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恋するナンパ
知性故に心を塞ぎ、病んだ羊たちの群れ。 刹那に揺れる快楽を求め、心の通わぬ人々と、フェチズムによる政治票に、今日も一票。 誰が好きだ彼が好きだ、合わなければダメだ、合わせなければダメだ…会わなくなったら、人それぞれだ。今の世の中なんでもアリだ…強引な結びつきだな。けったいな、友達の輪だな。紙芝居フレームの中から、ブラウン管の中を覗き込むと、電子顕微鏡が映し出す世界は、小さな素粒子の集まりだった。 今日も恋愛妄想、友達妄想。 骨のある芯の通った意見は、なにひとつ言えず、言葉を巧みに操り、操作する。 意図的な誤解釈。都合の良い人間関係。 他人を搾取し、自分のために利用することに、なんの恥じらいもない。 今日もため息ひとつ。 あ~、疲れる。考えるって、私ダメ。 今日もネットニュース、テレビ、勤労を装い、生理的快感、瞬間の刺激に己を任せ続ける。 安息を求め、考えることを止めるための、メディスン依存症。 承認欲求と、支配欲求。 夢を見せ、私の願望を叶えてくださるのは、だ~れ? 殺意のステッキで、貴方に教育を施したい。 恋するナンパ。今日も道端で、自作のサザエさんジャンケンを持ってウロウロ。 恋するお姫様方。貴方たちの欲望、時に切なく、時に笑って、見つめております。 明日に向かって、ジャンケンぽい。 あの夕日に向かって吼えろ~。
恋するナンパ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 513.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2023-12-01
コメント日時 2024-01-11
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
歌誌「帆」選考担当の一人、鷹枕可でございます。 此の度は、自由詩掲載枠にご応募ご投稿を賜り、允に有り難うございます。 御作を拝読させて頂きました。 非常に冷静なニヒリズムにて、現代人間社会の一様相をお切り取りに為られた作品であると、思いました次第でございます。 集団を素粒子に見立て。 精神医学的所見を示し。 その引力の実態を赤裸々に暴き、吐露していらっしゃると。 情報供給過多の、この状況を我々は幾度か経験している筈なのですが。 失われた三十年、否、失われた七十八年、否否、失われた百五十五年……、 新聞に、ラジオにテレビ、そして今はネットメディアの花盛り。何れ程我々は踊らされれば気が済むのでございましょう。 そして此処に書き込んで居ります私自身も、集団同調圧力のパワー・ゲームに勤しんでいる訳でございましょう。 自己の下方を放下為される視点の、何とも刻薄ではございますが。 様々な御方の評文を認めさせて頂く中にて、自己内省も頻りなのでございますけれども。何分思い知らされます事は、 自身に、そして自身の上方に向って刃を向ける御方の少ないこと。 時代の病の一側面かな、等とも思われるのでございますが。 御作の裏には激しい瞋りか、瞋りを持て余しになられた諦観が、深みに於いて潜んでいらっしゃるのではないでしょうか。 それが終行 >あの夕日に向かって吼えろ~。 の脱力に繋がっていらっしゃると洞察を、致しました次第でございます。 評者は、莫迦な者ですから。自己を、信念を。諦めてはいないのでございます。 時代背景や生育環境の差異に過ぎないのでしょうが。 ですから、徹底し、突き詰められた自己批評(表現対象、観察対象が最も実を伴った鏡像、内的告白であるとも受け取れますが)、 権力諷刺や批判、自身の上方にエントロピーがお向きに為られない事を、非常に残念に思う訳でございます。 上記の理由に拠りまして、評者は。今回は掲載を見送らせて頂きたいと判断を致しました次第でございます。 みずからを滅ぼす程の冷笑を、次は期待を致したく存じ上げます。 それでは、復のご応募をお待ち申し上げております。
1コメントありがとうございます。 都合により返信が遅れたこと、お詫びいたします。 歌詞掲載は少し欲を張ったと思います。 汚れることを嫌がる。恥ずかしいから。なにが恥ずかしいかといったら建前なんですけど、そういう人も少しいないと、そういう時代があったことに気づけなくなってしまうのではないかと。
0中々興味深い詩だと思いました。恐らくタイトルの「恋するナンパ」が文字通りのナンパではないと思わせられた時点でこの詩はある種の目的を達成できたのではないでしょうか。間歇的なイメージの中、サザエさんじゃんけんの制作など、大衆に認知度の高いものを持ち出して詩を読む人の心をくすぐっていると思いました。ああ、でも 「恋するナンパ。今日も道端で、自作のサザエさんジャンケンを持ってウロウロ。 恋するお姫様方。貴方たちの欲望、時に切なく、時に笑って、見つめております。」 この2行は、ちょっと特異なナンパですが、タイトルを物語っている二行として注目しました。
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