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がたんぽとん
東京へ行くなら 電車、おぼえないとね やっとついた 借り暮らしの 街中の 扉をあけては 指を鳴らしていく 新人らしく 土砂降りに打たれながら みんな ohayo! たくさんあるでしょ しんとしんせんとか せーけーせんとか うまく使えば 息をせずに 東京を通り抜けられるかもよ 電車で本を読む人は幸い どうかカバーを外して 背表紙だけでいいから見して 向かいの兄ちゃんが持つビニール傘には 風に強い というシールが貼ってあって はたして自分は風に強いのだろうかと ここは帝都の地下を横断する たぶん皇居の真下あたりの車両 飛び込みには自信がある 大声で捲し立てられたって nandeska きょとんとしていられる dositanodeska 水彩で 浅黒い肌に表情を描いていく 消しゴムのようにしろい部屋 おだやかなパステルカラーが 陶器のような肌のうえでまざっていくのを見ながら 手元のパレットはとても汚い どうぞ絵の具は 水道水でといてください 雨は 鉄筋の 隙間を縫って落ちていき 大都会の底辺を流れる それは美味しい 東京水
がたんぽとん ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 893.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2025-06-30
コメント日時 2025-07-22
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


こんばんは。 >>電車で本を読む人は幸い どうかカバーを外して 背表紙だけでいいから見して 僕は最近、車内で本を読まなくなりましたが、手が滑ってカバーごとひっぺがした経験があります。 ただの文学作品で良かったです。
0コメントいただきありがとうございます。
0ヴィジュアリーであることから逃げている(つまり、”お経”になってしまっている)ポエムが多いなかで、fujisakiさんの作品はイメージの輪郭がしっかりしているので、「読める」のですよね。これは資質であると思います。 初読ですけど、べつにこれといって難解なレトリックもないので、すーっと思考も働かずに読んでしまいました。第一観では「精緻な言葉のプラモデル」というか、、 読んでいると、東京の断面図が見えてくるような感じなのですけれど(さすがにそれだけでは詩の味が薄いわけで)、もしかすると裏になにか「喩」があるような気配もあり、 したがって、このレトリックのクリアーさ、メタリックさが、全体にどれだけポジティブに作用しているのか?が問われるタイプの作品ではないかと思いました。 読む者は、そのことに気づかない。でも一方で、第一観では誰もが本能的に「それだ!」と分かる。そういう誘惑の技術が存在するのかどうか、そこにあるものは、どういう世界観なのか?... ちょっと高望みかもしれませんが。
0ありがとうございます。ageていただき恐縮です。 一応、裏テーマというか、おまるたろうさんの言葉を借りれば喩、のような趣向はあったのですが、 組みあがったプラモデルを、こっちの視点から見るとどうなるだろう、というように読者に立ち位置を変えてもらうよう誘導しきれなかったという点で、僕の技術不足が否めない作品になっております。
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