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蒼いシャツが眩しくて
蒼い夢をよくみる 海なのか 空なのか それとも涙か 涙に色があるなんて それは知らないけれど きっとそれは 蒼に違いない 僕はそれを確信している 弾けるような君の声 むせ返るような夏の気配 キラキラと朝日を反射する小さな手鏡 それらは僕を夢から引き剥がし 僕を夢から覚めさせる 君の蒼いシャツが眩しくて 海には雲が浮かび 空には波がさざめく そして遥か遠く 宇宙もまた蒼に違いない 僕は涙する 遥か遠く宇宙の底で 何故に涙するのか きっとそれは蒼だから そうに違いない 耳にガラス風鈴が心地よい アスファルトに撒かれた水のひかり 肌を流離う生暖かい風の群れ それらは僕を泣き止ませ いつか笑い飛ばしてくれるだろう 君の蒼いシャツが眩しくて また夢をみる 何の夢だったか 覚えてはいないけれど それは海 それは空 それは涙 それは宇宙 きっと蒼い夢に違いない 憂いを帯びた蒼い夢 水平線に沈む紅い太陽 うっすら浮かぶ弓の月 燦然と輝く銀河の渦 それらは僕の憂いをからかいながら 優しい夢へ誘うだろう 君の蒼いシャツが眩しくて 僕は高く高く羽ばたいて 蒼い海へと向かい 蒼い空へと向かい 蒼い宇宙へと向かう 一体どんな気分だろう 束縛から逃れた自由だろうか 戻る所を失った哀しみか 涙は何故にそう蒼いのか ぽつりぽつりと何故蒼いのか 誕生日にくれたプレゼント クリスマスの日の大きなツリー 最初で最後の贈り物 それらは僕の悩みをふんわり包み 心の隙間を埋めるのだろう 君の蒼いシャツが眩しくて 僕の涙は蒼いのだろう 君の涙は虹色かもね でも寂しくないよ 蒼だってこんなに素敵 誇りを持って 海と空と涙と宇宙と みんな同じものだから 僕は独りじゃない 総てが味方だから 僕は蒼と共に道をゆく 君の蒼いシャツがひどく眩しいんだ 涙で染まった君のシャツが蒼いんた 瞳に染みて 心に染みて 痛くてどこか懐かしい まるで擦りむいた傷に貼った絆創膏みたい いつか傷が治ったら また皆で海へ空へ宇宙へ遊びに行こう それも楽しい旅になるだろう 僕の涙の奥にある 君と一緒に行けたなら
蒼いシャツが眩しくて ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 420.0
お気に入り数: 1
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2025-10-04
コメント日時 2025-10-09
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
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| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


こんばんは。 >>僕の涙は蒼いのだろう >>君の涙は虹色かもね という連が印象的でした。 同じ色でも違う色でも 涙が絵の具のようにまざりあうこともあるかもしれませんね。 蒼を含め、それぞれが悲しみを彩る色彩かもしれないと感じました。
0清潔な好青年を想像した。そのままでいらしてね!
0蒼を越える色はないですね。なにせ空と海の色。涙が蒼色に見える、というのは美しい。書いていらっしゃるのが、男の方なのか女の方なのか、というのが、いつもドキドキして読むんですけど、詩は性差を越えるものであるということのようですね。どちらでもいい気がしてきました。
0涙の色の蒼。海の色の蒼。蒼い空はどんなだろう。「君の蒼いシャツ」。君の涙は虹色かもねと言う軽いユーモアに潜む深刻さに愕然としました。
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