僕は朝から机に向かい
ほとんどの時間はもう
膨れ面をしているようなそんな
自分に対する印象
でもなぜだか
どんな世の中のつめたいかぜを
あびていても
あなたがつられて笑ってくれるなら
「これが、あの、例の」
なんてそう 何秒間かのあいだは
小さくスローモーションに
浸ってしまえる
つられ笑いの幸福論
生活は、あなたがいない時間の方が
圧倒的に多いけれど
風のようにひょこっと
またここにあなたが居てくれるなら
僕もつられて笑ってしまうだろう
中身はない
大した話じゃない
でも噂話でもない
悪口もない
ちょっとお腹の中をひっかくような
くだらないけれど
しょうもないけれど
「あぁ、つられて笑っちゃう」
そんな風に
あなたが言ってくれることが
なにより嬉しかった
もうじきこの町にも
冬の朝露の経路がおはようとさよならを
同時に告げるでしょう
とつぜんの氷の接触に
僕の耳朶が赤く腫れる
遠くの記憶の方から
笑い声が聴こえる
とてもあなたのものと似ている
凛 と
凛、と。
作品データ
コメント数 : 10
P V 数 : 683.9
お気に入り数: 1
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2025-10-10
コメント日時 2025-10-13
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:683.9
2025/12/05 18時58分52秒現在
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懐かしい笑い主。思い出は眩しい
0こんばんは、コメントありがとうございます。 思い出はぴかぴか眩しいです。
0品のある仕上がりに去りゆく季節ともうじき訪れる冬の表現が秀逸です。
0孤独の中から、カジュアルな気分の幸福へ至ろうとする作者の意識が見えました。それは、ささいであっても、本人にとっては祈りを込めた魂の願い。今はここでやってみよう、命をかけよう、そんな思いが伝わってくる気がします。
0つられ笑いですか。場合によっては不謹慎なシチュエーションも想定される中で、つられ笑いの幸福論。ちょっとお腹の中をひっかくような。何か小さな幸福が最大多数の幸福であるような、そんな論が展開されている詩なのかもしれません。
0おはようございます、コメントありがとうございます。 品のある文はあこがれですねぇ 僕はなかなか出来ないのですが、そう言って頂けて嬉しいです。 心温かな冬を迎えられたならいいのですが皆々様。
0おはようございます。 コメントありがとうございます。 そうですね、1つの視点だけにからめとられるのではなく、色々な視点からの文を書きたいという気持は常にありますが、バランスがむずかしいですね。人間の一挙手一投足になにか意味を見出したいのだと自分の顔を覗いて考えている気がします。
1おはようございます、コメントありがとうございます。 おっしゃる通り、関係性や場面はとても大事です。 今回の場合は嘲笑や侮蔑的な意味は一切含まないつられ笑いですが、そういったシーンも日常では、ありえますよね。 >>何か小さな幸福が最大多数の幸福であるような、 そうなんです。頂いた言葉のようなことをずっとぼんやりした灯りのように考えておりました。
0この詩を読んで、つられ笑いに深みが生じたように思いました。ただこの詩の個別の感想となると、詩話の緊密さが、少し私の批評意識を弾いて、笑いの本質を探究したくなりました。
0こんばんは、 あら、優しいコメントありがとうございます。 笑いって沢山種類があるように僕は感じますので、ぜひぜひ、エイクピアさんにしか見つけられない秘密(シークレット)の笑顔を見つけてくださいませ。
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