心象の海辺は沸点を待っている
潮騒は追憶に肩を貸す風に変わる
青春の悲しみは何十年の歳月に
磨かれたシーグラスとなり
私は砂浜の波の間から
あの頃の流せなかった涙の生まれ変わりを見つける
叫びを抱き取り優しく撫でて、
その破裂した剥き出しの心臓をあやした海よ
母のゆりかごよ
おまえは未来すら抱いて私を孵すだろう
ここは人生の舞台にして
透けた薄い紅色の花びらを萌え興す製造工場だ
甘くかぐわしき岸辺よ
降りそぼる花びらよ
生きてこそ波は打ち寄せ、
リピートして、
身をよじり、
微笑んで、
さあ、もう一度始めよう
沈む太陽に乾杯のグラス鳴らし、
一刻にため息をついて、
万物に感謝する
珍しく無一物で謙虚になり、
そっと隣のあなたの手を握る
打ち鳴らされる晩鐘よ
作品データ
コメント数 : 12
P V 数 : 644.1
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2025-03-05
コメント日時 2025-04-02
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
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| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:644.1
2025/12/05 20時52分51秒現在
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拝見しました。特にこころの綾をイメージに結びつけようとするとき。よく感じてコメントするのですが、心象とか追憶という言葉群。詩はこれを基にして抒情を導き出そうと言葉を紡ぐわけだから、直接文字として書かれてしまえばその意味は薄れます。 ~(万物)に感謝する。なんてのもそうですね。大きな総称で語られてしまえばやはりイメージは薄くなる。具体的な言葉を選ぶ探しだす。というのも詩情を追い求める上では楽しさにもつながると思います。
2こんにちは。 素敵な作品だな、と、ウットリしました。 海が人生を描き、 「さあ、もう1度始めよう」からの、 最終連が特に好きです。 ラストが、また良いですね。 「打ち鳴らされる晩鐘よ」 老夫婦が、海辺で手を繋いでいるイメージに、とても穏やかな気持ちになりました。 ありがとうございます。
0一票入れさせていただきます。
0複雑すぎる形容を、本来の文章の形へと変えるべきであるならば、一行をいくつかに分け、 記述内容を、明確にする必要があると思います。製造工場のラインですが、少し ハレーション気味に思えます。意識の流れを乱さないような、より読み易く書くように されるといいのではないかなと思いました。実験は必要です。
1感想を下さりありがとうございます。少し頭で書いてしまったようで、仰るような無駄な説明の多い詩になってしまいました。悪いクセです。適切なアドバイスを下さりありがとうございます!自分だと自己愛で良し悪しが分からなくなるので困りもの。
1評価を下さりありがとうございます! 海を良く考えます。老夫婦に見えて、、あらら、失敗ですが、楽しんで頂き幸せです!
1そうですね。参考になりました。作品を出した後に修正をしたくなることが多いです。そういう機能があるといいなあ。 感想を下さりありがとうございます。
1海辺で陽射しに輝くシーガラスはまるで宝石のように美しいんだろうなと思いました。
0青年期の硝子の割れたような苦しみの記憶が丸く角がとれて少し振り返ることが出来るようになったのを喩えました。読んで下さりありがとう!
1青年期の苦しみが癒やされていく様を美しいガラスに喩えるのがまだ素晴らしいですね。
0エヘヘ。ありがとうございます!
1どういたしまして。 また次作も楽しみにしています。
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