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水際の正体/語り合うカラダたち
internal organsが 前へ前へと押し出されていくものだから、 toesは、 眼前に広がる雲に今すぐに飛び込んでいきたいと、身を預けようとした。 「きっと少しも浮かび上がることはなく、 泥の中に沈んでいくのだろう」 と、heelはひび割れた大地へと押し留めようとする。 空と大地の狭間で、 まるで綱引きをしているかのようだ と、 後頭部の斜め後ろからぼんやりと見守っていた。 羽ばたく翼があると勘違いをしているscapulaと、 落下の恐怖を想像して身を縮めてしまったarmsは 「袂を分つことはできなくて、 同じ道を辿るしかないのだから この綱引きの勝敗が決まることは きっと永遠に来ない」 と語り合う。 latsはいつだって、 そんな彼らを頼もしく支えているのに 知らんぷりするかのように pelvicはいつも少し右を見ているものだから、 左にいるkneeも同じように少し右の方を見ている。 ままならないのはheartだけでも十分だというのに あなたたちは随意のはずだろう、 と少し強く投げかける。 「それはまやかしに過ぎない」 と、eyeが応えた。 「爪の先と空の距離を辿ることは不可能で、 足裏が地と交わることも不可能である。 それであるのにどうして目にうつるものが本当だと言えるのだろうか。 おまえの脳に描かれたそれが、 その形通りだという補償はどこにもない。 わたしがわたしを見ることをできないように、 おまえがおまえを抱きしめることもできない。 それは全て夢の果て。 けれど、 隙間に浮かぶ暗闇から感じるこの気配を、 まやかしであると断言する事も、 誰にもできない」
水際の正体/語り合うカラダたち ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 601.4
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-05-06
コメント日時 2025-05-28
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


英単語を前後の文脈だけで、全て読み解こうとしたのですが、無理でした。 intenal organs→隙間の器官と訳し?が飛ぶ。intenal を検索し内部のの意味と分かったので内臓だな、と。 lats →広背筋。(の他にも卑劣なひとの意味あり)。複数形なので、背中。 pelvic →骨盤。 で、だいたい意味が分かりました。 絵画ですね。 想像するに、「イカロス」の絵画ではないでしょうか。 最初はダビデ像の彫刻かと思ったのですが、 >眼前に広がる雲 とあったので、絵画かな?と。 二重の仕掛けの謎解きだけでも面白いのに、 内容がまた良いです。 特に「」の部分。 「」の部分がAさんの洞察と思われます。 特に目の部分からは、 イカロスの絵画は後ろからしか描かれていないので、Aさんの詩で述べたかったことの核心ではないか?と思うのです。 曰く、世界はバランスで成立しており、 だけど境界は曖昧なのだ、と。 凄く面白い作品でした。 (余談ですが、個人的には2k3kに応募して貰いたいと思います。) ありがとうございます。
0読んでいただき、ありがとうございます。 考察、謎解きをしていただけて嬉しいです。 まさに、境界線について考えているときに書いたものです。 あえて、私が改めて作品について色々というのは野暮なような感じられるので 感謝の気持ちを伝えさせていただくに留めようかと思います。 本当にありがとうございます。
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