行き交う人の足取りはどこか浮ついている
この日だけは、何をやってもゆるされるかのような
解放感は、網目状に広がってゆく
木霊のように、地面を伝って、ときには、空にも
こちらをギョロっとした目つきでにらみをきかせながら
踊る獅子舞は、一人では成り立たない
僕は、空腹に負け、鉄板で素早くかき混ぜられた
焼きそばのパックを片手に演舞を観る
かまれた人の厄は払われるのだろうか
就職面接に落ちた僕を
かじって
証明写真の顔を丸々なくしてほしい
そんな鬱々とした思考を巡らせている人は
この場にはいないようだ
誰もが、祭りに、祀りに、浮ついている
取り込まれ、そして、戻される、器へと
アーイェ、イエ……アーイャ、イャ…ャ
アーイェ、イエ……アーイャ、イャ…ャ……
いつの間にか、パックに入った焼きそばは空っぽに
なり、僕は、家のリビングの椅子に腰かけていた
一緒にいたはずの君さえも残像のままで
作品データ
コメント数 : 7
P V 数 : 700.6
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2025-11-26
コメント日時 2025-11-30
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) |
| 叙情性 | 0 |
| 前衛性 | 0 |
| 可読性 | 0 |
| エンタメ | 0 |
| 技巧 | 0 |
| 音韻 | 0 |
| 構成 | 0 |
| 総合ポイント | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
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| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
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| 構成 | 0 | 0 |
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閲覧指数:700.6
2025/12/05 20時29分05秒現在
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動きが描写的にも置かれてあるので、~木霊のように、地面を伝って~では表現的に弱い(緩い)ですね。 僕ならばですが、~雷のように、地面を伝って~とするかな。 即興のように置かれた短い詩ですが、 流れとしての文脈が有るのならば一語も外すことはできない。 やはり推敲も必要にはなるのでしょう。 僕の解釈ですが。
1(全て個人的な感想です。わかったような事を書いているかもしれませんが意見ではありませんので気に入らないところは読み飛ばしてください) 自分自身の境遇、不遇さ、過去の想い、そして突き付けられた現実… それらすべてが祭りの喧騒の中、どこか忘れることが出来 それらずべてが祭りの「囃子詞」の中で癒され 独特の祈祷にも似た「囃子詞」の中、ただ時間だけが過ぎ去っていく 終わった後の虚無感、直面する現実、やるせなさ それらずべてがこの詩の中に詰め込まれていて、良い作品だなと思いました
1(全て個人的な感想です。わかったような事を書いているかもしれませんが意見ではありませんので気に入らないところは読み飛ばしてください) 書き忘れ… タイトルが独特でこだわりがあったら申し訳ないのですが、もう少し詩に込められている思いに気づかせるような(ストレートではないけど含むもの)モノであれば、もっとコノ詩の表現と相まって良かったかもしれません。 とはいえ、書き手様の想いがどこにあるのかが私にはわかりかねますので、代案は控えさせていただきます
1(全て個人的な~読み飛ばしてください)。 ↑ こういう気づかいは好きだな。ちょっと苛つくけど好感は持てるタイプのお人。 自信の無さから相手を怒らせてはいけない、という心遣い。 大切にしてください。 わざとらしい威圧的な態度で、文言で虚勢を張るネット詩人は多いのです。(わたしもその一人です) 他人の感想批評を読んで、遠慮なく批評感想を書き上げてください。 上達する近道です。 胸の中に閉じ込めておいては書く能力は上達しません。 この先反論もされるでしょうが、 挫けずに頑張っていただきたい。その熱意を感じるのです。
1タイトルに(32bit) とあるので、プレイステーションやセガサターン、とくにその初期のころの虚無なダンジョンを彷徨うタイプのゲームとかのことだろうか?。 まだポリゴンがカクカクしてて、長時間プレイすると頭がおかしくなりそうなやつ。獅子舞ってちょっとCGっぽいですし、 >就職面接に落ちた僕を >かじって >証明写真の顔を丸々なくしてほしい なんとなく良い感じ。 言葉の端々に自責思考が滲み出ている。就職という大人になる儀式に失敗しての、この凹みかたが繊細です。世の中、他責思考ばかりな気がするので、このダウナーさがむしろ貴重に感じられる。そしてやや唐突に、 >一緒にいたはずの君さえも残像のままで 現実感消失症めいてくる。この”病み”の提示の仕方がどうなのかは、意見の分かれるところかもしれませんね。 キチガイじみた感じ、やけくそな感じはしないが、コンプレックスが凄い気がします。そういうのをあけすけに語るところが素晴らしいですね。
1メルモsアラガイsさん、コメントありがとうございます! おっしゃる通り、即興的に書いた詩のため、もう少しフレーズについては推敲が必要だと感じました。 詩の内容を書いた後に、タイトルを付けたため、ポリゴン数の少ない昔のレトロゲーム=なつかしさを感じる…みたいな結びつきを安直ながらに考えていたのですが、もう少し、捻りのあるタイトルを思案します。 私の中では、祭というのは、華やかでありながら、畏れもあり(儀式的で)そうした雰囲気をこの詩から出せないか…と思いながら書きました。中々、言葉選びや世界観を凝縮するのは難しいところです…。
0我楽太さん、コメントありがとうございます。 >それらすべてが祭りの喧騒の中、どこか忘れることが出来 >それらずべてが祭りの「囃子詞」の中で癒され >独特の祈祷にも似た「囃子詞」の中、ただ時間だけが過ぎ去っていく 我楽太さんの、このコメントが私の表現したかったことをうまく表しているように思います。 祭の幻想的な雰囲気と、そして、終わったあとの虚脱感や、現実に戻されるという状態を表現できたらなと思い書きました。
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