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羽化/優しい瞳におやすみ
歩幅の違いに気づかないふりをして 私は目をつむる ただ隣にいることだけを願っていた あなたは恐れずに 青い空へまっすぐ飛び立つけれど 私はまだ羽ばたき方を知らなくて 教えて欲しいとすら願うの でもあなたは 遠くなるばかり 胸の奥で小さな痛みが棘となり 手を伸ばせば届く距離をなかったことにする 私は傷付けるために あなたを刺したわけじゃないのに どうしてだろう 言葉は風に溶けていく 触れられなかった想いが 器の内側でまだ温かいまま 行き場をなくして揺れている もしももう一度だけ 同じ空を見上げられるなら あなたを追うのではなく 私自身の足で立てるように そっと息を深く吸い込んでみよう ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 窓を叩く雨は 誰かの泣き言みたいだ 指先でなぞれば 境界線はあえなく溶けて ただの汚れた水になって 喉の奥へ流れていく 正解なんて最初から 無かったんだろう 肺の奥に溜まった 澱みを吐き出せないまま 「これでよかった」なんて 吐き捨てた言葉が 呪いみたいに足首を掴んで離さない 星が落ちる音 骨が軋む音 君のいない空間が 肥大して私を侵食していった ガラ空きの脳内に 響き渡る君の名前 返事のない空に 吸い込まれては 無色に透ける 隣で添い寝してなんて 子供じみた願いも 窓の向こう 焼き付くような街の閃光に 暴かれ 影になって伸びてる 最後は優しい瞳が私を見つめ続ける いつか終わりが来る 世界の幕が下りる そんな手垢のついた絶望さえ 抱きしめていたい まだ残るこの温度が 光でも 私はそれを 捨て去る術を知らない 忘れられないなら 抱えたまま歩くだけ 優しい瞳におやすみ 私は君に飾られたかった 指先でなぞれば 境界線はあえなく溶けて ただの軌跡 真っ暗な奥へ流れていく 正解なんて最初から 在るはずもない 散らばる点と点は 今夜も繋がれないまま 私はきっと 星の生まれ変わり 一人ではなにもできないから 優しい瞳におやすみ
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羽化/優しい瞳におやすみ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 65.6
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2026-02-15
コメント日時 2 時間前
| 項目 | 全期間(2026/02/16現在) |
|---|---|
| 叙情性 | 0 |
| 前衛性 | 0 |
| 可読性 | 0 |
| エンタメ | 0 |
| 技巧 | 0 |
| 音韻 | 0 |
| 構成 | 0 |
| 総合ポイント | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


おはようございます。ふわっさらさらとした抒情性が強いんですけれど、それは作者さんのこころに起因していると思うんですが どーなんだろう、人間、詩を書く上ではもっと残酷になってもいいのなぁと思ってしまった。残酷になるというのは大人になった事で 聞く耳持たずになる事だと思うんですけれど、この作者はその残酷性を展開できる筆力があるのに、この作品では無自覚か、敢えてしなかった、ただ優しい世界が展開されていると思います。
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