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身長175cmの自分がギリギリ足を伸ばせる程度 隣との距離は肘が45度開くほど 半畳よりも狭い座席 電波が届かない距離の上空 海の上 一頭身とやや少しの大きさの窓から見る白と青 イヤホンで耳を塞いでしまえばスクリーンにしか見えない クオリティの高い3Dが太陽光で映写される それを眺めて降り立つ地上への憂いを逸らした 右から左へ流れる雲の彫像はレイヤーごとに時間軸がずれている 視線を四コマ外せば別の背景に切り替わり ペットボトルのミルクティーを一口含むと並行世界が混ざり合う 何色も混ざった光の白から削り落とされて届く青までの階調 狭間のグレー 三者の織りなす劇場は夜が近づく時間に差し掛かかる 手が届く距離の天井から電灯も主張を始めてフレームが目に入った 到着まで残り30分 その延長を告げる声が やや聞き飽きていない(タイトルの知らない)曲を 突き抜ける音量で 現実に 私を 引きづり 出して しまった なんか白けてしまって戻り辛い幻想 シャッターを閉めてさようなら ブルーライトを放つ手の平サイズの電光掲示板に目を落とす 表示された曲名を見て なんか叱られた気分 どうせ今日の運勢で牡牛座は12位だ
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作品データ
P V 数 : 870.2
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-05-06
コメント日時 2025-06-25
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


飛行機のフライトでしょうか? 文章も良く書けているのですが、 何か物足りないです。 「強さ」と言いますか、 熱量と言いますか、 詩の芯みないなものなのか、 或いはその全部なのか。 素直さが現れてます。 読みやすく、サラサラしてます。 テクニックも良いです。 最終行 >どうせ今日の運勢で牡牛座は12位だ とても良いです。 それだけに一層惜しいと思ってしまうのです。 ありがとうございます。
0飛行機のフライトです 風景描写に徹したものですね 最近は、なんというか空っぽで というか言葉にしたくないものがあって、 それを書かなかったせいなのかって思います ただそれを書くにはまだ時間が欲しくてそれまでの準備期間みたいなのが今だと思ってます
1ゆっくり準備なさって下さいな。 楽しみにしています。
1>表示された曲名を見て なんか叱られた気分 >どうせ今日の運勢で牡牛座は12位だ ここの部分が、この詩が一貫して、曲を表している(タイトル通り、詩自体が1つの楽曲のよう)だと思いました。 そして、唐突に挟まれる牡牛座という情報で、1人の人を描いていることに気付かされます。
1ゾクゾクさせられました。好きな詩です。 レモンさんが「強さ」を指摘していますが、この詩においては、浮遊する視線、「空っぽ」な展開が「飛行機」のテーマにマッチしていて僕は良いと思います。 僕は、最小限の表現で滲み出る感情などを好むので、ハマりました。 飛行機を詩に登場させる時、多くの方がもう少しロマンチックに、空の青さや夜景に各々想いを馳せ過ぎたりするものですが、この詩では空・雲を冷徹に見つめ、機内の窮屈さに目を向けてリアルをふんだんに盛り込んでいます。 「地上への憂い」。やはり「地上」が主体の中心にあって、空の晴れ晴れしさになどこれっぽっちも興味が無さそうな、その視点で情景が描かれていく。 そんな退屈なフライトだからこそ音楽に現実逃避するが、到着時間が「延長」された声によって「現実」に戻される。機内は非現実な場のはずなのに、やはり主体としてはそこが逃れたい「現実」になっている。 最後、どう解釈しようか悩みますね。星座占いって確かに今考えれば不思議で、空の星の運動と地上の祈りを結びつける通路のような、そんな文化のように思います。主体にとっては、この「機械」が運んでくれている空には冷めていて、地上、もしくはその上の「星空」の方を信じている。 「空」自体が嫌いというわけではない、飛行機の飛べない場所、容易には行けない場所を望んでいるのかなと、思いました。好きな終わり方です。 良い詩でした。
1たしかに一曲の曲のようになってますね、、言われて気づきました あとは客観からの主観に入るようにしました 見た人に情景から取り入れて自身の感情を取り入れてもらうような手法です
0好評いただけて恐縮です 「空っぽ」はまさにドンピシャでだからこそ現実逃避先を求めてスマホに逃げるというか、逃げ場のない機内だからこそそうなるというか 最後の星座占いは、自分の中での1番くだらない対象です。それにすら嫌われているというような現実への辟易を込めてですね。 加えて言うなら、飛行機で近くなっても曇天で見えない星空に対してもある嫌悪感 つまりは現実全てへに嫌悪ともとれるのではと思いました
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