傘
冷たい雨に打たれて帰る道
何故だか温かい気持ちに包まれた
傘はある 君に買ってもらった大切な傘
この傘を冷たい雨に濡らすなら
僕は喜んで濡れて帰ろう
帰ったら君はバスタオル持って
「馬鹿ね」とあきれ顔して笑って
くしゃみをした僕も一緒に笑った
かわいいその肩を抱きながら虹を眺める
どの色がお腹の子に似合うかな?
僕がアメリカに旅立つその前に
この愛は生まれた
僕らが離れるその前に
僕は向こうにいる時よく海を眺めた
彼方の君を想い
恐ろしい夢にうなされて起きた夜
何故だか安心した気持ちに包まれた
君がいる 君に抱きしめてもらったあの夜
君がいなかったら
僕はいつまでもダメだったろう
顔を上げたら君はいつもの顔して
「はい、これ」とあったかいコーヒーを
向き合って僕と一緒に飲んでくれた
幼いこの子を抱きながら夜空を眺める
どの星がママなのかな?
君が天国に旅立ったその日
この子は生まれた
僕らが愛し合った証
僕はここにいる 僕にはわかる
君は心(そば)にいる
「もう濡れないでね」って
かすかな笑みで最期の言葉
この傘さしてこれからは
濡れずにいよう この子と共に
作品データ
コメント数 : 5
P V 数 : 793.0
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2025-03-09
コメント日時 2025-03-16
#現代詩
#ビーレビ杯不参加
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:793.0
2025/12/05 21時28分58秒現在
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初めまして。 奥さまとお子さまに対する愛の尊さを 感じさせていただきました。 三人で、お幸せにお暮らし下さいね。 ありがとうございます。
1冒頭の聯で終わってしまう感覚。 これは聯という一応ピリオドを打つ時間感覚が空いているのにもかかわらず、その場の存在感だけがつながって読めてしまうからでしょう。 配置を考慮されたし。と思ってしまう。
0おはようございます。 ビーレビは、合評しあう場所なので、 「技術がうんぬん」のコメントが当たり前です。 「技術うんぬん」を言われない(且つ縦書きができる)場所として、 現代詩フォーラム をオススメ致します。 ありがとうございます。
0「もう濡れないでね」って かすかな笑みで最期の言葉 この傘さしてこれからは 濡れずにいよう この子と共に が胸に迫りました。 「もう濡れないでね」が動き出すような気配がします。
0小説のプロローグを読んでいるような、あらすじを読んでいるような、そんな気になりました。 内容としては悲しいものですが、愛というものの美しさとても感じられ、胸が温かくなりました。 他の作品も読んでみたいですね!
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