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新しい現在   

作成日時 2018-10-23
コメント日時 2018-10-27

どのように機能しても 与えられたものであっても 刑に服している間にあってさえ あらゆる物事は 後退しているようで前進していて 常に新しい状態にあるものだ いつか解かれる期日が来て 懐かしい川の流れを目にすることもあるだろう 歴史を経て変わり果ててしまった自分を映す しかし流れ去らない自分もいる 永遠に 自ら切り拓いた現在だという矜持が 頭をよぎることもある でも人は 現在というものに責任を持てるほど強くはない たまたま今 胸に有している平和的なものを 必死で保持しようと努め続けるだけだ そして秩序を見失った時は 再び刑のもとに戻る 未来の到着は 人の死に いつも間に合わない あるものはただ 新しい現在 懐かしい川の流れに映る 永遠に流れ去らない自分


項目全期間(2019/09/16現在)投稿後10日間
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2019/09/16 05時43分11秒現在
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コメント数(3)
ふじりゅう (2018-10-24):

拝見しました。 ブレのない詩、という印象を抱きました。淡々と、粛々と詩が進行しているというイメージです。「未来の到着は/人の死に/いつも間に合わない」と作中テーマ「刑」を併せて、刑とは何だろう、罰とは何だろうと考えさせられる作品でした。

オオサカダニケ (2018-10-24):

人間存在の本質を見据えた詩だと感じました。また、自分自身の存在とも冷静に向き合っている作品だと思いました。

南雲 安晴 (2018-10-27):

ふじりゅう様、オオサカダニケ様、コメントありがとうございます。 自分が書いたものについて何か書くということは簡単ではありません。誰にとってよりも近いところに厳然と自分で書いたテキストが存在するからです。 しかし黙っているのも良くないので、刑について書き始めることから、この自作について解説したいと思います。 通常、刑は、人の精神的な前進を停滞させるものだと思われます。行動を制限されるわけですから。そして私たちは、意識していても意識していなくても、そういう刑のもとに生きていて、それを意識している時には特に、精神は前進しているのではなく、後退しているように感じるものです。しかし実際には、人生に後退などというものはありません。常にそれは新しい状態にあるのです。 刑に服していることが意識されなくなった時、私たちは前進を再開したように感じます。その時の心境は、何か懐かしさを伴っていることでしょう。意識がありつつ刑に服していた期間、自分は後ろ向きに変わってしまったのだと思い返すのですが、同時に、自分は自分であることを一時もやめなかったのだと思いもします。 現在とは何でしょう。それは自分が思い描いていたものとは違っている場合がほとんどだと思われますが、あるいは現在自分は成功したのだという感覚に襲われることもあります。この時、人は思い上がります。現在とは、時間と成長の流れの最も新しい部分であるだけなのに。しかしほどなく、ここで賢明な人は、顧みるということをします。そして、私たちの傲慢を待ち受けているものは、意識であるということになります。私たちは、再び意識下の刑のもとに戻るのです。 未来という遠大なものは、夢です。人は一生出会うことができないでしょう。出会うことができるのは、時間と成長の流れの最も新しい部分です。前進が何かの障害によって制限されたことを悔しく思ったり、現在の成功した状態を自ら手に入れたのだと思い上がったりしつつ、時間と成長の流れを見つめた時、そのような流れにかつて休止はなかったことと、決して変化しなかった自分の存在がそこに映っているのを確認するのです。

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