フィラデルフィアの夜に 60 - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

わたしがいのることは

とても重い

みんな経験したことがあるであろう、とても重い"ちょっと"が詰まっている。

錠9

生きる

声なき声を拾いたいと思ったことはあるか

わたしは、ある。 あなたの胸を叩き 何故なのかと問いただしたい そう呼び止められた時 わたしは何と答えられるだろうか。 静かにだが確かにこの詩からは 張りつめた足音が聴こえる

ぼんじゅーる

天皇陛下万歳

知的破産者及び愚昧界の金字塔

平成天皇と存命中に呼び不敬を極め、大正・令和を外す選別賛美。明治から平成まで乱暴に万歳する時代錯誤と挑発精神が光る奇作。

大人用おむつの中で

好きです。

切れのいい、知性あふれる現代詩だと思いました。

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。

硬派な作品

萩原朔太郎や中原中也のエッセンスを感じます。

千治

体験記『呆気ない宣告』

それはあなたの現実かもしれない。

大概のことは呆気なくドラマティックではない。そうした現実の丁寧な模写が作品に厚みを増している。

ほば

世界は自由だ━不死━

わかるということ

あなたにとっては何が、その理解が起きるピースになるだろうか?

ほば

ふたつの鐘がなるころは

鐘は明くる日に鳴る! いつでもそうだ!

運営在任中に出会った多くの作品の中のベスト。決して忘れない。

yasu.na

良い

シンプルに好き

あっす

パパの日曜日

パパの日曜日

いい

明林

終着点

生きる、その先に死地はない!

美しくさわやか、そして深い意味が込められたシーン、均衡の取れた心情と思想、強い意志で最終連へと迫る引き締まった展開、我が胸にこの詩文を抱いて!

yasu.na

九月の終わりを生きる

呼び覚ます声

夏の名残の暑さが去ろうとする頃、九月の終わりになると必ずこの作品のことを思い出す。

afterglow

こっちにおいで

たれかある

たそがれに たれかある さくらのかおりがする

るる

詩人の生きざま

言葉と詩に、導かれ救われ、時に誤りながらも、糧にしていく。 赤裸々に描写した生きざまは、素晴らしいとしか言いようがない。

羽田恭

喘息の少年の世界

酔おう。この言葉に。

正直意味は判然としない。 だが、じんわりあぶり出される情景は、良い! 言葉に酔おう!

羽田恭

誰かがドアをノックしたから

久しぶりにビーレビ来たんだけどさ

この作品、私はとても良いと思うんだけど、まさかの無反応で勿体ない。文にスピードとパワーがある。押してくる感じが良いね。そしてコミカル。面白いってそうそう出来ないじゃん。この画面見てるおまえとか、そこんとこ足りないから読んどけ。

カオティクルConverge!!貴音さん

あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

この詩は心に響きました。とても美しく清らかな作品ですね。素晴らしいと思いました。心から感謝申し上げます。これからも良い詩を書いて下さい。私も良い詩が書ける様に頑張りたいと思います。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

これ大好き♡

読み込むと味が出ます。素晴らしいと思います。

きょこち(久遠恭子)

輝き

海の中を照らしているのですね。素晴らしいと思います☆

きょこち(久遠恭子)

アオゾラの約束

憧れ

こんなに良い詩を書いているのに、気付かなくてごめんね。北斗七星は君だよ。いつも見守ってくれてありがとう。

きょこち(久遠恭子)

紫の香り

少し歩くと川の音が大きくなる、からがこの作品の醍醐味かと思います。むせかえる藤の花の匂い。落ちた花や枝が足に絡みつく。素敵ですね。

きょこち(久遠恭子)

冬の手紙

居場所をありがとう。

暖かくて、心から感謝申し上げます。 この詩は誰にでも開かれています。読んでいるあなたにも、ほら、あなたにも、 そうして、私自身にも。 素晴らしいと思います。 ありがとうございます。みんなに読んでもらいたいです。

きょこち(久遠恭子)

カッパは黄色いのだから

良く目立ちます。 尻尾だけ見えているという事ですが、カッパには手足を出す穴がありますよね。 フードは、普通は顔が見えなくなるのであまり被せません。 それを見て、僕はきっと嬉しかったのでしょう。健気な可愛い姿に。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)



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フィラデルフィアの夜に 60    

フィラデルフィアの夜に、乱舞します。  雪虫という虫がいます。 それは秋の終わり、雪の様な綿毛を持つ小さな虫です。 粉雪と同じ軌道で宙を舞い、いつしか消えていく虫。 雪虫が飛び交い、消えてから本物の雪が地に降り注いでいきます。  雪虫が飛び始めます。 雪虫が、乱舞したのです。  工場に次々に原材料と燃料が運び込まれ、続々と製品が出荷され、もうもうと赤熱し続けていました。 煙突からは大嵐の雨雲より濃厚で真っ黒な煙が立ち上がり、壊れた様に機械は悲鳴を、雄叫びを、歓喜と絶望を同時に奏でつつ超高速で動き続けていきます。 突如としてこの工場の製品が大量に必要となったために。 国中と街中の人間たちが大いに望んで、この工場が持てる能力以上に生産し続けることになってしまったために。  恐ろしい程のエネルギーが工場中に飛び交い、行きかい、ため込んだ熱量は働く人間さえも溶かし込んでしまいかねないほどに。 それでも高熱に浮かれた工場は、真っ赤になって突き進んでいく。  みんなの期待を背負ってしまって。  煙が、上がっていきます。 煙が。 工場全体からの熱気と共に。  段々と。 工場の景色がくすんでいく。 煙が上がりすぎて、工場のすべての場所が。くすんでいく。 小さい微粒子が、飛んでいる。  工場の人があまりの煙に顔を扇ぐ。手に、動き続ける何かが絡みついた。 手に、服に、髪に。  蟲が。 無数に蟲が、蠢き犇き、羽音が轟き始めている。 工場の騒音と慌ただしさで、誰も気づかなかった間に、白い煙のような細かい小さい蟲が。 いつの間にか工場を覆いつくそうとしている。  ふと皆が空を仰いだ。 雪の、吹雪の様な蟲が。雪虫だ。 それが工場の隅々に降り積もる。  握りつぶす。 握った蟲。それは手に刺さる。  本物じゃない、偽物の蟲がこの工場に降り注いでくる。 工場の急な排気が、粉の様な蟲を吹き飛ばす。 吹き上げられた蟲たちが、さらに密度を増して風に煽られ吹き溜まる。 足を取られ、車が脱輪し、機械が詰まり始めてきた。  動かない。 工場が、停止を始める。  厚い熱かった雲をつぶさに観察した人がいます。 あの真っ黒な雲があの偽物の雪虫を降らせていたと言います。 拾い上げ、よくよく見てみれば、あの蟲たちは精巧に何者かが作り上げたとしか思えない針金細工だったと誰もが口をそろえました。  すっかり工場は静かになりました。 真っ白な蟲に覆われてしまって、どうする事もできなくなってしまって。 細かい所に入り込んだ蟲を取り除くのに手間取り、工場はすっかり冷え切りまだしばらく操業を開始できそうにありませんでした。  しばらくして、本物の雪虫が工場の周りに飛び交い、それから雪が降り始めました。 音もなく、ゆっくりと。


フィラデルフィアの夜に 60 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 3
P V 数 : 379.4
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2025-10-22
コメント日時 2025-10-26
#現代詩
項目全期間(2025/12/05現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
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閲覧指数:379.4
2025/12/05 20時16分03秒現在
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    作品に書かれた推薦文

フィラデルフィアの夜に 60 コメントセクション

コメント数(3)
ぼんじゅーる
作品へ
(2025-10-26)

こんにちは、 冬の大地に立ち竦む一つの凍えた工場が映像として浮かびました。 人の吐く白い息がもう見えてきそうな雰囲気、対象的に工場は赤く燃えていく。 高熱に浮かれた工場、という表現が新しく感じました。 文章から非常に映画的な構成を感じます。 >>この工場が持てる能力以上に生産し続けることになってしまったために。 という一文が 興味深いです。

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羽田恭
ぼんじゅーるさんへ
(2025-10-26)

先週ごろまで雪虫が飛び交い、昨日になって近くの山が雪に覆われました。 雪虫が飛んで二週間後くらいに雪がちらつき始めるので、舞台は晩秋のイメージですね。 視覚的にイメージしやすい情景になったようですね。 そこは上手くいきました。 熱く暴走する工場と不可思議な冷たい雪虫という対比もよかったかなと。

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エイクピア
作品へ
(2025-10-30)

雪虫は雪ばんばとか綿虫とかいろいろな言い方があるそうで、アブラムシと言うかアリマキに羽が生えたものなのだそうです。この詩では工場でのすったもんだと繋げられている。綿虫の大量発生と言うのは、近くの川とか、ちょっとした森林などの自然が有れば有りうると思うのですが、最後に二行で、本物の雪虫と。本物の雪虫だと、最初に説明した通り、雪が降り始める。もしかしたら綿虫、雪虫と言う言い方の違いに即しているのかもしれませんが。偽物の雪虫と言う言い方が出て来ます。最初の方でも、雪虫ではなくて、本物の雪と言う言い方が出て来るので、何か考えさせられるものがありました。

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