ラッキーストライクのパックが切れる間に一編書く
*
稲垣足穂によると、煙草をパカパカ喫いながら書くことにのぞむのを
最初に形式化したのは芥川龍之介らしい
芥川が喫っていたのは確かゴールデンバットだった
それから脈々と書くことと喫うことの関係は蜜月
だけれど あなたはどうだい?
稲垣足穂がアルコール中毒によって書けなくなった
というのはわかる
しかしこの年譜にあるニコチン中毒によって書けなくなった
というのはよくわからない
或いはそういう高次なフェーズがあるのか・・・
*
外は雨 救急車のサイレンが鳴っている
僕は咽喉炎に罹って三十七℃の熱がある
喉を傷めている
それでもラッキーストライクを喫っている
僕は昔のひとに比べて体力がないとおもう
その「弱さ」を引き受けつつ耐えしのぐ日々だ
就労継続支援事業所
一日四時間
時給千円で日に四千円+アルファ
話しが単純過ぎて涙が出てくるよ
ラッキーストライクに火を点ける
*
ラッキーストライク
日本に原爆を落とすときに
落とす瞬間 アメリカ兵が
ラッキーストライク!
って叫んでいたって話し
内田君が二階話しているのを聞いた
酷い話だ
酷すぎる話だ
でも本当じゃないかも知れない
今 気づいたことなんだけれど
今朝服した解熱鎮痛剤と
他の風邪薬とは併用しないでくださいって書いてある
大切なことなのに小さく書いてある
そもそも解熱鎮痛剤の箱が小さい
本当に目を細めないと
大切なことは知れないから
でも
ジョニーロットンが言っていたんだ
騙された気分になったことはないかい?
国は
風邪をひいても病院に行くことを推奨していない
市販薬を用いて自助し回復することを推奨している
たぶん僕もロキソニンの依存症なんだと思うよ
若い子たちが依存している咳止め薬の名前は知らない
*
そして
ラッキーストライクの最後の一本を喫った
作品データ
コメント数 : 34
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作成日時 2025-06-11
コメント日時 2025-06-15
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
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閲覧指数:1091.9
2025/12/05 16時53分18秒現在
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内田君が二階話しているのを聞いた→内田君が二回話しているのを聞いた
0良い詩ですね。 ですが、 >ラッキーストライクに火を点ける という部分がアクセントになっているので、 >今 気づいたことなんだけれど から、 >若い子たちが依存している咳止め薬の名前は知らない の間に、 ひとことなり、1行なり、 ラッキーストライク ということばが欲しいかな? という印象です。 私も、喉頭炎になって、 いくら喉が痛かろうが、咳が出ようが、吸ってしまいます。 ニコチン中毒を検索し、ニコチンの致死量を知って、 「あの煙草だと、あのくらいを1度に吸うとヤバいのか」と思いました。 「ラッキーストライク」。 語源が面白かったです。 ありがとうございます。
0因みに、風邪に対する根本治療薬はなく、対処療法でしか治療できず、風邪の特効薬が発明されれば、ノーベル賞間違いなしなのだそうです。 喉の炎症なら、もしかしたら抗生物質が効くかもしれませんが。
0ほんらい、詩なんて1行で十分なのだから、こんなにダラダラ書かなくていい。作者を伏せてるのもバレバレだし、いろいろと意図がわかりかねる作品。
0おまるたろうさんにだけマジレスするけれど、レモンさんにも読んで欲しいかな。よく週末にギグやライヴに行く余裕はあるんだけれど、イントロが一番盛り上がるあの楽曲ってなんなん?やってる方もそれを良しとしているのかなとしたり顔でさ。お前ら最低でもプロフェッショナルなんだから、全曲新曲でセットリスト組めよ、って話やん。自分の持っている手札ぜんぶ捨てて、それで無から有を生み出す方がまだ真摯な態度でしょう。ほんらい、詩なんて一行でいい、なんて、本当に真摯に向き合ってないから、前述したキラー・フレーズ出しとけばいい、みたいな予定調和を良しとしてるんでしょう?そもそもこっちはそんな態度からほど遠くて、詩っていえば、目をつぶっても書けるくらい書いてるからさ、そういう階層にもいないし、あえて、階層を上下できるくらいまでにはなりたいわけ。本当にこれが「批評」で良しとするなら、そもそも書く人なんていないよ。ちょっとキレそうなんでこのぐらいでよしとくわ。
0まあおちつけや。 詩って理屈ではまったく紐解けないので(承前)、そうなると実作でどういう在り方を示していくべきなのか?が問われないといけないわけですよ。 (匿名)さんも、そんなこと痛い程わかってると思っての前提での、批評なんです。つまり今のB(私が見る限り2024年からだが)も、いや、べつにBじゃなくても手帖とかでもいいが、ゴリゴリに「利権」なんでね、究極にむつかしいわけですよ。 そのむつかしさに堪えないといかんじゃないですか。「青臭いこといってんじゃないよ」ってことなんですよ。
0今のBに利権なんて存在しないよ。大体、運営、選者も挙手制なのに、いや、これ、他の方の為に書いておくと、運営のディスコードに入って、選者行いたいんですが、って相談、相談できるだろう?大人なんだから。代表に相談してもらって、その場でほとんどの場合、選者の任は得られる。今、選者している方も、ボランティアで動いている筈だが、愉しく自身の選をしている筈なんだよ。一方で、選に漏れても、人気作品は公表されるのに、総じて利権も何もないじゃないか。 そうしてこういう話はぜんぶおもるたろうさんのはぐらかしであって僕が言っていることには何一つ答えていない。 アーティストならば、全部ゼロから毎回する。必然的に駄作だってできあがる。その駄作を前に、なぜレモンさんは愉しめて、おまるたろうさんは愉しめないんだ? これは二人の性質の違いによるところが大きいと思うが、損をしているのはおまるたろうさんの性質の問題であって、青くさくも精いっぱいリリースしたからには、作者の責任でもないと映るけどね。 そもそも代表から話はあって、選者になれるタイミングは幾らでもあったのに、内部改革すらオルグがどうだといって受け付けない、草抜き活動が正義だと信じて、真摯な評もせず、駄コメントを遺す、おまるたろうさんの方が僕には情熱がないし、青くさいと思うけれど。
0なーんかアレっすね、昔の文学極道にいたDNAって人を思い出した
0私から見ると今の社会を説明するのは簡単で「階級制」ですよね。その言葉が嫌なら「超功利主義的社会」とか、似たような言葉で説明できるが、つまり、社会のトップ1割が「考える」というむずかしいことを担当して、それ以外の階層の人達はレジ打ちなり配達なり生活保護なりして、適当に生きててねーっていう。それがお上の本音じゃないですか。 詩に関してはトップ1割どころのレヴェルですらない。実際問題として人類トップ0.03%くらいの次元の領域なので、まあ、究極の優生学みたいなもんよ。そこから目を背けてはいけない。 し、そのような啓蒙を行うとなると、運営という立場では無理ですよね。 現実を直視しましょう。現在のBで私より働いているアカウント、他にないですよ。天才2と黒髪の10倍は私が働いている。「真摯な評もせず」っていうが、(匿名)さんはこのサイトで何か芸術的貢献してますですかね?
0完備さんは選者ですよね。僕は完備さんに利権なんて重たいものはないと思っているし、もっとフランクにしかし真剣に選をされていると思っていますよ。情熱があるから、毒にもなるし、薬にも毒にもならないっていうのが一番違うかな、と個人的には思ってますので。 だから、この際、おまるたろうさんもリクルートして、彼のしたいことを応援してあげるべきだと今思ったかな。それがいいよ。話しをめんどくさくしたくないっていうのは以前運営をしていて散々思ったこと。 詩人って実は人間じゃないんだけど、おまるたろうさんは、新・詩人か、非・詩人なんだと思うよ。話している感じですね。学級委員長をすればいいじゃないか。
0ご存じの通り、半分引退している身ではありますが、そのBでいうところの正義というコメントづけは一時期、奔走していたことはありますね。 だから、そんなに頑張っているのに、選者になれない、っていうかならないのならば、ほんと、血の通ってないサイトに映るんですよね。
0(匿名)さんと話をしてると、鷹枕可と同じ匂いがしてて、つまり認識にいちいち誤変換があるのだが、私はこのサイトには何の期待もしてない、なので何の失望もないので(運営がキモい奴らなのはまあかなり不満だが)、 現状のままでいいのだけど、それはそれとして、シンプルに作者たちと「詩学として」のレベルの高い対話をしたいのですよね。それだけなんですよ。それが一番盛り上がると思うし。
0じゃあなぜに作者が芸術論を披露したのに、それを利権云々の話にすり替えたのだ? おかしいじゃないか。
0すりかえてない。芥川賞には明確に利権があり、そのうえで芸術である。
0詩学の話をしたいのならば、そんなに方々に足を運ぶ必要すらなく、一個人に丸ごとぶつかっていった方が効率的じゃないか。代表や黒髪さんを卑下して自身の活動を奢る必要もない。
0最近は作品を読むのが億劫で選評もかけてないし申し訳ないと思ってるかな
0いや、そうやって(匿名)さんが本質の話をしないで逃回るのは、まさに(匿名)さんの作品の実体を写しているように見えますね。なにかグーッと圧に耐えるような部分が欠如しているのではないかと感じます。
0その利権の話を前提としてすべての作品にぶつかっているのか?その上での批評なのか?前口上としてすべての作品のコメントにそれを付すべきだろう。つまり、逃げだったと認めたくないだけだ。詩学の話がしたいなんて大嘘だ。
0>社会のトップ1割が「考える」というむずかしいことを担当して、それ以外の階層の人達はレジ打ちなり配達なり生活保護なりして、適当に生きててねーっていう。それがお上の本音じゃないですか。 それはもう知能に生まれつき差があるのだから仕方ないでしょ 優生学って大っぴらに言うかはさておき、エリートは今も昔も知能の高いメスしか嫁に取らないよ
0その「わーっ」てなるのが、リアルだなと。私に対するというか、詩に対峙してのものに思えてなりませんがね。本当のことをいうと、詩に対峙するのが怖いのでしょう?
0詩を怖いと思ったことのない人間にいいものは書けますか。
0勇気は必要でしょうね。
0「勝ちにいってる」ていう人がいいんですよね。なにかを成し遂げる感じ、存在が放つ魅力みたいなのが、ほしいんですけどね。しいていえば、佐々木春さんくらだったかな。もっといると思ったのだけど...
0ぶっちゃけの部分で、昔からそうだったんですけど、ここ10年ほどので急速に、男の本音まるだし=露悪主義=「優生学!」みたいになったのが、かなり問題ではあるように思えます。リベラルの敗北です。
0そんなに勝ちに行ってる方は少ないんですか。おまるたろうさんから見てBは負けに言っていると思いますか。文学極道も後期は酷かったと言われた。そのやけのはらで育ったんですよ。
0✗負けに言っている→〇負けに行っている
0リベラル陣営がバカすぎるので……。要するに馬鹿が先鋭化して賢い人たちが去っていったのがここ10年のリベラルだと思いますね
0おもうに、文学極道を「酷かった」といっている人たちって、今のBを「酷い」といっている人たちなのではないですかね。ようするに、同じ面子なのでは? 蒙昧と嘘つきと陰口言う奴ら。本質的に、役に立たない人たちが、そういっているに過ぎないように思えますが。 Xって人間の品性がまるわかりになるツールだなと思います。 私は単純に役に立つ奴が好きなんですよね。
0文学極道は運営メンバーのセクハラで潰れたのだと聞いてますが。
0そういう点がおまるたろうさんの新しさじゃないですかね。 余りしたくないけれど、「役に立つ」「役に立たない」を二分すれば 詩人というのは基本的に「役に立たない」の側に入ると思いますね。 じゃあ、その「役に立たない」側が「役に立つ」側にコミットするならば エンターテイメントしかないと。そういうことじゃないですか? それを掘り下げれば批評文が一編書けますね。
0その一件がなくても、つづいてないと思いますよ。コンプラ的に。
0そんな単純な話ではない。その逆で、複雑怪奇なものに耐えるかどうか、だと思います。20世紀で最高の詩人は、私はカフカだと思うんですけど。あの正体不明な圧に死ぬまで延々と堪えているような、あの感じが、私の思う、詩人のロールモデルなのですね。
0カフカは役所勤めでストレスという言葉がまだ浸透してない頃の、疲弊の血痰みたいなものをそのまま出していたひとですね。すいません、落ちます。ありがとう。
1いい詩だと思う。 この詩では、効率や能率を重視する現代において、ひょっとしたらいらないとされるかもしれない価値観が描かれている。それは原爆にまつわるエピソードに「酷い話だ」と思ったり、芥川と煙草についてあれこれ思いを巡らせる感性だったりする。この詩ではその感性が、事業所の話で見事にうち砕かれる様まで描いている。物書きの多くは、タイパやコスパが随一とされる世界で、作者さんの言葉を借りれば、「役に立たない」かもしれない、だが捨てられない感性と一緒に生きている。この詩はその構図を浮き彫りにしている。良作。
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