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ポエム
塩ではなくて砂糖ばかり選んできた私は デコレーションケーキの倒壊に対処できずに 鮎の魚拓を没収されてしまった カラフルな木が証言して 焼死は免れる 貝だらけの森 事務調でしか鳴かない鳥 無毛のライオンが吠える 民具や忍具の在庫を物置に大量に抱えて シルキーの匂いが夕暮れに漂い キーホルダを―道に落とした ナポレオンのロシア遠征を 散歩で済ませたい私は ビーアを飲んでからしばしポエムを思った
ポエム ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 882.2
お気に入り数: 0
投票数 : 4
ポイント数 : 0
作成日時 2025-03-12
コメント日時 2025-04-29
項目 | 全期間(2025/07/15現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
おはようございます。 今回は、分かりやすいのですね。 ただ、感覚的にマッチしなかったのが、 >シルキーの匂い シルキーな匂いではなく、 シルキーの匂い。 イメージするのは、絹のような光沢のある匂い。 だけど、「シルキーの匂い」となっているので、「ミルキーの匂い」みたいなものかな?と、 色々、想像してみたのだけど、 どうにも解らない。 あとは、そうですね。 >キーホルダを―道に落とした 目印か何かなのでしょうか。 大切なキーホルダではなく、 ただのキーホルダとなっている所が、 引っ掛かりました。 >ナポレオンのロシア遠征を >散歩で済ませたい私は >ビーアを飲んでからしばしポエムを思った ここは締めに相応しく、とても素敵な表現だと思いました。 ありがとうございます。
2甘い夢ばかり追ってきたわたしはそれまでみたこともない夢に翻弄されていままでの夢を振り返る。 端的に言えばそんなことかな。と思います。 常に新しい刺激を求める詩人にとって、言葉の意味の破壊とは無意味な格闘戦のようなもので、自意識とそれを眺める他者とのバランス感覚にも悩まされるわけです。 どこまで壊せばいいのか。 おもしろい試合でなくても勝てばいい。いや、人前で闘うからにはたとえ倒されてもいいからKOで相手を倒す。ボクサーのような心境にも近いものがある。 革新的な言葉(詩)とは単に時代の踏襲であってはならない。そこには新しい思想も内在されていなければならない。これはよく聞かれる説話ですが、そのことばかりを追求してしまう現代詩は思想を飛び越えて言葉だけが一人歩きしてしまった。大凡大衆の手元からは離れて行ってしまった。 自らのために或いは他者のためにも。 踏襲に流れる抒情的な詩。または革新を装う前衛的な詩。 ポエムとはいったい何のためにあるのだろう。 という悩みは解決されることはありません。 この詩にもそのような意味を含んでいるのかと。
2やっぱり独特の世界観だ!と… ナポレオンのロシア遠征をからのくだりはなかなかのもんだと感心してしまいました。
1塩ではなくて砂糖ばかり選んだり ナポレオン遠征を散歩で済ませたかったり 文字通りのお菓子のような甘さで 人生で起こる色んなことを通過していく なんでも飾ればいいとデコレーションしすぎたケーキが倒れそうになったとて ビールをのんで悠長に構える 人間でそんなものだよな、と思いました
1たぶん、自分の感じた感覚が可笑しいと思うんですが。 切なさがにじみました。 おもちゃ屋に行って何も買ってもらえないで、デパートからとぼとぼする帰り道。 そんな切なさというかやりきれなさというか、それもまた日常に溶けていく類のものかもしれませんが、ふと感じるそんな気持ちがしました。
2レモンさんコメントを有難う御座います。ミルキーの匂いですか。確かに、シルキーな匂いではなくて、シルキーの匂いは直球的なニュアンスが分かり辛かったのかもしれません。夕暮れの感じをシルキーの匂いとしたのは若干分かり辛かったのかもしれません。 ああ、そこは「キーホルダーを道に落とした」ですね。何故か「キーホルダを一道に落とした」としてしまった。「ー(伸ばす印)」と「一(いち)」は区別し辛いと思うのですが、違うキーボタンですね。錯視かもしれあせんが一(いち)の方が横に長いですね。 ああ、そして最後の三行ですか。今まで温めてい置いた表現を偶々、うまく使えたからなのかもしれません。温めておいてもうまく使えなければどうしようもありませんし、温めて置いたような表現、ストックされて準備された表現がなければ、活用も難しいでしょうから。
1メルモsアラガイsさんコメントを有難う御座います。そうですねポエムと詩の差異は、存在論的な差異では説明できないのかもしれません。破壊の衝動は言葉に留まらず、詩想やニューソートを時には置き去りにするのかもしれません。革新は伝統に根差すと言っても我々はTSエリオットではないので、荒れ地ごっこはごめんなのかもしれません。詩は大衆的足り得るのか、それは分かりませんが、もしかしたら、萩原朔太郎ではないのですが、「詩の原理」は何かどこにでも落ちているようなものから、始まって居るのかもしれません。
1榮翆さんコメントを有難う御座います。ナポレオンのロシア遠征は失敗でしたが、私はそこに歴史の教訓よりは文学を、詩を見るのですが、どうでしょうか。
1砂柳さんコメントを有難う御座います。人間の本質ですか。人間の本質論は意外と詩になるのかもしれません。人間とはそんなもん、この発想は詩に近いと思います。
1えんがわさんコメントを有難う御座います。おもちゃ屋、買ってもらえない、帰りの夕暮れ。デパート。切なさ、やりきれなさ。そうですね、ある意味嘗ての歌謡曲、現在のJPOPに通じるものがあるのかもしれません。詩作を鍛えるいいきっかけなのかもしれません。
1「無毛のライオン」というのは、 JJルソーがいった「変質させられた動物」(=人間) のヴァリエーションという観方もできます。 また、 >塩ではなくて砂糖ばかり選んできた私は >デコレーションケーキの倒壊に対処できずに これも人類の文明のことを謂うのだろうし、 文明の浅ましさや恥ずかしさみたいなものが テーマなのだとしたら、 そこそこ読み物としても意味が通り、成立するでしょう。 そんな、いくらなんでもベタベタな読みを横に置いたとしても、 動物の直観力で推進しているのは確からしい。 鮎、貝、鳥、ライオン、、 とこの名詞のならびに、なにか秘密がありそうな、 また、そこに色気をみました。 理知とカオスが融合している良作です。
1おまるたろうさんコメントを有難う御座います。ジャンジャックルソーですか。「動物」と言うと、涅槃を思い出すのですが、変質させられた動物と言う人間の事を言っているのであれば話は別なのかもしれません。デコレーションケーキは確かに文明を象徴するものなのかもしれません。生物は人間も含めて、トータルな概念なので、「動物」と言った場合に感じる疎外感は人間が感じる逆コンプレックスの顕著な例なのかもしれません。
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