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どうせ地獄ならば
どうせこの世が地獄ならば 貴女を産み落とすことなく、私の中で一緒に死なせよう 父親に身体を触られたあの日から 忘れては思い出し 思い出しては吐き出し それでも愛情もあったと信じようとしたり否定したり 時代のせいだと環境のせいだと仕方なしと堪えたり 何をしてもこびりついているのだ 世の男は皆そうなのか 世間の同じような類のニュースを観ては やはり信用してはならないものなのかと思ってしまう そうではない人間も多いと頭ではわかっている でも出会えるのか? そんな人と 私には人を見る目がない だから疑ることなく人を見ようとしても その先に裏切りが待っているかもしれないと 構えずにはいられない もし愛する人ができたとしても 私に娘が産まれた時、何も起きないと断言できるだろうか 起きる前に防げるだろうか 守れるだろうか その自信がない この先会うかもわからない私の娘 もし貴女に同じことが降りかかってしまうのなら いっそ産み落とさず 形作ることなく ひとり私の中で殺してしまいたい そう思ってしまう私を どうか許して欲しい
どうせ地獄ならば ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 346.0
お気に入り数: 1
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2025-10-22
コメント日時 2025-10-22
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
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| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


現実の問題を抱え、責任を取らない男がいて、本当に地獄のようかもしれないと思いました。僕は女性でないので、子どもを宿す感覚は分かりませんが、出した答えの選択肢の一つが、「一緒に死なせる」というのは、衝撃的です。そこまで思いつめさせる人間というのは、赦しがたい行為を成すこともあるのだな、と思いました。
0分娩時に死んでしまう牛に年に何回かは関わってしまう人間としては、なんとか産まれて生きてほしい所ですが。 いかに心を砕いて治療を進めても突如として死んでしまう事もありますし。 生きるも死ぬも苦痛ならば、生きてから死んでほしい。 >もし愛する人ができたとしても >私に娘が産まれた時、何も起きないと断言できるだろうか >起きる前に防げるだろうか 守れるだろうか >その自信がない ローマ時代の元奴隷の哲学者エピクテトスの言葉を。 「自由に至る唯一の道は、われわれの力の及ばないものを軽視することである」
0確率的には、実の親なら性虐待のババを引くのはかなり少ないんじゃないですかね?だいたい義父はよく聞きますが。 私の実父は金を入れない男でしたが。 実話で書いてらっしゃるなら、本当にお気の毒です。
0説得力のある訴えだと思いました。ましてや詩の形をとって居る。否定しようのない内容は時に人を圧迫しますが、この詩では無理なく、常識的な、内容が、具体的な悲劇を示唆しつつ展開されていると思いました。
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