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それだけの春のことでした
塗りかけた微笑みを隠していたら 衣服の色が語りはじめました ですので少し腹が立って 風に舞う葉の浮き上がるを見て ぴょんと跳んでやったのです 空に浮き上がる私の踵には 踏み込んだときの力の痕跡が しかと残っていました 踏み込む指の沈んだ記憶は 地面の確かな柔和な感触で 小指のたたえるわずかな感傷はきっと おそらく鉄錨なの 骨身に沿ってせり上がってきた 地面からの反発は 最初期に得た外からの声 積み上げた肉の揺れるを察し ひね上げる意識は重力の反立 残って響く産声は 皮膚の真下を行き交う振動 ただそれだけの出来事をもとに 後付物語を騙る視点が 鼻歌交じりに散歩しながら いちばん好きな服を着ている それだけの春のことでした おわり
それだけの春のことでした ポイントセクション
作品データ
コメント数 ： 2
Ｐ Ｖ 数 ： 1402.2
お気に入り数： 0
投票数 ： 2
ポイント数 ： 3
作成日時 2021-11-30
コメント日時 2021-12-05
Ｐ Ｖ 数 ： 1402.2
お気に入り数： 0
投票数 ： 2
ポイント数 ： 3
作成日時 2021-11-30
コメント日時 2021-12-05
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 1 | 1 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 1 | 1 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 1 | 1 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 3 | 3 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 1 | 1 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 1 | 1 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 1 | 1 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 3 | 3 |
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- 作品に書かれた推薦文
それだけの春のことでした コメントセクション
コメント数（2）
それだけの春が余剰を残さずに潔く去って行く。そんな印象をこの詩に持ちました。ボディー感覚が大地と接し躍動している。皮膚感覚が共感覚に優れて、外を望見して居る。後付け物語を騙るのはヴァルハラの魔女なのかもしれません。一言でダイヤモンドと言う感じでした。
0"風に舞う葉の浮き上がるを見て" キューを出せば、 豊かな感情が、しなやかな肢体を軽やかに動かした！ 跳躍はお手のもの。 地面を踏み込む瞬間から着地までの、その柔らかな足の動きはまるで猫の動きのよう！ お気に入りの服で散歩する作者の心が弾んでいたのかな、私もなごんでました。。
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