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遺書   

作成日時 2018-09-16
コメント日時 2018-09-22

蚊が輪を作って悠々と 歴史に参画する 悪いのは涙の香りだ 色の苦しみを放って置いて 行こうとするから 悪阻に鈍感な男が死んで居た 蚊の塚だけは作って死んで行く 蚊の有志連合の共同墓地が 作られた(それよりも男は コマが飛んで来て痛いのを隠して 雑巾でサッカーをやるから死んでしまった のだと喝破していた) 後に残るのは芥だけかも知れない 歴史に参画する蚊の大軍を 押し止め兼ねて 大量の天使が川に飛び込む 理由が無ければ国防軍は動かせない そんな大義だけが宙に浮かんで居た 死んで居る蚊と死んで居ない蚊の違いを 数式にしてくれないかと言うのが 男の遺書だった


項目全期間(2020/01/26現在)投稿後10日間
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2020/01/26 22時07分09秒現在
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コメント数(4)
かるべまさひろ (2018-09-16):

最後の三行「死んで居る蚊と死んで居ない蚊の違いを/数式にしてくれないかと言うのが/男の遺書だった」がエイクピアさんの詩には珍しくハッキリとした文脈で、(僕はわりと読んでいるとタイトルを忘れるので読み終わって再確認するのですが)タイトルもこの部分から堂々と「遺書」となっており、このドキリとチクリとする気持ちは、エイクピアさんの詩の中だからこそ起きるもので、ある意味で斬新な部分だと驚きました。 そして、「後に残るのは芥だけかも知れない」がずっと余韻で残っています。

ふじりゅう (2018-09-17):

拝見しました。 人は蚊のように小さな存在なんだ、というような稚拙な言葉では片付けられない思惑が仕込んであるように思われます。悪いのは涙の香りだと言い切っているのが主人公だとすると、遺書にしてはえらく軽いイメージが致します。 また「国防軍」や「数式」といったワードからも察するに、ひょっとしたらこの遺書を書いている、または語っている主人公像は学生なのかもしれない、と想像しました。 また、「死んで居る蚊と死んで居ない蚊の違いを数式にしてくれないか」のみが男の遺書だと解釈すると、死んでいるというカテゴリーに、絶命以外を含まない理由を教えて欲しいと、そういう内容にも解釈出来るのかなぁ。 などと、色々想像を巡らすことの出来る詩でありました。

エイクピア (2018-09-22):

かるべまさひろさんコメントを有難う御座います。ああ、最後の3行ですか。そうですね、アンビギュイティーを誇っているわけでは無いのですが、明確な明言も必要かと思いました。「後に残るのは芥だけかも知れない」この部分は何か感情に訴えるものがあるのかもしれません。「だけ」の使い方を慎重であるべきだとこの詩作を通じて思いました。タイトルの「遺書」は男の「遺書」なのですが、男の一代記が後に残る、そんなニュアンスでタイトルにしました。

エイクピア (2018-09-22):

ふじりゅうさんコメントを有難う御座います。そうですね、確かに日本や、人間の卑小さを蚊で象徴させたわけではありませんでした。勿論蚊が男とイコールと言う訳でもありません。ああ、主人公像が学生ですか。そうですね、華厳の滝に飛び込んだ藤村操ではないですが、死んでいるカテゴリーに絶命以外を含まない理由ですか。確かに死は象徴的な意味を持ちますから、意味もなく飛び込まれて、死なれては困る事も多かろうと思います。二者択一的な暴力に対して、男が直接不満を表明出来ない苦悩が、この遺書の二者択一的な内容で出て来たのだと思います。男の言外の苦悩があぶり出せそうですね。

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