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白い帰路
眠りこけた町をあとに ヘッドライトは静かに揺れるランプの火影ほどで サイドミラーには濃霧がとろりと纏わりつく エンジン音だけが快い伴奏物として追随する 引きも切らさず押し寄せる砕かれた夜の帷 利根川流域は乳濁の夢幻に覆われた 遠景に遊弋する小舟の暗影 無軌道な白い誰かの夢に身を任せ漂う 灌木は薄墨を滴らせた点景 不意の来客に寝ていたところを起こされ茫然としている 身のすくむ思いの道中も ドライバーの横顔に共犯者めいた笑みを盗み見た いずれ掻き消えてしまう、その白さ 肺の奥深く深呼吸してみたいと思った 判読不明の手紙を読み解くようにハンドルをきり 何かの表徴を見つけタイヤはなぞる 去就を決めかねていた白い群集は 三々五々 出口を探し求め 息絶えたように幽寂は鳴りをひそめた 若葉が5月の色彩を惜しげもなく主張しはじめる 澄み切った青空が何物にも妨げられず駆けていく
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白い帰路 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 371.4
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-12-28
コメント日時 2025-12-30
| 項目 | 全期間(2026/01/12現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


わたしはこれを読んですぐ、これを中国の漢詩にしてみれば さらに情感が出るのではないかと思い、 投稿者さまには失礼ですが、たとえばこの詩をそのまま 〈七言律詩〉にしてみました 「白霧帰路」 眠町別後燈搖微 濃霧纏鏡夜幕垂 利根川域乳夢覆 遠舟暗影白中移 灌木薄墨驚客起 共犯微笑伴驚時 深呼白気尋表徴 群散幽寂五月辞 眠れる町を後にして灯は微かに揺れ 濃霧は鏡に纏わり夜の帳が垂れる 利根川の流域は乳色の夢に覆われ 遠く舟の暗い影は白中を移りゆく 灌木は薄墨にして客を起こし 共犯めいた微笑は驚きを伴う 白き気配を深く呼吸して表徴を尋ねれば 群れは散りて幽寂は五月に別れを告げる とまあ、味わい深いものがありました。 これは詩の改ざんではなく別角度からの 味わいということでどうかお許しをお願い 申し上げます。
1コメントありがとうございます。漢詩には浅学ですが嬉しいです。世界観を守りながらも視点を変えて、また違った味わいを与えて下さってありがたい思いです。これはもうtakoyo2さんの独立した作品として詠みたいです。
0朝まだきの濃霧の風景の描写が良いです。こちはまで事故らないかとヒヤヒヤしました。 そして、朝が来て、霧が晴れた後の鮮やかな光景が秀逸。 爽快で、ハッとしました。
0コメント寄せていただきありがとうございます。脱輪ヒヤヒヤものでした。小さな旅のほんの一コマの思い出を描いてみました。
0白い帰路ですか。眠りこけた町は簡単内容のようですが、この詩行の後の詩の展開を考えると意外と深い意味が有るのかもしれません。
0コメント寄せていただきありがとうございます。自分の作品に講釈を垂れるのはあまり好まないので、生きてきた背景などにも影響されて意味が変わるとも思っているので読まれた方の感想に委ねたいと思います。
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