非常に落ち着いて
自分を、恨んだ。
優しさを
ねりながら
「ろくろ」
に魅入られ
感情の経験を
蓮の葉に
ゆらゆら
と
託した。
ポジティブ紙幣
と
ネガティヴ紙幣
こころが眩んで
吸い込まれた。
泥濘からあしおと
空気に触れて
回り続ける、
ろくろなスロウ
優しいのか
冷たいのか
温いのかわからない。
わからずやに
ぐるぐる
回って
とまった
わたしの声は
ちゃんと聞かれている。
さくさくの氷みたいに
ぬれた。
非常に
しっとり
わたしは孤独を選んだ。
感情
は
一円から買える。
この、人間の
心がとても静かに
ちぢこまって
疲弊していく世界に
遠心力ではじけた。
ネガティヴ紙幣だけが
大富豪になって、おどる。
わたしは
失敗を許されるために
掌を握り、
何度も皿や瓶を割った。
感情や、こころは
ポジティブの紙幣だけが
ピン、と折れていく。
大きな声ではいえないけれど、
機械で、弾かれるあの札であろう。
優しさはへそくり。
粘土に回るへそくり。
罅から朱の花瓶笑った
わたしを吸い込んだ。
じわり、じわり
はじけた紙の
ホログラム
なんて青い
札束の扇が夏へ、爆ぜた。
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 981.2
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2025-06-14
コメント日時 2025-06-26
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:981.2
2025/12/05 18時39分19秒現在
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言葉のつづり方がおもしろいのだけど、あまりよく読み取れず、ただ、ろくろで回り続ける粘土が私の心を変幻自在に変えていく様はおもしろかったです。 >札束の扇が夏へ、爆ぜた。 これがポジティブ紙幣の札束なのかネガティブ紙幣なのかもどうしてもわからず、優しさならへそくりかな
1ありがとうございます。 むしむしと熱い主観的な文を書いてしまいがちなので、クールダウンした文を目指してみました。人に意味を掴ませる事がほんとにへたなので、構成力弱点を克服したい!笑 考えていたストーリーは、 "私"がろくろに感情を吸い込ませながらあらゆる感情を練り、ポジティブ紙幣とネガティヴ紙幣という感情通貨を創り出す。優しさはへそくり、つまり普段は出し惜しんでる的なアイロニーも含意したかったのかもしれません。最後の扇がどの通貨なのか、読む人によって変わったら面白いです。
0どこをどう、でそう感じるのか?と問われると困るのだけど。根っこに、すごく古風な思想がよこたわっているように感じ取れました。その古風さが活きて、修辞の、ガチャガチャしているところもさほど気にならず、一本筋が通って、読めます。これは勘でしかないですけど、話者はどちらかというと、ネガティヴ紙幣の方を欲しがっているように思いますね。ポジティブ紙幣の方は、憧れがあるが、手に入れるのがメンドウで億劫だ、というようなところがある。おもしろい作品でした。
0こんにちは。 振り返ってみれば、しっちゃかめっちゃかにしてしまった気もして少し反省もしています。映像に寄りすぎてテーマが散るのは悩みなので、今後修正したいです。その中でも読み取れる筋が残っていて良かったな。ネガティヴ紙幣を求めている、確信を突かれました、とほほ。 コメント、ありがとうございました。
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