小鳥たちは光る階段をつくる
石ころを餌と間違えた小鳥たちを見下ろして
風はいつも僕をやさしく握る
窓から見た梢は動く暇にない
みずみずしく降りる弧線だ
錆びた穴をよどみにらんで
体は野良猫のようにうねった
規則的な毛玉は一直線に並んでいる
僕の方にたゆんだ汽笛と
くぐもった金属音と正しさに
おたけぶ旗
塩分は胸をかき混ぜる
ずっとドックの衝撃にふざけて
油は水面にとどまった
ここはもしもで
ここはしも?
ここはあるとこよ
ここはないとこよ
レンコンみたいな風呂敷だね
僕は線を格子状に引き続ける
味覚のハーモニーを一つ一つ拾ってこ
枠が重要だ
千羽鶴を崇めているのにも飽きなきゃ
目前と目後に、目先は加えられない
わくがじゅうようだ、って君なの?
目前に迫る石たちよ起き上がれ
そういえば前輪と後輪は同じ時給なのかな
分断された胸を集めろ
右脚と左脚は同じ情熱の中キスをしてる
分断されているような胸を集めろ
僕は今日、小鳥を見た
僕は今日、小鳥を見ていない方がいい
作品データ
コメント数 : 1
P V 数 : 398.7
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-06-17
コメント日時 2025-06-17
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:398.7
2025/12/05 18時55分18秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。
一行目から気持ちを持っていかれた感じです。ものすごく好みの作風であり作品でした。これまでの熊倉さんの作品と空気感が違いますね。(横山黒鍵さんの作品のやわらかさを思い出しました。) カメラの手ブレって本来全体がボヤけてしまうのに、このブレは微細なブレが普段見えなかったものを見せてしまうような感じ、「あぁ、わかるこの感じ」と、一行一行読んで行きました。ラストもまたハッとさせられる鮮やかさでさした。 素敵な作品を読ませて頂いて感謝。
1