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ぴぐまりおん
何故 絶望も光も 混在の海で あたしは楽になった 子宮から血を流す 全体に向けて 突き抜けてしまいたい 割れた羽根や 壊れた瘡蓋や 破れた心臓が あたしなのだろう、 あたしなのだ、 あたしで居たい、 あたしでイタイ、 塵屑で構わ無い。 物語があたしを乖離する 浮遊を見逃し 見透かして あたしの空を切る 千切れれば容易に赤い 彼氏のためにzozoで買ったスカートは空色で ぴっちりした衣服を好む彼のためにタイトなペンシル型だから お尻が膨らんで見える sexという物語 血を流す物語が子供達を食べて居ても あたしは無関心だ 今日も自分の暮らしに忙しい、 垂れ落ちる赤い吹き溜まり。 命を歪めて 命を歪めて また歪んでく、 暴力にかしづく鼠 綺麗な暴力にかしづく鼠 暴力になりたい鼠 鼠も可愛い 目が紫色だね 宇宙がイベントなのだけど この精度を君に伝えることが出来無い。 発火点 殺さなきゃいけなかった 何度も、そう何度も 何度も 物語を輪切りにして喰らう まぶされた無数の塩について 常に獰猛になる 熊が話題になって居るけれど 獰猛さにおいては人の方が上だと断言出来る 命自体が獰猛なだけだけれど 彼氏と抱き合って眠る時に、この人を失ったら私はもう生きて行け無いだろうと怖くなった。 笑う ぴぐまりおん じゃーごん ぽてさら すぴか 笑う 小さな指で引き金を弾く 笑う だって絶望が反転する瞬間 笑う 歪んだ夢が無数に流れ出して海を汚染するけれど水鳥達はただ生きるだけで、あたしはあたしの空を飛ぶだけで(昔はるぴゅいあの棺という詩を書いた)ただ交わっていくけれど解け無いあたしがあたしを見てる、あたしはあなた達を見てる、夢の在処が子宮を擽って膣や食道や瞳孔から流れ出す時にあたしは目を伏せてしまう、たいみんぐの悪い写真みたいに、言え無かった言葉や言いたい言葉が胸ん中で溢れた瞬間に胸を割いて咲く花を掴み取り君達に捧げてやる、満足出来ない穴だらけの二十日鼠達、その白い毛皮、紫の瞳、世界を揺らしてあたしの頬を撫でる風は冷たくて鮮やかだから、息を吐いて笑う 笑う ねぇ、一緒に行こうか? 笑う 何故 絶望も光も 私の中で響き続ける?
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ぴぐまりおん ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 941.2
お気に入り数: 0
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2025-11-17
コメント日時 08:16:52
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


依頼された教授が実はヒギンス教授の偽者で、彼女は売りとばされ、阿片中毒になり、人生のどん底に墜ちていくという。マイフエアレディ番外編のように想像してみちゃった。ごめんなさい。嫁直してみるわ。
0↑ 嫁~読。白々しく間違えてしまって、ごめんなさい。
0作品を読んで 人間の獰猛さは男性は精子に女性は子宮に あるのかなと感じました。 知能の狂気を操るのが繁殖本能だとしたら 絶望と光も人間の性にあるのかもと思いました。 怖いもの見たさで 絶望が反転する引き金を引いてみたいです。
0通常の意味を考える「読み」では読めないタイプの作品だと思った。白犬さんが大切にしている言葉をポンポンっと置いていったという印象。言葉のコレクションといった趣です。それでもあえて意味を見出すのならば、ひとまず「関係性」が主題なのだろうが、絶望が生きてまるでカンフル剤のように光=希望に反転する状態、これを「合一」のループの中で粘り強く展開している。最後まで緊張感が途切れないのが不思議と印象的です。私は性差を軸にして詩を読む趣味はないのだけど仮に「合一」が中核として読むと、やはり女性の書いた作品だと思う。女性よりも男性の方が孤独(死)になりやすいのは何故なのか?を考えるヒントが、この作品にはある気がする。
0コメントします。主人公の様にもラスボスの様にも見えてスケールの大きい詩なので色んな視点があれば面白いと思います。絶望も光も懸命に輝いてる様に見えます。
0この詩は、タイトルの「ぴぐまりおん」を分かっていて、初めて読み方が分かる詩だと思いました。 ピグマリオン。石(彫像)から人間になった女性。 石に人間の意識がどう芽生えていくか、 それに対する戸惑いが巧みに表現されていて、とても佳いと思います。 (鳥肌が立ちました) 女性が性(生)に目覚めていく様子や、人間の身体が質量を持っていることへの葛藤。特に“血”は印象的です。 >彼氏と抱き合って眠る時に、この人を失ったら私はもう生きて行け無いだろうと怖くなった。 この1文が素朴で、とても沁みました。 ありがとうございます。
0こんばんは。初読からすさまじいエネルギーを感じ取っていたのですが、上手くコメントする自信がなかったのです。つぎはぎながらコメントさせて頂きます。 >>暴力にかしづく鼠 僕はこの連が特に気になりました。 彼らは実験に使われてしまうことで有名ですが、かしづきながらも反逆をしたいような鼠の気持ちが読み取れて、この連からは今にも鼠が反旗をひるがえす足音が聞こえてきそうです。 >>物語を輪切りにして喰らう これもまるで胡瓜やにんじんを切るように物語を捌いていくということで、ことばの組み合わせが印象的。 「命自体が獰猛なだけだけれど」 命はなぜこうも獰猛か。僕は眠っていても命は獰猛とかんじます。 そしてラストですね、 >>何故 絶望も光も >>私の中で響き続ける? これは僕のなかでも、永遠のテーマです。響く、という言葉を選択されているところに光、絶望 両方に対する視野の広さを読み取りました。詩文全体に並々ならぬ力が漲っていて目が離せない作品でした。
0性欲が完全に消滅したんだけど、どうしたら良いと思う?
0作者の感情の物語と、思想や哲学がぎゅっと凝縮された作品だけど 親切にも、意外に図式的、二項対置的な描写で、読者にわかるように 書かれているから追い詰められている書き手の心的状態や その状態にある作者の世界観と構造がわかりやすい。 つまり、だから、要するにこういうふうにわかりやすいから 感想としては煮詰まった短い真摯なひとことの感想に終わることになる。 「それは、ほんとうに、たいへんなことだ」
0わたし自身、感想書く能力もたりないみたいですが、 最後の「?」をどうするかはいつも悩むところです。 白犬氏の一緒に散歩はご主人も本人も楽しそうです。
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