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メリークリスマス!
酔っ払ったサンタクロースだ そのサンタは酔うためにだけ生きている でもサンタは 感情を面に出すコトなく ただただ酔っ払ったまま 酒を求めて街をさまよう 街は雪化粧で満艦飾 人々はただ浮かれて クリスマスを楽しむ 痩せて酒臭いサンタ 人々の影が見えない だからそこに人々が 居るコトを知らない ふらふらと歩くだけ 酔っ払って歩くだけ いつか肝臓と腎臓を ズタボロのボロにして 血反吐吐いて路地裏で 倒れるしかないサンタ 人々の影すら視ないで でも同じサンタクロースには 立派な啖呵(たんか)で仁義を切る サンタクロースの仲間に いくら無視されても仁義を切る 全てのサンタクロースにとって そこには酔いどれサンタは 居ないに等しいと言うのに それでも仁義を切る 大切な何かを思い出すため 淀みない啖呵で仁義を切る 仁義を切り終わると ウォッカを喇叭呑みする トナカイはいない ベルの音がしない トナカイは何処に 何処にいるのか? トナカイは何処にも 何処にもいないのだ プレゼントを入れた袋 とっくに裂けて空っぽ 子供の悪夢のサンタ 酒臭いだけのサンタ やはり酒臭い小便で 赤いズボンを汚した ふらふら歩くサンタ もしまかり間違って 大人に見えたならば 子供の夢を言い訳に 見えない振りをする そんな酔ったサンタ 酔ったサンタにこそ 聖夜の贈り物が必要 酒屋の前で笑い出す ただただ笑うサンタ シャッターこじ開け 非常ベルが鳴り響く サッと店に飛び込み 酒瓶を鷲摑みすると 全身の毛穴から笑い 噴き出しながら走る 笑い走る笑い走って 悦び走り悦び走りだ うっすらと雪を被った 見知らぬ家の屋根の上 酒屋から強引に盗んだ ウヰスキーをガブ呑み どこかでベルが小さく 小気味よく拍子を取り リンリンリン聞こえて 酔っ払いサンタを呼ぶ サンタは慌てて立った そのリンリンベルの音 俺のトナカイ鳴らす音 無意識に手を伸ばした 温かなトナカイの感触 でもサンタの目は廻る 視界の端から中心へと 白黒の市松模様が走る そして意識はあるのに 気を失ってしまうのだ リンリンリンリン リンリンリンとベルが鳴る 痩せこけたサンタは 屋根を滑り落ちる 一ヶ月以上酒ばかりで まともにメシも食っていないのだ 酔いどれサンタは 滑ってレンガの煙突を突き破り 頭から煙突の中を落ちてゆく ごすッ 酒臭い最後の溜息が 煤を道連れに 煙突から噴き出す 酔いどれサンタは死に その痩せて アルコール漬けの身体は 暖炉の火に焼かれて あッという間に 燃え尽きるのだ 雪を巻き上げ 街を飛ぶ風だ サンタの灰は くるくる廻る 廻って廻って 廻ってそして 低空飛行して 街の雪を覆う 悦びはあるか 灰に口はない 灰に言葉など ありもしない 酔いどれサンタの灰は 空に還りはない 何処へ行くのか? ただ 街の路地裏の 雪を流してゆくドブを ザラザラと焼くのだった リンリンリンリン リンリンリン 聖夜に鳴り響くベルの音 さよならサンタクロース さよならサンタクロース あなたに神のご加護を! だが 私は無神論者 つまり言うだけ だから遠慮しないで さっさと緞帳(どんちょう)を降ろせよ
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メリークリスマス! ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 367.4
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-12-24
コメント日時 2025-12-25
| 項目 | 全期間(2026/01/12現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


全ての言葉が最後のキラーフレーズに収束していく感じですね。 途中字数を揃えたところは煙突のかたちを思わせて、詩の内容には少しそぐわないようなメルヘンも加味されていたのでしょうか。それはまあX'masのお話(?)ですから。 何かこんな映画があったような、主人公がピエロの格好をした。 子供がいた時は一通りX'masをしましたが、今はもう少し静かに、何だか鳥のもも焼きとケーキを食べるだけの日となりつつあります。 お金が動く行事は廃れませんね。w X'masにX'masの詩をぶつけてくる。ネット詩らしいなと思いました。
0こんばんは。 僕が抱いてきたサンタクロースの 姿とは違っていて、草臥れたような背中が想像出来つつ表情豊かな一面が見れて 悲しみやるせなさもあるのですが、ユニークな作風だと思いました。 >>酔ったサンタにこそ >>聖夜の贈り物が必要 サンタクロースを主人公に 据えていますが、どこか人間臭さを纏っている。そこが力作というか、この詩の文章に 力を漲らせている感じが致します。 個人的には新しいサンタ像 あるいは「ある視点」から見詰めるサンタ像として 興味深く読ませて頂きました。 降り積もる雪と寂れた煙突 草臥れたサンタクロースに Merry Christmas. しかし、 私も無神論者 つまり言うだけ。
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