潔癖症 - B-REVIEW
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潔癖症    

水族館の中の優雅さは、わたしの知り得ないところでたくさんの葛藤が繰り広げられた結果だ。 わたしはそれを、分厚いガラス越しに見つめ、嘆息したりほくそ笑んだりしている。 映画館の中の煌びやかさは、わたしの知り得ないところでたくさんの選択が繰り広げられた結果だ。 わたしはそれを、どでかいスクリーン越しに見つめ、問答したり投影したりしている。 図書館の中の尊さは、わたしの知り得ないところでたくさんの歴史が編み込まれた結果だ。 わたしはそれを、味わいページ越しに見つめ、考察したり諦めたりしている。 劣等感の中の生臭さは、わたしの知り得ないところでたくさんの経験が醸し出された人間だ。 わたしはそれを、日和の部屋から見つめ、ぼんやりしたり眠り直したりしている。 ささやき、 つぶやき、 語り、 説き、 訴え、 喚き、 張り上げ、 振り絞り、 漏らし、 零し、 吐き、 うめき、 話していない ときなどない 我々の日々は 宇宙で一番うるさい星 文化や文明たちがきらきら輝いている きれい、うつくしい、きよらか な青 地球 水族館を睨みながら通り過ぎ、 映画館を腕組みしながら通り過ぎ、 図書館を見かけると勝手に走る。 地面は泥濘み、油断すればいつでも足を取られる。 底なし、どんどんはまっていく、闇の濃度が深まり、わたしはそこで 話す、 「物が捨てられないんです」 「癖になっているんです」 話す。 缶ジュースを飲んで、待ち合わせ場所に裸足で立ち、鼻歌を歌って、足の裏に響く地鳴りに毛が逆立つ。手の中でバーチャルが騒ぐ。 台風の目へ引き寄せられる人々が輪郭を際立たせるから、飽和しても光る希望の真ん中はいつの時代も正しい。 彼らには名前がなく、誰もが憧れて欲しがる。それを都会と呼ぶ。 急所探しに躍起になるたくさんの目は凪いだ海の色をしている。光に埋もれ、光を保つ役割を担うのが普通。 名前の中の個性は、わたしの知り得ないところでたくさんの分裂が繰り広げられた閃光だ。 わたしはそれを、微睡み越しに見つめ、愚かさを守ろうとしている。


潔癖症 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 15
P V 数 : 1087.6
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2017-03-18
コメント日時 2017-04-02
項目全期間(2024/04/18現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
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閲覧指数:1087.6
2024/04/18 21時26分36秒現在
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    作品に書かれた推薦文

潔癖症 コメントセクション

コメント数(15)
ひいらぎ
(2017-03-18)

たとえば中高生の時にこういうことを喋りだす子が同級生にいたら心酔しているかもしれない。……これが褒め言葉として適切か自信がないけど、とにかく良い。この醒め加減、素晴らしいです。

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タムラアスカ
(2017-03-18)

ひいらぎさん> はじめまして。読んでいただいて光栄です。 みずみずしいお言葉に感銘を受けております。 解釈を伺うのも楽しみですが明快な言葉で示してくださるととても嬉しいです。 ありがとうございました。

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kaz.
(2017-03-19)

解釈を明快な言葉で示すことは難しいだろう。しかしながら強く惹かれるものがあることは間違いない。一通り一周してきてまた戻ってきたかのような絶妙な詩篇。

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タムラアスカ
(2017-03-19)

kaz.さん> はじめまして。コメントありがとうございます。 一通り一周してまた戻る、というのは何ともくすぐったいです。嬉しいです。 読んでくれてありがとうございました。

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なかたつ
(2017-03-19)

 結論から述べてしまうのですが、この「わたし」は自己肯定をすることで愚かさを受け入れようとしているのだと思いました。  冒頭三つにある「わたしの知り得ないところで」の産物を見ている「わたし」は、それぞれの産物の背景を想うことができる人です。ただ、4つ目は急に転調して、「劣等感の中の生臭さ」という抽象物を「わたし」が見つめることになります。この「劣等感の中の生臭さ」は、他人のものなのか、「わたし」のものなのか、そのどちらを見つめているのでしょうか。  次の列挙は「話すこと」についての言い換えです。確かに、「話すこと」には、その背景として話す主体の感情や歴史が含まれているのであり、それによって話し方というのは一様にならないのだということを改めて認識させられました。  「宇宙で一番うるさい星」というのは、本当にそうなのか?という疑問が湧くフレーズでありますが、この「わたし」がなぜ地球をそのように定義づけることができるのか。それは、冒頭の「わたしの知りえないところ」が鍵となっており、おそらくこの「わたし」は自らが見た世界に対して、大いなる信頼を抱いているのでしょう。宇宙の中に多くある星は想像の世界にあるに過ぎないのですが、この地球に生きている以上は、この地球で起きていることをこの「わたし」は見ている、つまり、この地球以外の星で起きていることは見られないので、おそらくそのように言い切れたのでしょう。  「物が捨てられないんです」「癖になっているんです」というのは、きっと「わたし」の愚かさ=名前の中の個性を話しているのでしょう。また、最終連の「名前の中の個性は、わたしの知り得ないところでたくさんの分裂が繰り広げられた閃光だ。」というのは、名前のないものが飽和している都会に対する逆説の見方です。冒頭及び途中では、「わたし」は「わたしの知り得ないところ」で起きたことに対して信頼をしないように思えたのですが、最後のフレーズは、わたし自身=わたしの個性が「わたしの知り得ないところ」での閃光によって生まれたことを受け入れたことを表しているのではないでしょうか。  つまり、わたし自身がわたしの知り得ないところでの結果としての産物であって、わたしの個性=愚かさ=「物が捨てられないんです」「癖になっているんです」というのを、言わばわたしから手放すことによって、自己肯定をしようとしているように思えました。

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タムラアスカ
(2017-03-20)

花緒さん> コメントありがとうございます。 初読でもここまで書いていただいたことに感謝します。 なかたつさん> はじめまして。コメントありがとうございます。 レスを読みながら「なるほど…」と頷いてしまいました。笑 頭の中である程度構築しながらつくってはいるのですが、言葉の語感やリズム、さらに朗読することを重視したつくり方になる傾向が強いので、レスを読ませていただいたことでこの詩が「詩」に近づいたような気がします。 ありがとうございました。

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もとこ
(2017-03-22)

最初の3連を読んで、おっさんの私は「白鳥は水面下で必死にもがいているからこそ、水面に浮かぶ姿は優雅に見える」という「巨人の星」に出てくるセリフを連想してしまった。これは「けいおん!」のED曲「Dont say lazy」にも使われていましたが、この詩がそれら焼き直しにならないのは4連目において「結果」から「人間」へと語り手の視点が移動するだろう。 地球外生命体がいまだ発見されていない段階で、地球を「宇宙で一番うるさい星」と断言しちゃうあたりが、この詩に若者らしい新鮮さを与えていると思う。詩が進んでいくにつれて、語り手が抱えている心の問題が見えてくる。しかし、そこには過剰な悲壮感はない。語り手は淡々と自己と世界の状況、そして両者の関係について分析している。最終連は個人的にちょっと分かりにくかったが、全体的にまとまりがあって良い意味で書き慣れた感じの詩だと感じた。

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タムラアスカ
(2017-03-22)

もとこさん> はじめまして。コメントありがとうございます。 「淡々と」という評がとてもうれしかったです。 あと「分かりにくかった」というのもうれしいです。 わたしが詩をつくるとき、漠然とした風景や色だけが浮かんでいて、何が言いたいのかとか、何を表現したいのかとかが、自分自身よくわかっていません。 極論すると言いたいことは無いのだとおもいます。 その「無い」の中でつくっていると、出来上がった詩を読んで「へぇ、こんなことを思っていたのか」と感じることが多いです。 ですので、非常に興味深い感想でした。 もとこさんをはじめ、レスを下さった皆様に感謝します。ありがとうございました。

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まりも
(2017-03-23)

メリハリがきいていて、無理がないのに、独自の断定が爽やかな読後感です。 モチーフを自然に思いついたまま並べているようでいて、ロンドのように繰り返し登場させたりするなど、構成もよく練られていると思いました。

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タムラアスカ
(2017-03-24)

まりもさん> コメントありがとうございます。 「爽やかな読後感」というお言葉、嬉しいです。 これまで頂いたレスにはないタイプなので、詩は本当に面白い芸術だなぁと思いました。 ありがとうございました。

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三浦果実
(2017-03-29)

『2001年宇宙の旅』でキューブリック監督が現そうとした個人とシステム、人工知能と良心、それを詩作品として違うルートから表現すれば、まさしく本作『潔癖症 』になるのではないか。『時計仕掛けのオレンジ』の要素もある。それは、ロボトミーとAIの極相であり、『潔癖症』のメタファーなのだ。 タムラアスカさん、投稿有難う御座います。

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タムラアスカ
(2017-03-31)

三浦果実さん> コメントありがとうございます。 有り難いお言葉に恐縮しております。 このような解釈をしてもらえて、この詩がまたひとつ、新しい表情を手に入れたと感じています。 ありがとうございました。

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エイクピア
(2017-03-31)

非常に安定感のある印象がありました。ただ動詞だけの12行が特異な箇所だと思いました。

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黒髪
(2017-03-31)

多様な形の表現が区分けして展開されていますよね。とてもいい効果を生んでいるように思いました。それぞれの部分が、 そうでなければ成しえない表現となっていると思います。これは、ずいぶんと丁寧に書かれた詩だろうな、と感じさせる。 >缶ジュースを飲んで、待ち合わせ場所に裸足で立ち、鼻歌を歌って、足の裏に響く地鳴りに毛が逆立つ。手の中でバーチャル>が騒ぐ。 >台風の目へ引き寄せられる人々が輪郭を際立たせるから、飽和しても光る希望の真ん中はいつの時代も正しい。 >彼らには名前がなく、誰もが憧れて欲しがる。それを都会と呼ぶ。 >急所探しに躍起になるたくさんの目は凪いだ海の色をしている。光に埋もれ、光を保つ役割を担うのが普通。 この辺がいいです。詩としての、描写が、良いと思わせる文章。中身をいかに飾るかという点で、上手くいっていると思います。 人の事は言えないのですが、地球というのは少し大仰すぎるようにも思います。 >愚かさを守ろうとしている これは愛ですね。どうすればいいのか。どうするべきなのか。どうしていったっていいのか。そんな自由と束縛の揺れを感じます。

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タムラアスカ
(2017-04-02)

エイクピアさん> コメントありがとうございます。 「特異な箇所」を前向きに受け取っております。 読んで下さってありがとうございました。 黒髪さん> コメントありがとうございます。 「地球」は「話す」人間が生きている場所を表現した言葉なのですが、もう少し練る必要があったかもしれません。 読んで下さってありがとうございました。

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