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幻惑   

作成日時 2020-01-15
コメント日時 2020-01-16

歩道橋の階段を上る よそ見をして、目に入る信号機 このランプはさてこんなに大きかっただろうか 道路を走る車の小ささにくらくらと目眩 眼下は遠い世界の喧騒 水の中から耳を澄ましたようなかすかな耳鳴り 遠近感を狂わされて錯覚 自動車はおもちゃのように見えるけれど 不可思議にもひとりでに動いている この橋から落ちたらどうなるだろうか 高いところから叩きつけられて皮膚の破裂? そして二段階目、内臓の破裂? 次々迫り来るおもちゃの自動車は 確かな大きさと質量で死体を押しつぶす 白い骨が内蔵と皮膚を突き破る 気の遠くなるような無惨な悪臭 死臭をかき分けてうなじから香るバニラの香水が場違いで 今日は付けすぎたかな、と頬を赤らめ階段を下りた


項目全期間(2020/01/27現在)投稿後10日間
叙情性88
前衛性33
可読性22
エンタメ22
技巧22
音韻33
構成11
総合ポイント2121
 平均値  中央値 
叙情性21
前衛性0.81
可読性0.50.5
 エンタメ0.50.5
技巧0.50.5
音韻0.80.5
構成0.30
総合5.35
閲覧指数:667.5
2020/01/27 07時22分42秒現在
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コメント数(7)
大井美弥子 (2020-01-15):

すみません、誤字です。後ろから四行目は「内蔵」ではなく「内臓」です。

Snowmen911Snowmen911 (2020-01-15):

最後の部分が好きです

舞浜舞浜 (2020-01-15):

歩道橋をのぼる→歩道橋上→歩道橋をおりるまでの思考が丁寧に書かれていて、ただそれだけでは終わらず、最後、嗅覚に落としこんだところが魅力的でした。「バニラ」も死臭との対比が効いていてよいなと思います。ただ「頬を赤らめ」が気になりました。自分の頬を赤らめる、という感覚がちょっとピンと来なくて。その時、自分の顔を鏡で見たとか、誰かの頬が赤らんでいる、とかならわかるんですが。比喩やひねり、にしてももっと最適な表現があるのでは、と思った次第です。

南雲 安晴 (2020-01-16):

味わい深い音とリズムを備えた作品だと思います。また、大きさと小ささを行き来する感覚を読者にもたらします。幻惑、ですね。日常的なことにしっかり足をつけていながら、詩的な飛躍をも果たしている秀作だと思いました。

エイクピア (2020-01-16):

切り詰めた表現が却って効果的だったかと。淡々と事実描写の姿勢。確かに残酷描写はぐろい側面があるのかもしれませんが、却って化粧の比喩なのではないかと思ってしまえる側面もあると思いました、残酷描写は。

大井美弥子 (2020-01-16):

Snowmen911さん ありがとうございます、嬉しいです! 舞浜さん ありがとうございます。恥ずかしさや照れなどで頬がかあっと熱くなるイメージでした。比喩というよりは割とストレートなイメージですが、確かに他の表現も出来たかもしれません。

大井美弥子 (2020-01-16):

南雲 安晴さん ありがとうございます。日常から切り離されすぎないように意識して作ったので、お褒めいただき嬉しいです。 エイクピアさん ありがとうございます。残酷な描写がグロすぎたかな、とは少し思っていたので心配だったのですが、そこに意味を見いだしていただけたなら幸いです。

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