私には私の金属があり
それは必要な三元素には含まれない
と思いたい
なので何度でも思い出す草原がある
今度の巡回が相当悲惨なものになりそうで
挨拶の文面を変えるべきか
抑揚を付けるべきか
最後に会う樹木はどれか
ありったけの光をこぼして
微生物を溺れさす
悪質な仕打ちがほぼ慣習と化して
火でしかない恒星の周囲を飛び回る
同じ回り方はしない
全く違うとも言い難い
それぞれの手と根と
あと脳は何処にある?
そんなものは無い
怪しい
理性は?
わからない
悲しくはないの?
悲しい
全くもって普通に
悲しい
何度でも草原は現れる
私を教えてと迫り来る
食事の最中にも泣かせに来る
足りない窒素か鉄分のせいか
その星はかつて草の星と呼ばれていた
私はコオロギでも玉虫でもない
翅のない虫だと教えられた
今は尾の白い犬が休んでいる
とろんと目が垂れて眠そうだ
誰もそれを遺憾とは呼ばない
腹部の尋常じゃないくびれが
侘しいわけではないと言っている
何度でも金属には錆が付く
どうやっても取り除けないからそう呼ばれる
最終的にはそれがその人のあだ名となる
何度でも何度だろうと
愛らしい名称になる
ああ庭に会いたい
かつて私のものでしかなかった庭に
作品データ
コメント数 : 21
P V 数 : 1515.4
お気に入り数: 1
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2025-04-19
コメント日時 2025-05-27
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
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| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
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| 構成 | 0 | 0 |
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閲覧指数:1515.4
2025/12/05 19時38分52秒現在
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うおおおぉぉいいじゃないっすかーこの発想は僕には出来んなーと、うん、いいです、これいいなー
1確固として生きている作者が浮かぶ。お料理の先生のようなきっちり、しっかりした。素材をよく知っている人。
1とても難しかったです。 「理屈」で読もうとしてお手上げで、 「感覚」に切り替えたら、何となく意味は分かったような。 ただ、この詩については、野暮な解説もどきを私はつけたくないのです。 とても素晴らしい詩です。 ありがとうございます。
1庭の部分が特に好きです。 個人的には、2k3kに相応しい詩だと思います。
1ある人と「人妻の詩はなぜあんなに魅力があるのだろう?」という話をしたのですよ。まあ、環境とか、書いている時の状況とか、いろんな要因が重なってくるとしても、私見では、愛の力により魂のステージが高位にいくからではないかと思っています。女性の場合は「愛」により最速で悟りに到達する。 男の場合はというと、そういうわけにはいかず、ひたすら不器用で、不愉快な人生の経路をたどっていくしかない。しいていうならば、男の場合、しょっぴかれて刑務所にぶちこまれたりすると、一皮むけて、すごいものを書く場合がある。
1ありがとうございます。あんまり手放しで褒めると身が出てしまうので良くありません。丸裸になっちゃうじゃないですか。夏が扉を開けて裸の二人を包んでくれたら良いのですが。
0ありがとうございます。よくわかりましたね。確固として生きてます。東京確固許可局出身です。過去は問わないで、あくまで確固ですから。とーきょーかっこきょきゃきょきゅです。言えるように練習しといてください。
1ありがとうございます。庭の部分はですねー、ここだけの話、最後の一行は失敗したかなーと思ってるんですよ。 かつて私のものでしかなかった庭に、を、かつて私のものだった庭に、に変えたいと思ってるんですよね。最初に書いたのがそれだったので、要するに戻したいんですよ。編集出来ないですからここ。内緒の話ですよ。
1人妻の書く詩に魅力があるのは「よろめき」があるからです。人妻がよろめくことによって「揺らぎ」が引き起こされ、それがどうやらα波へと変化するらしいのです。 科学的にも証明されてます。カミオカンデにおける実験で人妻の脳内にα波を照射したところ激しいよろめき運動が起こり、たちどころに名作の詩を書き上げたという記録が残っております。 人体の七不思議、綺麗だよとほんとは言ってほしかったのかもしれません。フレッシュフレーッシュ。
1混沌とした内面と外面 静かな昼下がり 一人の時間 そんなものを感じました
0ありがとうございます。最近年取ってきていろんなことが混沌としてくるんですよ。物忘れもひどくなって人の顔もなかなか覚えられなくなりました。 一人の時間、それは孤独、ロンリーです。ロンリーウルフです。顔で笑って心で泣いて、男は黙ってサッポロビール。
1以前昭和を懐かしむ思いで描かれていた頃の作風に比べると、近作はグンと物悲しくなりました。その分クオリティは上がったような気がします。なにか環境の変化なのか、心境の変化。そのようなものも感じたのですが、読み手として追いつけないところもありました。楽しさよりも、メランコリックな部分がぐんと前面に出るようになった気がする。年齢を重ねた故の渋み。それがなんか、出ている気がする。作風の一貫性としては、庭であるとか、庇であるとか、そう言ったものを懐かしんだり愛おしむ思いの中に、ずっと変わらぬ風景への憧れや情熱のようなものを感じます。
1コメントありがとうございます。申し訳ないですが投稿作品は時系列の通りに投稿していないのです。今回のはわりと最近の昨年書いたものですが、それ以前のは結構バラバラです。初期の頃のものは自分でも書いた内容を忘れてることもあって、たまたま見つけて読み返してみて面白かったりするので、そういうのを投稿したりしてます。おそらくそういう人、多いと思いますよ。と言うよりむしろ最新作は私の場合コンテスト応募用に取っておいたりしてますので。 作風というか持ってる引き出しはその都度変わったりしてると思うんだけど、根底にあるものはたぶんそんなに変わってない気がしますね。別に言わんでもいいことしか書かないという。
2こんにちは。 〝どうやっても取り除けないからそう呼ばれる〟というのが心にキました。
1ありがとうございます。心に「キ」ましたか。逆に私は心にkiました。もしくはkokoroに危ましたよ。いつも心に太陽を。
1この作品は作者の想念の叢なのだろうか。 正直よくわからない。わからないほどにインパクトのある入りなのだ。 いまや手元から消えた庭草がなつかしく思い出されてくる。あの草花たちとともに消えた世界がある。 私にも同じような思いを感じて、よくのみ込めないが、ちょっと胸に引っかかるので、上げときます。何度か読み返してみます。
1アラガイ様ご無沙汰しております。ありがとうございます。最近はもうしばらくは想念というか観念的なものしか書いておりません。あんまり世界に打って出るようなことはもうしたくないので、独り言みたいな、ちょっと詩とは距離を置いたようなものを書きたいと思ってまして、ギラギラしたってしょうがないなと、この歳になったら。表現に於いて必要なことって、どうやったらおいしい空気が吸えるか、吸わせられるか、みたいな感じになってきましたね私は。 とりあえず私のように生きていれば世界は平和になるよ、とだけ。
1まず最初の三行が、強い想いだなと思いました。 「金属」というのが、加工されていくもの、何か社会に取り込まれていくもののイメージがあるのに対し、しかしそれは「必要な三元素」に含まれないとする。自分の中身のすべてが、必要性や利便性に容易には取り込まれないぞという「硬さ」。反対に三行目の「思いたい」は絶対的な硬さだけでない柔らかさ=「展性・延性」のような性質もあり、金属のような性質を帯びた意思をここから感じます。 三元素は、そういう化学物質だけでなく抽象的な「水・土・空気」も交えつつ意識されているのかなと。記憶の奥から迫ってくる自然、そこは観念的な世界でありながらやはり「酸素」があり、現実の肉体に「錆」がついていく。その二つの世界に晒された肉体を「愛」しながら、愛されながらも、「草原」になる前の「庭」を希求する、締めまで中間的な性質を貫く姿勢は、好きだなと思いました。
2妻咲邦香さん、こんにちは。 堕天使ちゃんからのお知らせです……!以前、快諾していただいた妻咲邦香さんの作品『さびしい引力』を天才詩人2さんと感想を述べている動画を公開しております!✨️ リンクを貼っていますので、もしよろしければ見ていただけますと幸いです。 https://youtu.be/nrnw_mkPdao?si=84Oc1sfJ47j_s-Px
1なかなか鋭い読みを、ありがとうございます。中間的な性質というよりか、何と言いましょうか、いろいろ大小な荒波がある中でブレないように、とは常に思ってるんですよね。詩に限らず普段の仕事や感じ方、生き方として。それは本来何であってどう扱われるべきものだったのかみたいなことは、見れる人がちゃんと伝えていかないと、と思っているので。それが出来る人が今はどんどん少なくなってる気がするし、自分がそれ出来てるとは到底言えないわけだけれど、見えているものが見えなくなる前に伝えるべきことは伝えとかないと、とは思ってるんですね。私と同じこと考えてる人って本当にいないので。詩とはあまり関係がないのかもしれませんが、詩に限定して言うならば、主語っていくら大きくしても自分だけの意味を死守出来るならそれもアリだなって、最近思ってるんです。そして届けることよりも、発することの尊さにみんなもう少し注目しても良いのでは、と思ってます。 それはそうとミハイさん、例のあの、新人賞おめでとうございます。
1あ、ありがとうございます。見ます見ます。あれどうなったかなーと思ってたので。見ます見ます。今はちょっと時間がないので来週にでも必ず。 備蓄米 → ビーチク舞い
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