。この点はかなり気を配ったつもりです。話に大きな意味が無い上に、小難しい漢字や単語を混ぜているので、読みにくくなるだろうなと思いまして。成果に繋がっていたようで良かったです。その辺は小説を書いている人の、特権なのかもしれませんね。

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