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僕の世界
僕にとってこの世は地獄だった 見たくないもの聞きたくないもの そんなもので溢れ返っていた だから僕は世界を作った 僕だけの僕のための世界を 僕は毎日そこで遊んだ 一人ぼっちも気にならない 僕の世界は見たいもの 聞きたいものしかなかった 僕は幸せだった いつしか僕も大人になった どんどん生きづらくなっていた 僕のための世界では 僕に出来ないことは何もなくて 外の世界では 僕に出来ないことだらけ その事実が僕を苦しめた 僕は外の世界に出る練習をはじめた 久しぶりに見た世界は見たくないもの 聞きたくないものばかりじゃなかった 僕は外の世界に戻ってきた 僕は大人になっていた そうするうちに僕は気づいた 僕のための世界に入りづらくなっていた 見たいもの聞きたいものしかなかった 僕の桃源郷は蜃気楼になって 今にも消えてしまいそうだ 僕は泣いた激しく泣いた抵抗した 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ 僕だけの世界消えて行かないで 僕の傍にずっといてよ離れないでよ 君を失いたくない 子供みたいに泣きじゃくって 僕のために生まれた世界に抱きついた 大人になったらもう見れない 僕の目にだけ映る僕の世界 そんなの耐えられないよ お願いだから戻ってきてよ 僕は君を愛してる 縋りつく僕に困ったように 僕の世界が微笑んで 優しく頭をなでた あなたも分かっているはず 私もあなたもこれ以上 逃れられないと 驚き泣き止む僕を見て微笑むと 指先で僕の胸元を指さした 例え私が幻になって消えても 記憶はあなたの胸に残る だから私がいなくても あなたは大丈夫 私を生み出して愛してくれてありがとう 私はあなたの幸せと成長を願っている だからこそ私はあなたの傍にいられない さようなら 僕の世界は優しく微笑むと 蜃気楼のように消えていった 僕は地に伏してボロボロ泣いた 寂しくて哀しくて愛おしくて 滅茶苦茶に僕は泣いた そのあとに顔を上げて 泣き腫らした目で僕は伝えた 今まで僕の傍にいて 支えてくれてありがとう 僕頑張るから見ていてね ずっとずっと大好きだよ 僕のためだけの世界 そのあとさよならかと思った でも目を凝らせば僕の世界は まだ僕の傍にいた 僕が創造した時だけは まだ君の姿を見れたんだ もうずっと一緒にはいられない だけどたまにはあの日みたいに 僕と一緒に遊んでね 僕は何もない場所を見て 幸せそうに笑った
僕の世界 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 936.3
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2024-03-21
コメント日時 2024-04-13
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
この長い物語のような作品を 現代詩と呼んで良いのか判断できず 今回は現代詩のタグを外して投稿しました。
0僕の世界ってイコール妄想の世界って僕は解釈しました。新たな経験や新たな詩や絵画などの芸術に触れるとまた妄想が戻ってくるというか、感受性が豊かに保てなくなると遠ざかるというか。僕も、もう一人の自分?がいなくならないでほしいって最近、思うのです。
2相野零次様、こんにちは! コメントありがとうございます。 仰るとおり、これは幻想の世界が 現実を生きる中で失われていき 再び創作の中で見つけるまでを 描いた作品です。 芸術に触れると感受性が強くなり 妄想の世界が戻ってくるの分かります。 似たような感覚を持つ人がいて とても嬉しいです。 その気持ちよく分かります。
1すぅさん、前作からまた作品を紡いでいただき、嬉しいです。 少し、思ったことを書き連ねたいと思います。 心は、不思議と磁石のようで、何を自分に引き付けようか、と無意識に決めているように思います。聞きたくないこと、見たくないものをシャットアウトし、好きなものだけを引きつけて自分の世界が出来上がる。そこからの脱却を意識するのは難しいことですよね。 世界が出来上がるというのは一種の成功体験、形状記憶のようなもので、それがあれば未知の世界に飛び込んだ際でも、闇雲に引き付けられるものを心が必死に探します。そうして世界を無数に作る。まわりの性質をねじ曲げて、自己の世界の一部にしていく。それが衝撃を呼んだりする。 たとえば、この詩では信じていた世界が「蜃気楼」になるという性質を持ち始めました。おそらく、すぅさんが次の次元に進むために必要な性質変化だったのだと思います。 性質の解像度を上げると、すぅさんはまた新たな世界を獲得していけると思います。「僕の世界」とはどういった室温だったか。「外の世界」は、叩くとどんな音が響いていたのか。「涙」はどんな性格を持った人だったのか。「幸せ」や「笑い」は、どんな味と食感だったのか…… とても上からかもしれません。すみません。失礼しました。自分にも鞭打つ言葉を並べたつもりです。さらなる驚きや情熱を期待しております。
1ミハイ様、今作もお読みいただき、ありがとうございます。 そうですね、おっしゃる通り、脱却を意識するのは必要性が生じるまで困難でした。 未知の世界に踏み出す際も、心が好きなものや安心するものを引き寄せて、そこで新たな世界を構築する感覚は理解できます。新たな発見や思考が生まれるインパクトを感じますね。 僕の世界は、私が先に進むために必要で変化したのでしょう。 性質の解像度を高めることで、新しい僕の世界に出会えるのですね。挑戦してみます。たとえ昔とは異なる姿で私との記憶が喪失されていたとしても、会いたいからです。 私は生まれ変わった僕の世界と、現実逃避や依存という形ではなく、今度は私の意思で創作する自立した姿で会いたいと思っています。 もっと多面的かつ立体的に解像度を上げて、私が愛し、見惚れた僕の世界を皆さんにも魅せられるように頑張ります。 いただいたヒントや感想を私が正しく認識できてると良いのですが、もしズレていたら申し訳ありません。 とんでもありません。むしろ、良い作品を創り上げるために必要な具体的なヒントをいただけて、とても感謝しています。今の私には少し足りないものが見えてきた気がします。本当にありがとうございます。精進します。
1「だから僕は世界を作った 僕だけの僕のための世界を」 読み手は、 この二行が何を示すのか?という点を(まずは)気にするわけですが、 「僕の世界」がなんなのか、結局、イメージがなんにもないのですよね。 この詩には。 虚構の解像感こそが詩の力なのであって、 そのうえで、「現実を乗り越えた」というのならば、 そのまえに、 一個の鮮烈な虚構のイメージを提示しないといけない。 そのギャップにしびれたいと、わたしなら思います。
1おまるたろうさん、こんばんは。 作品をお読みくださり ありがとうございます。 なるほど、僕の世界のイメージが 何も無い確かにそうですね。 鮮烈な虚構のイメージのうえで、 現実を乗り越えたのを表現することで ギャップに痺れたい。 分かる気がします。 読者からの視点が足りてませんでした。 熱に浮かされるように書いた後に 冷静に見直すことも大切ですね。 以後意識して書いてみたいと思います。 コメントありがとうございます。
2「僕の世界」はけっしてしょうめつしたわけではない。 それは目には見えない。 誰にも聞こえず、どんな香りを嗅ぐことはできない。 あなたが忘れた世界はあなたにしかなく、紡ぎ出す言葉にそれはある。
1秋乃夕陽様、こんにちは。 作品を読んでくださり ありがとうございます。 僕の世界は消滅したのではなく 私が紡ぎ出す言葉に 私が忘れた僕の世界はある。 そうだとしたら本当に嬉しいです。 このコメントを読ませていただいた瞬間 喜びと安堵で涙が止まりませんでした。 素敵なコメントをありがとうございます。
1まるで自分の半生をなぞっていただいたかのようで、すごく胸に染みました。 創造した時だけはまだ君の姿を見れた、というところ、とてもよく分かる気がいたします。 たしかに外の世界は眩くて魅力的で、もっと言うと、そこに適応するためにこそ人の心というものはある。その意味で言えば「自分だけの世界」なんてものは余分なものなのかもしれないし、そんなものを気にかけていないかのような人たちもたくさんいる。 でも僕は、若い時分に輝いていたその世界が忘れられない。詩を書くとはあるいは、その世界を想い出すことなのかもしれません。
1雪月統様、 おはようございます。 詩をお読みくださり ありがとうございます。 胸に染みるような作品を 作ることが出来て良かったです。 共感していただけてとても嬉しいです。 そうですね。同意します。 時に「自分だけの世界」は外の世界を生きづらくしてしまうことも、時にはあるのかもしれません。もっとも、私の場合は生きるために必要でしたし大好きですが。 私もです。似たような経験や想いを抱く人と会うことができて、とても嬉しいです。 そうかもしれませんね。
0すぅさんの「世界」は自我の中に残っていて、こうやって幻想的な詩を生み出す原動力になっているのだ……そう思わせてくれる、良い詩でした。
1二次元の世界の耽溺とそこからの卒業を想像しました。何がそういう転機になるのかなあ。
1テイムラー隆一様、こんにちは。 詩をお読みくださりありがとうございます。 そうですね。僕の世界は前より認識づらくなってしまいましたが、私の中に欠片が残っているおかげで幻想的な詩をかけるのだと思います。 感想を聞かせてくださり、 ありがとうございます。
0※誤って作品への返信にしてしまったため、同じ内容の返答をしております。申し訳ございません。 テイムラー隆一様、こんにちは。 詩をお読みくださりありがとうございます。 そうですね。僕の世界は前より認識づらくなってしまいましたが、私の中に欠片が残っているおかげで幻想的な詩をかけるのだと思います。 感想を聞かせてくださり、 ありがとうございます。
0湖湖様、こんにちは。 詩をお読みくださり ありがとうございます。 そうなんですね。 何が転機になるのかですか、 難しいですね。 私の場合は現実を直視して立ち向かわなければならない現状に置かれたのがきっかけですかね。
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