『なまいきとながいき』
なまいきと、ながいきが、たびにでました
なまいきは、とってもがんばりやさんです
ながいきは、とってもなまけんぼうさんです
なまいきは、なにがあってもぜったいにめげません
ながいきは、いやなことがあるとすぐにげていきます
なまいきは、あすなきみらいにむかってはしりつづけます
ながいきは、きのうまでのおもいでにひたりつづけます
なまいきは、よくばりでとってもくいしんぼうさんです
ながいきは、ほどよくたんぱくでを、いつもこころがけています
なまいきは、とってもいきがあらく、あらっぽい
ながいきは、とってもいきがながく、おとなしい
なまいきは、なにをやってもなまいきでこしゃくです
ながいきは、なにもしないので、ながいきで、こしがひくい
なまいきとながいき
ともにてをつないであるいていきます
なまいきは、いつまでもなまいきで、ながいきできるんでしょうか
ながいきは、いつまでもながいきで、ほんとうにいいんでしょうか
なまいきのうしろに、みじかいかげが
ながいきのうしろに、ながいかげが
ともにてをつないで、あるいていきます
ゆうひが、ふたりをてらします
『たいせつなくつ』
『他』について語ってばかりいる人が悪い噂話をしているのを聴いて
『異』について語ってばかりいる人が同調し
確かにあの人はそういうところがあると言っているのを聞くと
今度は『世』についてばかり語ってばかりいる人がこう言いました
「色んな人がいるんだよ。それぞれの思いを踏み躙ることをせず、よく尊重し……」
それを聴いていた今度は「綱』についてばかり語ってばかりいる人が輪をかけて同調し
「そうだよ。世の中は持ちつ持たれつ。押し合い引き寄せ合い、争い合い、バトンを渡し合い……」
それを聴いていた『苦』についてばかり語る人は
「だから、人と人がわかり合うのには時間がかかるのだよ」
とうなづきました
それを聴いていた『つ』についてばかり語る人は
「……っ…….っ…….」
と辛そうに、独り言を呟き続けました
眺めの中で一部始終を眺めていた人が、こう言いました
「大切なのは、靴なんだ。よく足元を見て、地雷を踏まず慎重に歩きましょう」
と諭しましたとさ
『野薔薇(意訳詩)』
チクチク痛む 気高き棘
みな、舞集う 匂いに誘われて
甘い蜜の味 荒野の薔薇
ねえねえ、貴方 秘密にして
脆く儚い 蕾の中
悪戯仕掛けた、貴方
ええかい、ええか それはダメ 荒野の薔薇
永遠に輝く 光受けて
愛の慰め 雨降り注ぎて
鋭く尖る命
大地海と風 荒野の薔薇
作品データ
コメント数 : 5
P V 数 : 2542.6
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-12-03
コメント日時 2025-12-04
#現代詩
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| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) |
| 叙情性 | 0 |
| 前衛性 | 0 |
| 可読性 | 0 |
| エンタメ | 0 |
| 技巧 | 0 |
| 音韻 | 0 |
| 構成 | 0 |
| 総合ポイント | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:2542.6
2025/12/05 17時45分51秒現在
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人工的な感はありますが、懐かしさもそれ以上に感じますね。三編ともどれもいいなぁ。 三編目はエロティシズムかな。そう考えるとモロだなぁ、というのが第一印象。好い詩をありがとうございます。
1ありがとうございます。私の作品『平和イデオロギー』をいち早く評価して頂いた、田中様に作品を褒められるのが何気に一番嬉しかったりします。 確かに、ひらがなを使ってもどこか人工感があるので不思議な新し味を出しているような気もしますね。 野薔薇はそのモロな内容を桑田佳祐ばりに声に出して歌ってみるのが妙な快感です。
1https://assets.st-note.com/img/1764773405-NmOsLCzoifXS37R5hYutDwbn.png 万太郎氏へ。 貴殿の一連の違法行為(名誉棄損デマ、罵詈雑言によるつきまとい等)の証拠保全を完了し、昨日をもって所轄警察署の生活安全課へ被害届の提出を済ませました。 貴殿の行為は既に刑事事件として受理されています。また、弁護士の助言に基づき、刑事告訴に加え民事訴訟の手続きも進行中です。
1>ながいきは、きのうまでのおもいでにひたりつづけます 最初の詩のここが凄くグサッときました。停滞って心地よいから困る。
1コメントありがとうございます。 長生きの方がずっとお得を選ぶ人生の気がしますが、生意気は欲張りで損をし続けているとも思え、そんな二人をペーソスたっぷりに描きました。 停滞の心地よさを知って年の功ではないでしょうか?
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