【選評】澤あづさ選2018年08月分 - B-REVIEW
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エセ詩人

いでよ、エセ詩人!

コトダマ とはよく言ったものだ。 ハキダセ と 男は言う。 おまえは誰だ? わたしは何者だ?   

湯煙

硬派な作品

萩原朔太郎や中原中也のエッセンスを感じます。

千治

体験記『呆気ない宣告』

それはあなたの現実かもしれない。

大概のことは呆気なくドラマティックではない。そうした現実の丁寧な模写が作品に厚みを増している。

ほば

世界は自由だ━不死━

わかるということ

あなたにとっては何が、その理解が起きるピースになるだろうか?

ほば

ふたつの鐘がなるころは

鐘は明くる日に鳴る! いつでもそうだ!

運営在任中に出会った多くの作品の中のベスト。決して忘れない。

yasu.na

良い

シンプルに好き

あっす

パパの日曜日

パパの日曜日

いい

明林

終着点

生きる、その先に死地はない!

美しくさわやか、そして深い意味が込められたシーン、均衡の取れた心情と思想、強い意志で最終連へと迫る引き締まった展開、我が胸にこの詩文を抱いて!

yasu.na

九月の終わりを生きる

呼び覚ます声

夏の名残の暑さが去ろうとする頃、九月の終わりになると必ずこの作品のことを思い出す。

afterglow

こっちにおいで

たれかある

たそがれに たれかある さくらのかおりがする

るる

詩人の生きざま

言葉と詩に、導かれ救われ、時に誤りながらも、糧にしていく。 赤裸々に描写した生きざまは、素晴らしいとしか言いようがない。

羽田恭

喘息の少年の世界

酔おう。この言葉に。

正直意味は判然としない。 だが、じんわりあぶり出される情景は、良い! 言葉に酔おう!

羽田恭

誰かがドアをノックしたから

久しぶりにビーレビ来たんだけどさ

この作品、私はとても良いと思うんだけど、まさかの無反応で勿体ない。文にスピードとパワーがある。押してくる感じが良いね。そしてコミカル。面白いってそうそう出来ないじゃん。この画面見てるおまえとか、そこんとこ足りないから読んどけ。

カオティクルConverge!!貴音さん

あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

この詩は心に響きました。とても美しく清らかな作品ですね。素晴らしいと思いました。心から感謝申し上げます。これからも良い詩を書いて下さい。私も良い詩が書ける様に頑張りたいと思います。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

これ大好き♡

読み込むと味が出ます。素晴らしいと思います。

きょこち(久遠恭子)

輝き

海の中を照らしているのですね。素晴らしいと思います☆

きょこち(久遠恭子)

アオゾラの約束

憧れ

こんなに良い詩を書いているのに、気付かなくてごめんね。北斗七星は君だよ。いつも見守ってくれてありがとう。

きょこち(久遠恭子)

紫の香り

少し歩くと川の音が大きくなる、からがこの作品の醍醐味かと思います。むせかえる藤の花の匂い。落ちた花や枝が足に絡みつく。素敵ですね。

きょこち(久遠恭子)

冬の手紙

居場所をありがとう。

暖かくて、心から感謝申し上げます。 この詩は誰にでも開かれています。読んでいるあなたにも、ほら、あなたにも、 そうして、私自身にも。 素晴らしいと思います。 ありがとうございます。みんなに読んでもらいたいです。

きょこち(久遠恭子)

カッパは黄色いのだから

良く目立ちます。 尻尾だけ見えているという事ですが、カッパには手足を出す穴がありますよね。 フードは、普通は顔が見えなくなるのであまり被せません。 それを見て、僕はきっと嬉しかったのでしょう。健気な可愛い姿に。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

永訣の詩

あなたが出発していく 光あれ

羽田恭

あなたには「十月」が足りていますか?

もし、あなたが「今年は、十月が足りてない」と お感じでしたら、それは『十月の質』が原因です。 詩の中に身を置くことで『短時間で十分な十月』を得ることができます。この十月の主成分は、百パーセント自然由

るる

だれのせいですか

どんな身体でも

どんな自分であっても愛してくれるか、抱きしめてくれるか、生きてくれるか SNSできらきらした自分だけを見せてそんな見た目や上辺で物事を判断しやすいこんな世の中だからこそ響くものがありました。例えばの例も斬新でとても魅力的です。

sorano

衝撃を受けました

ベテルギウス。まずそれに注目する感性もですが、詩の内容が衝撃。 猫。木。家族。犬(のようなもの)。女の子……。など、身近にあふれている極めて馴染み深いものベテルギウスというスケールの大きいものと対比されているように感じられました。

二酸化窒素

ずっと待っていた

渇いた心を満たす雨に満たされていく

afterglow



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【選評】澤あづさ選2018年08月分    

☆大賞候補☆ 右肩ヒサシ「立ってから座っていた自分を振り返る」 ◎優良◎ 一「 [] 」 こうだたけみ「雨中遊泳」 右肩ヒサシ「探せ。」 ○推薦○ 植草四郎「戒名」 湯煙「じゃんぱら」 花緒 元メンバー「コント:シナリオ文学教室」 なかたつ「どうしようもなく、虚無僧になって」 ──── 8月レベル高すぎやしませんか……。全投稿127作から絞り込んだ入選候補32作から、以上の8作を決定するのに、わたしがどれほど煩悶したことか。「煩悶しといて右肩さん2作かよ!」というご叱責はごもっともですが、そこはメロメロの病でしてどうしようもありません。最終的には開き直って「趣味」ただひとつを基準に選出しましたが、正直こんな難しい選考からは逃げ出したかったです。 読解は読者の表現であり、作者様には関係も責任もありません。というお断りから始まる仔細選評は、とっくにコメントした右肩さんの2作と、読解が不要である1作を除き、作品のコメント欄(URLは下記選評に付記)に書いてあります。 ──── ☆大賞☆ 右肩ヒサシ「立ってから座っていた自分を振り返る」2018-08-08 https://www.breview.org/keijiban/?id=2112 題名からしてかっこよすぎメロメロすぎて誤読する旨を、作品コメント欄にとっくに書きました。しかし誤読した甲斐があり作者様の解題が出たので、皆様にはそちらを参照されたく存じます。「お下劣」「知的な思考」「抒情の凝縮された上品な描写」という、どうにも相殺し合いそうな三要素が三位一体となる右肩節。比類ない書き手です。いつかメロメロ病を治して右肩さんを効果的に批評することは、わたしの見果てぬ夢ですが、もちろん今回は無理でした。あまりに罪作りです。 ◎優良◎ 一「 [] 」2018-08-06 https://www.breview.org/keijiban/?id=2097 友人の鈴木海飛くんに「あづさならこの詩をなんて題名にする?」と尋ねられ、最終的に「 [] 」(括弧入れ=エポケー)以外あり得ないと結論した旨を、聖書を根拠に添え作品コメント欄に書きました。電信技官が最後に「ちりに返る=死ぬ」と読まれることから、「 [] 」は【(神の)よびごえをきくことしかできないわれら】の「発されない声(Vox Populi, Vox Dei)」を象っているようにも見えましたが、そうした皮肉はみずからの読解によりエポケーしております。つまり、わたしのうわごとより、作品をお読みください。 ◎優良◎ こうだたけみ「雨中遊泳」2018-08-08 https://www.breview.org/keijiban/?id=2120 読書の秋の長雨にふさわしい「読解への警鐘」。という前提の読解を、上記エポケーつながりの独我論を添え作品コメント欄に書きました。「散乱/産卵」という修辞を見ると、個人的経験則のゆえ「読解」以外に読解する切り口が思いつきません。それほどに好みどまんなかです。特にこの詩は終連の、「孵化したての言葉の稚魚」と会話する様子(とわたしには読まれました)が大変かわいらしく、どうにも好みどまんなかです。 ◎優良◎ 右肩ヒサシ「探せ。」2018-08-18 https://www.breview.org/keijiban/?id=2175 「立ってから座っていた自分を振り返る」では精液大洪水で人類が滅びかねず、こちらではオキシトシン大洪水で起こりかねない人類滅亡が予防され。としかわたしには読めませんでした(その一部をとっくに作品コメント欄に書きました)が、皆様は作者様の解題に則りお読みになるのが無難です。あんなアホな読解前提でも通せてしまえる論理的叙述が、わたしの思う右肩さんの最大の魅力ですが、いつかメロメロ病を治して右(以下略) ○推薦○ 植草四郎「戒名」2018-08-13 https://www.breview.org/keijiban/?id=2149 「当たり/辺り」の、いかんとも言いがたく両価的に感じられてならない掛詞に、衆縁所生の無窮を見た気がした。という仏教的にあり得ない我執の、非合理的な感想文を作品コメント欄に書きました。わたしは罰当たりなほどおめでたく幸せです。 ○推薦○ 湯煙「じゃんぱら」2018-08-15 https://www.breview.org/keijiban/?id=2162 詩的な比喩がすべてを淡々と破綻させる。という勝手な感慨の感想文を、視覚的によりスゴイ文学極道版を紹介するためにのみ作品コメント欄に書きました。とにかく、こんなのは、笑うしかありません。 ○推薦○ 花緒 元メンバー「コント:シナリオ文学教室」2018-08-25 https://www.breview.org/keijiban/?id=2197 この作品は「アンチ星の王子さま」です。という勝手な前提の読解を作品コメント欄に書きました。陳腐なエセ精神分析に陥りたくなかったのと、その他の個人的諸事情とがあり、三郎の洗脳の手口への言及は遠慮しましたが、大変リアルだとわたしは思います。 ○推薦○ なかたつ「どうしようもなく、虚無僧になって」2018-08-31 https://www.breview.org/keijiban/?id=2227 この作品に読解する必要はありません。ただ書かれてある通りに読むだけ、作者に示唆されている通りに感受するだけで充分読めます。読者のために作者ができることを、作者がすべてやってのけている作品です。とてもよい筆致です。



【選評】澤あづさ選2018年08月分 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 1138.9
お気に入り数: 0
投票数   : 0


作成日時 2018-09-15
コメント日時 2018-09-19

【選評】澤あづさ選2018年08月分 コメントセクション

コメント数(6)
藤 一紀
(2018-09-16)

こんばんは。残念ながら今月は間に合いませんでした。が、澤さんの選評と優良まではほぼ似ていますね。右肩さんの作品は、澤さんとは逆でした。最後、時間ない!と思った時も《もうだめだ。》と言わずにおれなかった。まあ、各コメント欄に細々残していくつもりです。笑 それにしても、一旦絞りこんでから選んでいくのはかなりハードでしたね。おかげさまで選評コメント書く暇が足りなくなるという不始末ですわ。そのくらい良品が揃っていました。

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澤あづさ
(2018-09-16)

藤さんご言及ありがとうございます。今回選評が間に合わなかったご事情は察してあまりあります。ほんっっっと入選候補から入選8作を決定する作業が一番きつい。候補が9作でもきついところに、今回32作も来たのですから、もうだめだ人類滅ぶ。(by 右肩さん『探せ。』) 最終的にひらき直り趣味ただひとつで選んだため、優良以上が思想惹起力のある読解向きの作品で埋まったのが、結果的に藤さんの選出をなん本か代行できていたのなら僥倖です。ぜひ大賞投票は、人類滅ぶ大洪水のよしみで、わたしのメロメロな右肩さんに清き一票&わたしのより的確な読解を……。 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfI9i1h2kwavb1hKQy6NH5sbVCCzfTAo5jF0RbIhPppCaG26Q/viewform それにしても藤さんも右肩さんの詩がお好きだとは、なんというメロリーナ。田中宏輔さんの詩と同様、右肩さんの詩の批評(見果てぬ夢)も、ぜひ藤さんとご一緒したいです。もちろん一さん「 [] 」やこうだたけみさん「雨中遊泳」の読解もご一緒したいです。

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こうだたけみ
(2018-09-18)

澤あづささん、拙作を優良に推していただきありがとうございます。 澤さんの7月分の選評やらコメントやらを見ていたら、どうやら8月分までは選評を書かれるらしい。手元に残るはひと枠。何を投じるかで読解のチャンスを掴めるかどうかが決まる! というわけで本作を引っ張り出してきたのですが、本当に解体していただけて夢のようです。ありがとうございます。思いの丈は拙作コメントに後ほど書かせていただきます。まずは御礼まで。

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澤あづさ
(2018-09-19)

こうだたけみさん、こちらこそ解体させてくださりありがとうございます。いやもはや申し訳ありません。偏愛経験則のゆえ、「散乱/産卵」と見ると、本気であの系統以外なにひとつ読解できません。 ※ちなみに最初に見た「散乱/産卵」は、よもやこうださんもご存じかもしれませんが、葉月二兎さんの「papilibiotempusolare-loremipsumanniversarium」です。その後4作か5作の「散乱/産卵」を見ましたが、こうださんのお作が最も「わたしの理想の散乱/産卵」を描出していました。 ビーレビの全員キュレーター制は、「わたしに選べない作品はほかの人に選ばれる」という他力本願により、自分の趣味に思い切り走れるのが魅力と思っていますが、8月はハイレベルすぎ入選作絞り込みが困難すぎました。9月もさらなる困難が容易に予想されます。迷いの多いわたしには負担が大きすぎるので、逃げ出したくはありますが、今後も好きな詩が評価されてほしい事態が生じたら、好き好んで苦労して選評を書く所存です。

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こうだたけみ
(2018-09-19)

澤さんへ 葉月二兎さんの作品は存じ上げませんでした。文学極道に投稿された作品のようですね。不勉強で申し訳ないです。 個人的な話で恐縮ですが、私はとある月刊専門誌を出版する典型的なブラック企業(すでに倒産)にいたことがあって、編集長兼社長から毎日のように人格否定の罵詈雑言を一、二時間ほど浴びせられる生活を一年半ほど経験したため、人格否定をしている人を見ると反射的に逃げ出したくなります。以前、阿ト理恵さんから「文極に投稿したからよかったら見てねー」と言われて覗いてみたのですが、タイミングが悪かったようで、そういうタイプの方の書き込みを見てしまったのですね。それからは、文極は覗かないようにしています。一応精神的な病は患っていないはずなのですが、精神衛生上よろしくないことは避けたいので。 私にとっては作品を読むこと自体が、とてもエネルギーのいることで、さらにそれを読解し、他者にわかるように選評という形で論理的に再構築する行為は途方もなくエネルギーが必要です。 ですから、澤さんの熱のこもった読解にとても憧れます。ビーレビで読めて本当にうれしいです。読んで勉強させてもらいます。ありがとうございます。

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澤あづさ
(2018-09-19)

こうださんへ。ご存じなかったのならまったく失礼なお話でした。わたしの読解をご存じということはHHM(現フォのヒヒョーマツリ)をご存じなんだろうという思い込みで述べたことなので、どうかお気になさらないでくださいね。わたしが阿ト理恵さんを初めて拝見したのも現フォのHHM2でしたので、ゴル系のかたはHHMをご存じと思い込んでいるふしがあります。反省します。 ブラック企業のことは本当にお気の毒でした。そういう体育会系の悪ノリのような上司は、まだ日本にごまんといるのでしょうが、自分たちのしていることの正体に早く気づいてもらいたいものです。文学極道(※ツイキャスを除く)がそれを彷彿とさせる場である事実や、B-REVIEWの旧運営がその悪癖からの脱却を目指してここを設立した経緯は、わたしもよく存じています。 もはやB-REVIEWは(投稿作のレベルも選者を苦しめるほど高いし)文学極道のカウンターに収まるサイトではありませんが、創設当時の理想──相手に対し礼儀を尽くすこと──は、今後もぜひ継承されてほしいと願っています。

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