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思い出のコラージュ
静脈のなかに雨が降るので 三つ編みの嵐に挨拶をする やあ わたしを 誰かがわたしを捜していますか 「心を切ってみたけれど、 なかにはホコリしかなかった。 あなたからの手紙に火をつけて、 鉛筆の煙を吸い込んだ。――15歳のうた」 静脈のなかに雨が降るので 血液が薄まり死にかけている あなたの切ったくだものは どれもカミナ/リのあじがする 「わたしの心臓には 青い青い真夜中が詰まっていて 開けるたびにくらくらするのです ――12歳のうた」 「ねむる蝶 飛ぶ花 カゲ ――中年のスケッチ」 「教えてよ ひかりをさわる方法」あるいは こんな生活の底に みちるもの 仔犬も 主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです
思い出のコラージュ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 925.0
お気に入り数: 1
投票数 : 5
ポイント数 : 0
作成日時 2025-07-06
コメント日時 2025-08-26
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


雨降って血固まらない(雨降って地固まる)って意味合いに読めてくる。 反語的で、感傷的で、多分に悲観的な年頃の思いがコラージュで塗り重ねられ、 、リストカット。 これって、対照的な意味合いを兼ねても躁鬱症状に読めてくるので、 、自殺願望。 双極性障害のことも含まれてんだろうね。 刹那だね。刹那だけどタイトルからしてちょっと見え透いてるから、技術的にハマってるね。 ここに書かれである置き手紙のわたし。 まるで青木ヶ原にでも向かう様子で、また若いのにそれほど辛い経験に悩み苦しんでいたんだ。のか。 ~さようなら。わたしは逝きます。逝きました。 の置き手紙。文字コラージュが読めてくる。 刹那だけど、それも客観的に眺めたら少し見え透いても読めてもくるのは、 、第三者が切り貼りして意図的な作図に置いているからだろう。 あくまでも技術的な作品として僕は読んだ。
0書き忘れたけど、いろいろな人間が過去やら現在やらと挟まりながら絡まってくるから、 これは空間的にもマジカルな雰囲気を醸し出すって、リアリズムも背景に置かれてもいるのかな。 技術的に考えてみればね。 そんな意図もあるような、気もする。
0非常に複雑な作品だと思いました。緻密に計算されている。煙を吸い込むところがいいと思いました。
0詩の中に会話ふうの文章をいれることのむずかしさはあると思うのですが、さらっと書くことで散文をいびつにすることに成功しているような気がしました
0こんばんは、 ラストは仔犬からみた主人なのでしょうが、なぜか婚姻関係の方の主人、が聞こえてくるんですよね。 >>静脈のなかに雨が降る 好きなフレーズです。
0コラージュって芸術においての技法の他にコラージュ療法というものもあるんですよね。コラージュ作品としての素晴しさは言うまでもないのですが、そちらの方に着目させられた作品でした。 人生ってコラージュなんですよね。『あの時の私』、『あの時こう感じた私』が、そこを足場にして人生を積み上げ紡いでいる。そしてそこには確かに『あなた【他者】』が存在する。 作品を読みながら15歳の頃の自分、12歳の頃の自分を思い返しました。 >やあ わたしを >誰かがわたしを捜していますか ここがめちゃくちゃ切ないんですよね。 そして中年になった現在のスケッチが更に切ない。 >「教えてよ >ひかりをさわる方法」 久しぶりに本当に良い【濃厚な】作品を読めた気がします。人生が集約されているような作品でした。 作者はこの作品を書くことで何を得ようとしたのか、また、何を得られたのか、それも気になりますが、まぁ完備さんはアーティストですね。そう感じた作品でもありました。
0私も誰かの静脈なのかなとふと思いました
1いきなり最初の二行が印象的ですね。静脈の中に雨が降る。三つ編みの嵐に挨拶する。ひかりをさわる方法とは何か。謎を抱えたまま詩は終わります。
0コラージュと言う試み。思い出が再編集されているのです。15歳のうた。12歳のうたが出て来ます。鉛筆の煙を吸い込んだり、心臓に葵真夜中が詰まって居たり。発想や表現に魅力があると思いました。
0ありがとうございます。
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