フィラデルフィアの夜に XXⅡ - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ひらいて、とがって

ひらひらとひらかれひかれて

ひざこぞう、に出逢ってください。そして手をのばして作品の言葉にためすすがめつ、触れてほしい。

帆場 蔵人@⚰

ねね

私は、こんな詩に出会いたい。

読者が 作品世界に囚われて、しばし 動けなくなるような 動けない時間を持つことで、自由を得るような そんな詩に わたしは 出会いたい。

真清水るる

薬売り

胡散臭さがたまらない

怪しいものや不思議なものが好きな方におすすめしたい、世にも奇妙な掌編——

沙一

書かざる言わざる、雄弁に水銀を

黙って笑ってろ、沈黙は金

これを見ているあなた、恥ずかしくはないんですか? 答えられないのですか。 なんでですか。 理由があるという訳でもないのですか? ああ、そうか。 全部、冗談だというのですね。

鳴海幸子

夏は夜。月のころはさらなり

田舎の夜道は暗くとも、恋は華やかで明るい——

沙一

あなたとどんぐりとハナミズ……

悪意のないホローポイント弾

ここには○○の残酷さが描かれている。 ○○が何なのかは、読めばわかる… …かもしれないし、わからないかもしれない。 感じ方は「人それぞれ」だから。

R

祖父の痕跡

黙想を貫いた彼が最後にみたものは…

祖父の遺物が並んだ「私」だけの世界… 彼の深層に踏み込むべく「私」は宝物箱に触れてしまうのか…祖父とは一体何なのか…

つつみ

直列つなぎ-うんこ!!(……

青春の現代詩

青春はいつも、エロくて汗臭い。そして切ないけど優しいところもあり、美しい瞬間もあるけど、昆虫たちも僕らも命を捨てて夫婦になることを受け入れる。それが生きるということだから。個人的には、僕は飯田華子さんの紙芝居を観に行きたい。

蛾兆ボルカ

ちがう星

ピッチャーとキャッチャーみたいだね

それから時々 おなじ星

neue Ära records

いつまでもあいさつをしてゆ……

伝説の流行語はここから始まった

「かきかきたぶんしない」は伝説になった。わからない人には永遠にミューズは来ない。

neue Ära records

粘土

こんにゃろっというやり場のない怒れる者よ

ほの暗い系男子がたどり着いた極北のモノローグがきみにはわかるまい

neue Ära records

菊の花

2020年10月の裏番長/裏大賞

これの良さがわかるまで詩を書くんじゃない

neue Ära records

死んだベテルギウス

地球は退屈な諦念に埋め尽くされてる

重力に支配された地球人にはわかるまい

neue Ära records

風吹き抜ける青

残酷なロマンティズムがきみにはわかるまい

そのまま生き地獄で野垂れ死にするといいという孤高の美

neue Ära records

ぢんせぃ

その喪失感は夢かうつつか

ネットとリアルがボーダーレスな、デジタルネイティブ世代の感性──

沙一

潮風

潮の香りにのまれるように

不思議な気配が手招きをしている

帆場 蔵人@⚰

空の下

大自然という舞台への出奔

二人が走り出す。広大な大自然という舞台へ。

羽田恭

明るい朝の歌

明るい朝のうらには、暗い夜があった

外をみつめることが、内をみつめることにつながっている──

沙一

震え 揺れ 回る

一気に詩情が注ぎ込まれていく。 それが 震え 揺れ 回る。 詩を詠み終えても、止まらない。

羽田恭

生きるためにパイを焼く

どうしようもなく生きていくということ

ただパイを焼く。それだけなのだけれど、衒いも奇抜さもなく心にぶつかってきて揺さぶられる。

帆場 蔵人@⚰

別れ

靴の哀しみ

歩くための存在でありながら、誰かが履いてくれないと歩き出せない存在が、絶望して待機してる

蛾兆ボルカ

パパの日曜日

しがない日常に飽きてしまったすべての人へ

ごく平凡な日曜日のパパが、壮大で絢爛豪華な世界へ旅立つ——

沙一

「中央公園より」

わかりあえなくたっていい

人種、国籍、性別、年齢、人間同士のわかりあえないディスタンス、そんなことよりも、おたがいに笑っていよう、ここはみんなの公園だから——

沙一

わたしの髪は生きているのか……

心を亡くしてしまいそうなときに

ささやかなお洒落をたのしむ、それは自分が自分であることをわすれないために、ひつようだったのかもしれない——

沙一

angel coffee?……

一瞬と、永遠

幸せなコーヒーと、降りやまない雨、好きな人といるとき、あなたならどちらを選びたいですか?

沙一

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フィラデルフィアの夜に XXⅡ    

フィラデルフィアの夜に、針金が傍らに佇みます。  暗い病室に、機械の音だけが微かに聞こえてくる。 それは心臓の動きを捉えています。 今は規則正しく動く心臓。 ただ不意に想定外の動きを示す。 機械に繋がれたその人は、今晩も身動きできず、寝転びます。 眠りにつくこともできずに。  静かな夜。聞こえるのはずっと機械の音だけ。 機械以外の音にはかえって敏感になっている。 そう思っていました。 機械のライトの灯りを、何かが遮っている。  気づかなかった。 細い何か紐みたいなのが数本、機械と自分の間にある事を。 暗闇に慣れた目が確認できた。 それは人の形を取っていると。  細い針金のような物が、人の姿を輪郭だけ取っている。 音も出さず、気配も感じさせず、いつの間にかこの病室にいます。 機械が叫び出す。 心臓が規則から外れて動き出した。 あまりに驚きすぎたのか、体も心臓も正常に動かすことができなくなっていたのです。  ただ目は、人の形をした針金を見る。  針金の人。 その心臓の辺り。 急に針金が集まりだす。 動いている。一定の速度で。 落ち着いた心拍で。 それを、輪郭だけの右手が手に取り、差し出す。 針金の心臓は、異常を示す心臓の元へ、置かれた。  心臓は置かれ、肉体へ入り込む。 入り込めば入り込むほどに、体に繋がれた機械の叫びは収まっていきました。  感じます。 夜にあるべき様な、ゆっくりとした心臓に、鎮まっていっていると。  心臓は規則正しく動き、それに伴い機械は一定の速度で反応をし続ける。 果てしなく永く続いた煩いが消えたとわかります。 ただ、身動きはできず、声もでません。  針金がまた手を差し伸べてきました。 「この心臓を元に戻そうというのか。あの患ったものに」 そう思いましたが、なおも体が動かないのです。 針金の手は、また心臓の位置に当てます。 また針金が出てきました。 赤い赤い、針金。血管、それを模したもの。 素人目にも、病んだそれとわかるもの。それに似せた針金。 それが痛みもなく、体から離れていくのです。  赤い針金は、右手の針金に絡みつき、するとその針金の体の左胸に行きつく。 心臓の様に動き出した。 かつての自分の心臓の様に、不規則に動きながら。  そのまま、針金が輪郭だけをとったその人が、やさしく見つめているかのように思えました。  急に部屋が明るくなる。 白衣の医者と看護師がなだれ込んできた。機械が異変を示したといいながら。  数十分に思えた時間は、そんなにまで短い時間でした。 明朝、レントゲンが取られる。 あの晩が嘘でないと教えるかのように、心臓には針金がその動きを助けていたのでした。


作成日時 2021-03-14
コメント日時 2021-04-07
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フィラデルフィアの夜に XXⅡ ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 4
P V 数 : 577.8
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0
#現代詩
項目全期間(2021/04/22現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント00
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合00
閲覧指数:577.8
2021/04/22 01時44分44秒現在
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    作品に書かれた推薦文

フィラデルフィアの夜に XXⅡ コメントセクション

コメント数(4)
カオティクルConverge!!貴音さん
作品へ
(2021-03-29)

全部を追うのは根気がいるので どうして針金を軸にいくつもの夜を書こうと思ったのかここら辺で知りたいです。

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羽田恭
カオティクルConverge!!貴音さんさんへ
(2021-04-06)

引っ越してしばらくネット環境がなかったので返事が遅れてしまいました。すいません。  「アウトサイダーアート」というちくま新書の本の中に、発想の元になったフィラデルフィア・ワイヤーマンが取り上げられていました。 一体誰なのか全くわからないまま作品だけが有名になったという、ゴミ捨て場から発見されたその作品は白黒写真でも印象に残り、ネット上にもほとんど作品の写真がなかったりしましたが、とても気になっていました。  また、個人的に大学時代に美術の素養が全くないのに針金でシュールレアリスム的な作品を作っていたのも、きっかけの一つです。  その後最初の作品を「遺作」という題で書き(フィラデルフィアの夜に、という書き出しはここからやっています)、2年か3年はそのままでした。  そしてオリジナルの連作を書こうと思い立ち、最初は円空(江戸期の仏師。日本中に鉈で荒く切った仏像が多数現存する)でやろうとして上手くいかず、フィラデルフィア・ワイヤーマンを元にやりだし現在に至ります。  最もフィラデルフィア・ワイヤーマンからどんどん外れていっていますが。

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neue Ära records
羽田恭さんへ
(2021-04-07)

まじか。知らんかったです。私もその針金って素材の意味を知りたかったんですけど、アウトサイダーアートの背景があったなんて。限界芸術研究会というサークルを知ってるんですけど、その方々が針金を素材にしてワークショップみたいなことやられていたんですけど、針金っていろんな形になるから面白いですよね。ところで、 フィラデルフィアシリーズたまにしか読まないですけど。ナラティブな物語だったんだなあ。

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羽田恭
neue Ära recordsさんへ
(2021-04-07)

ナラティブを調べてみると、 「「ナラティブ」とは「語ること」を意味しますが、ストーリーテリングのように出来上がった物語を語るのではなく、より自由に一人ひとりが主体となって語るイメージを持つ言葉です」 とありました。 そう言われるとそうですね。 自由に勝手に語っていますね。最近ではアイヌの昔話やら山の怪談やら金枝篇やらからも題材を引っ張ってくるようになっていますし。 針金の自由性とナラティブは相性がいいのかもしれません。

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