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愛の試験   

作成日時 2019-11-09
コメント日時 2019-12-05

お互い無理をしていた さみしかっただけの君 満ち足りて 生きることに刺激が欲しかった僕 半島にドライブに出かけた 遊園地があったけれども 通り過ぎた 観覧車やジェットコースターは砂にまみれたように ぼやけて見えて そこで遊ぼうという派手な気分にはなれなかった 何のためでもなくホテルに入り 偽りまみれと分かっていながら裸を寄せ合った 悲しい愛の試験 ホテルを出て 再び走り出した 何かが変わったわけではなく ただ少し時間が経っただけだった 思い出ばかりを語る君は 新しい愛を求めていたのだろう 君は普通の感性を持っていた 僕にはそれでは不足だった 僕が求めていたものも 愛ではあったけれども 君の夢に続きを継ぎ足してあげることは できそうになかった 煙草ばかり口にする僕に 君は言った 「なんでそんなに吸うの?」 僕は言うなれば 革命を欲していたのだ お互いの心が開かれていないこと つながっていないことは 二人とも分かっていた 未来なんか見えないことくらい 分かっていた それでも車の中には二人しかいなかった そして走り続けたのだった 何に向かって? 海はそばから暗くなった 山は山腹から暗くなった そのまま夜が来そうになった まだ太陽が恋しかったから 入り日の見えるレストランに入って 食事を頼んだ 食べたものはお腹を満たし 窓ガラスの彼方此方の風景は美しかったけれども 心を満たしたのではなかった 帰りにも遊園地を通り過ぎた 美麗なライトアップを見て僕は言った 「きれい」 なんで君の方からそう言い出さなかったのか 僕にはなんとなく分かった 君はその時僕の顔をのぞき込んだ そして 「うん」とうなずいた 夜の高速は魅惑的だった 僕たち二人は黙ってしまっていた 音楽も消してしまっていた が眠っているわけではなかった 僕自身スピードを上げ過ぎていると感じていた時 「けっこう飛ばすね」 君は怖かったのかそう言った 君の家まですぐ着いた 車を降りる時君は言った 「今日はありがとう、楽しかった」 僕の目を見たのは短い一瞬だけだったようで 僕は君の笑顔の横顔を見ただけのような気がした


項目全期間(2020/02/18現在)投稿後10日間
叙情性126
前衛性00
可読性104
エンタメ00
技巧30
音韻00
構成10
総合ポイント2610
 平均値  中央値 
叙情性33
前衛性00
可読性2.52
 エンタメ00
技巧0.80
音韻00
構成0.30
総合6.55
閲覧指数:1156.0
2020/02/18 20時09分26秒現在
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コメント数(6)
/舜舜/舜舜 (2019-11-30):

>僕自身スピードを上げ過ぎていると感じていた時 >「けっこう飛ばすね」 >君は怖かったのかそう言った うーん、あるある。 女「けっこう飛ばすね」 俺「あー...まあ...」 しかし 愛の試験って言うより 俺みたいなクズの場合は 思いやりの試験だなあ。 でも作者は 愛の無いセックスとせず、 愛の試験としたところが 作品に不思議を生んでる。

エイクピア (2019-12-01):

愛の試験ですか。愛のレッスン、愛の試練などいろいろな言い方がありますが、この詩では単なるデートが描写されて居る様には思えず、やはりタイトル通り何らかの試験が含まれているのだろうと思い読み進めました。気まずい二人に未来はあるのかと問うてもせんない事なのかもしれませんが、あるいは気まずいと言う意識自体が「君」の相手詩作者自身の妄想なのかもしれませんが、革命を欲している僕は裸にお互いになってもこころここにあらずなのかもしれません。

千才森 万葉千才森 万葉 (2019-12-01):

 お邪魔します。  詩の評価って好き嫌いも多分に関わってくるんだろうなと思う今日この頃です。  すごく読みやすくて伝わりやすいですね。表には直接出していない含ませている感情も良く伝わってきます。上手なんですよ。その上手さが強みであり、また、欠点ともなり得る気がしました。断片を繋いで作る詩文に比べると伝わりやすい分、作品を読んだ際に思い描く登場人物達の心情の幅が狭くなります。読み違いが起こりませんし。  作者さんの作品はいくつか読ませてもらっているのですが、コメントが付く作品とあまり付かない作品とに二分されている印象で、それは読者の肌に合うかどうか、感情移入できるかどうかの違いなんじゃないかなと考えました。  この感情を受け取って欲しい、思想を理解して欲しい。そんな作者さんの心の声が伝わってくるような作品が多い気がします。表現するというよりも伝えようとすることに重きを置いた作品。主観ですが。そうすると、壁に掛かった作品を眺めるようには読めず、読む方も受け入れるような心構えが必要になります。詩の色や形が好みであれば受け入れやすくなりますし、合わなければ躱されてしまう。  合致した時は凄い共鳴作用が生まれる作品。  この作品からは男性の心情や考え方が送られてくるのですが、その贈り物が読者の肌に合うかどうか、これにより大きく印象が変わると見ます。  個人的には、前を向くことに心血を注ぐ男性らしい自分本位の考え方が、ちょっと肌に合わなかったかなと。付き合わされている女性に同情してしまい、繰り返し語られる男性の考え方を自分勝手だと思えてしまって作品に入り込めなかったんですよね。もし、それを狙っていたのであれば成功しているんじゃないかなと思いましたが、はたして読んだ人が楽しめるかどうか。 >煙草ばかり口にする僕に >君は言った >「なんでそんなに吸うの?」 >僕は言うなれば >革命を欲していたのだ  この表現が凄く気に入りました。読んでいて、煙草と革命がピシャリと繋がったんですよ。  わたしは寂しさを覚えた作品でした。 

南雲 安晴 (2019-12-03):

たくさんのコメントありがとうございます。こんな作品にコメントをいただけたことに少々驚いています。 /舜舜様、 『思いやりの試験』、本当はその方が良いと私も思うのです。『愛の試験』なんてちょっとかっこつけ過ぎだったかもしれません。 エイクピア様、 たぶん好きなのだろう、でも確信できない、口に出して言うこともできない、そんな状況にあるままデートが深く進行してしまうという体験は多くの人にあると思います。こんな体験も人生の一部を彩るものであろうと思います。望むものが互いに異なっている場合でも男性と女性はいっとき結ばれるかのようなシーンを描いてみました。 千才森 万葉様、 そうですね、私の投稿作はあまり読まれないものとよく読まれるものとに明瞭に分かれるようです。そしてそのわけは、千才森様がお考えになるように、読者の肌に合うかどうか、感情移入できるかどうか、好きか嫌いか、ということであると思います。また、こういうことに加えて単純に作品の巧拙にかかっている場合もあると思います。私は駄作の多い人です。この『愛の試験』は自分では、失敗したかな、なんか恥ずかしいものを投稿してしまったかな、などと思っていました。「上手」との感想をいただき、照れくさい感じがします。男性である私が、女性をどれだけ思いやって書けるか、それも一つの『試験』でした。結果、やはり男性の身勝手さが伝わってしまうものになってしまいました。/舜舜様のおっしゃっている『思いやりの試験』がまだ足りていないようです。私の作風については、最近は伝えようとすることをやり過ぎているようで、表現するということについてもっと沈潜して考えてみたいと思っています。

藤 一紀 (2019-12-04):

>さみしかっただけの君 >思い出ばかりを語る君は >新しい愛を求めていたのだろう >君は普通の感性を持っていた >二人とも分かっていた などなど「君」を登場させているのに、「君」のことがほぼほぼ「僕」視点で書かれているので、「君」の影が薄く、一貫して自分語りに終始しているように感じました。 内容は伝わったので、伝達文としては成り立っていると思います。

南雲 安晴 (2019-12-05):

藤 一紀様、コメントありがとうございます。 厳しい見解ですが。 私の作にはすでにして『自分語り』という看板がついてしまっているようです。これをどうにかしなければならない。 内容が伝わったことは良いのですが。 しばらくトレーニングの時間をもって、自分の作があまりに自分中心であることからの脱却をはかりたいと思います。

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