ふいに傾き、風がゆらぎ気づけば
いつの間にか入り口を通り過ぎてしまっていた
騒がしい眩しさから逃れた場所で
よろけた足元の輪郭が気ままにうねっている
脈々とはりめぐらされる滑らかな凹凸の鼓動
でも身を任せたら寝違えそう
&土から根&根から土&
進めばだれでもどこかへ行き着くように
血管たちはひとつの胴体へと紡がれてゆく
何度も固く手を組んで上へ上へ重なって
かと思えばせっかく撚り合わせた糸をほどいて
たくさんの手の平で空を囲おうとしている
ひとつはひとつであってひとつじゃない
隙間から昼がこぼれてるよ
&枝から葉&葉から枝&
木漏れ日を追って開いた指がまた降りそそぐ
こんどは寝ていた隣人にまで絡みついて
仲間に加えてひとつになろうとしている
力を奪っているんだか与えているんだか
どっちがどっちだかどっちにも
ぐっすり眠ればそのうちわたしも
&枝から樹&樹から枝&
その昔、この場所で
この島の外の争いから逃れてきた者たちを
匿って守っていたことがあるらしい
わたしもそうしてたどりついたのだろうか
&内も外も&上も下も&いいもわるいも&
&昔から今&ひとつからひとつ&
わたしから
作品データ
コメント数 : 10
P V 数 : 704.2
お気に入り数: 0
投票数 : 4
ポイント数 : 0
作成日時 2025-04-13
コメント日時 2025-05-15
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:704.2
2025/12/05 18時34分10秒現在
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ある種の配慮というのでしょうか、そこらへんの意識が薄く、それとあいまって、異様なストレートさがあると思いました。たとえていうと、ひとめぼれした相手に、いきなり「好きです」といってしまいそうな勢いがある。詩人らしいといえば詩人らしいですね。わたしはありだと思います。
0&◎&◎&がいいアクセントになっているよねーまあこれもどこかの誰かがやってる記述なんだと思うけど、声に出してよむとアンアンアンでリズムよくなるよねー(最近になってリズムも大事よねーと考え出した自称三明で御座いました)
0こんばんわ。 初見後、文字の羅列を読み終えた後に思ったのですがこれを朗読する時に「&」の部分はどういった感じで読むのだろうな。 と、考えました。 中原中也の「サーカス」の有名なオノマトペ、ゆやんゆよん、も朗読する人によってリズムはもちろん、声量の度合いも勢いも違うらしいですね。 「フック」の効きとしては、そこだけではなく、「隙」のない文章で、よどみを感じる事なく、きれいだなと思いました。 「&」はただの記号ではなく、「生きた」言葉として使っているのだな、と惚れ惚れしました。 ここに描かれる「&」というものが「接続」だけではなく、「造形物」としても「ビート」としても効果があるとは。 興味深い文章だと思いました。 ありがとうございます。
0ポエトリーなら、「&」は「アン」が素敵。 and、フランス語で1。 「エン」縁、end、も良い。 詩の意味からすると、一連目を「エン」と読み、 二連目「アン」と読むと良いかもしれない。 二重の意味でのRoots 。 >&土から根&根から土& >わたしから 異邦人が島民となるまでの過程とご縁が繋がっていくさま。 素敵なハーモニーを聴かせていただきました。 ありがとうございます。
0おまるたろうさん、ありがとうございます。 この詩は情景描写みたいなことをメインにどうにかなればなあと思って書いたのですが、自分の気持ちを入れる余地が見つけられなかったぶん着地点がどうにもどうなんだろうと思ってます。 ありと言っていただけてありがとうございます
0三明十種さん、ありがとうございます。 声に出すことはまったく考えてなかったです! 実は、「&」は木のツルや根のイメージで視覚効果を狙って入れたものです…
0鯖詰缶太郎さん、ありがとうございます。 自分にとっては木のツルや根の視覚的な図としての「&」でしかなかったので、逆に読むことを意識できていなかったことを反省しています… こちらとしても良い声をいただけました。参考にします
0レモンさん、ありがとうございます。 ハーモニーを感じていただけたならかなりありがたいです。 ポエトリーについてもありがとうございます!参考にします
0&がとても効果的に働いていると思います。〜と、あるいは、方程式のandのようでもあります。 > ひとつはひとつであってひとつじゃない >隙間から昼がこぼれてるよ この部分が、木漏れ日を表しているろうな気もするし、隙間から昼がこぼれてるという表現が好きです。
0二藤さん、ありがとうございます。 この詩の舞台になっているのは、大事な人ととある観光地の島に来てふらっと訪れた、大きな木のある場所なんですよ。 とても穏やかで忘れられない日になっているのでぜひ詩にしてみたいと思って書きました。コメントうれしいです。ありがとうございます
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