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石油、ときどき水   

作成日時 2019-12-04
コメント日時 2019-12-11

歩幅をゆるめたところから 花が散り始めて 交わす約束は銅板になった 雨の日に、葉の匂いを強める植物と 部屋で場所をゆずり合う 緩やかに水は流れ 横に 底をまだらに残した湖が わたしたちの足音を溜めていた 手紙が届くまで 眠る夜のあいまで雨が守る 匂いが届く頃 伝えに来る声が過去を洗う頃 手のひらの静脈に波が打ち寄せる


項目全期間(2019/12/12現在)
叙情性10
前衛性0
可読性0
エンタメ2
技巧2
音韻0
構成0
総合ポイント14
 平均値  中央値 
叙情性3.33
前衛性00
可読性00
 エンタメ0.70
技巧0.70
音韻00
構成00
総合4.75
閲覧指数:1025.3
2019/12/12 08時48分06秒現在
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コメント数(9)
蛾兆ボルカ (2019-12-05):

読者によって解釈に幅がある作品かもしれませんが、一連目、私は約束と植物が譲り合う、というように読みました。 タイトルの中にある石油という言葉が「約束」と結びつき、水が植物と結びつく感じです。 仕事と休息の混淆した、部屋での一瞬、という風に読んで、それがトゲトゲしくない、こんなふうなテイストで表現されてるので、雑念がはらわれて日常を直視するような感覚に誘われました。

楽子楽子 (2019-12-07):

目を引くショッキングさや、一言で心を奪われるキャッチーさはなくとも、 確かな筆致で見過ごせない美しさを感じます。

n (2019-12-08):

蛾兆ボルカさま 返信遅くなりました。自分でも約束と石油は結びつけて考えていなかったので、目から鱗でした。気付きをありがとうございます。 疲れているときにいい詩が書けることが多く、創作のスタイルとしてそれはどうなのか?と思いつつも、出来上がったものの手触りは気に入っています。

n (2019-12-08):

楽子さま 再読に耐え得る、読み返すほどにイメージが広がるものを書きたいと考えています。そのように読んで頂けて幸いです。

たもつたもつ (2019-12-09):

こんにちは。 美しい詩だと思います。 言葉に瞬発力があり、意外な組み合わせ による、落下するような感覚。 それでいて、調和がとれているから、浮 ついていない。 美しく、そして切ない。 もう一つの詩も読ませていただきました が、甲乙つけがたいです。 詩集があったら絶対にかうのだけど。 叙情、技巧、エンタメにポイントをつけ させていただきました。

n (2019-12-10):

たもつさま 読んでいただき、ありがとうございます。 たもつさまのコメントで、この詩がより磨かれたような気がします。 コンスタントに書き続けます。

なゆた創a.k.a.NORANEKO (2019-12-10):

おそらく初めましてでしょうか。 nさんの詩はたびたびこっそり覗いていて「好きな詩だなぁ」と思っておりました。一応こっそりポイントだけ入れていたものの、何かしらコメントを残して行こうと思います。 待ち人を思う気持ちを叙景のあわいに漂わせる薫香、あるいは水彩の淡い色波が綺麗です。固有名詞によらない「雨の日に、葉の匂いを強める植物」なども利いていますね。 >交わす約束は銅板になった なぜ、ここで“銅”なのか。銅は金属として柔らかく、また熱伝導の効率が高い性質があります。ここに、詩的主体のナイーブな情緒の揺らぎを感じました。 また、銅板といえば版画に使われる素材で、描画する際には裏返した下絵をなぞってニードルで掘ると言います。ある意味、約束を胸に待ち人に焦がれる歳月がその描線を腐食し、慕情の輪郭を深め、あるひとつの理想的な未来、あるいは過去の姿を象っているのかもしれません。 静かな響きのなかに豊かな叙情のある佳作だと思いました。

なゆた創a.k.a.NORANEKO (2019-12-10):

すみません、 >nさんの詩はたびたびこっそり覗いていて ふと確認してみたところ、nさんの投稿作がここ数週間の二作のみと知り、びっくりしました。 別の方と混同してしまったのか、はたまた架空の記憶を幻想したのか。何はともあれ申し訳ありませんでした。

n (2019-12-11):

なゆた創a.k.a.NORANEKO さま 銅についての補足、ありがとうございました。銅版画をモチーフにした表紙のノートを大切にしているので、無意識に言葉が引き出されたのかもしれません。 的確かつな聡明コメントで、読み応えがありました。

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