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鈴木清順が死んだあとに   

作成日時 2017-03-03
コメント日時 2017-03-10

 映画音楽というものはおそらく  残り香に過ぎない  フィルムにしたっていつかは滅びて  棄てられる  多くのひとの夢は  わたし自身の夢と拮抗し、  またちがった現実と入れ替わって、  まざりあうだろう  だからなにも悔やむ必要はないんだよ  いっときの愉楽のためにこの世界に映画はあるんだから  わるいやつらはみな殺しすればいい  車には火を放てばいい  かわいい女の子たちには悪女としての余生を与えてしまえばいい  だれだってほんとうはいいひとにはあきあきなんだから  清順が死んだあとになって  わたしは働いてる酒場で  「殺しの烙印」の音楽をかけた  もしかすれば「くたばれ悪党ども」のほうが  よかったかも知れない  わたしだって  できることなら  星ナオミと  踊りたいのだから  映画には見せ場が必要だ  小津は退屈だったし  熊井は社会派という迷妄に終わった  中平は黒い馬であったし  ヌーベル・バーグを蔵原がプログラム・ピクチャアに灼いた  それでも清順は「映画なんか娯楽だ、滅びてなくなってしまえばいい」とつぶやき、  倒れた壁のむこうにある、  純白のホリゾントは血の色になって、  なにもかもが伝説として  嘲笑されるのである  清順師、  あなたにいえることはなにもありません  ただ天国などというものはさっさと爆破してしまうことです  調布の撮影所よりもたちのわるい代物を売れ残った復讐天使たちとともに  さようなら


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コメント数(5)
中田満帆 (2017-03-03):

☓映画には持ち場が必要だ ◎映画には見せ場が必要だ

もとこ (2017-03-03):

私は鈴木清順監督の映画をそれほど観ていない。初めて観たのは「けんかえれじい」だ。TVドラマから興味を持って観たのだが、映画館でのリバイバルだったのか深夜映画だったのか記憶が曖昧だ。私の大好きな大藪春彦の作品を映画化した「探偵事務所23」と「野獣の青春」(原題「人狩り」)の監督でもある。そういえば彼の生き方、美学は大藪に通じるものがある気がする。そして、それ以上に筆者である中田満帆氏自身が、まさに鈴木清順の生き方を理想としているかのようである。 これまでの作品やエッセイでも分かるように、中田氏の鈴木作品への造詣の深さは凄まじいものがある。おそらくは鈴木清順監督だけをテーマに、本を一冊出せるレベルであろう。私も大藪春彦に関しては負けないつもりだが、中田氏のようにその生き方にまで反映させているだろうか。この鈴木清順監督のに精通した者だけが書ける追悼詩を読む時、私は恥じ入る風情になってしまうのである(大藪春彦的表現

三浦果実 (2017-03-04):

中田氏の要望箇所を訂正しました。 戦争の前後を生きた世代の人は、「芸術」などという言葉が持つ、システム側から与えられた仰々しさには、怒髪天されるというか、その怒りを思うと、僕は、「戦争反対」という言葉を偽善的な響きでないリアルさで感じることが出来る。それは、手塚治虫さんの作品にも感じる。手塚治虫さんは「ヒューマニズム」という言葉を云われるたびに激怒したらしい。 前投稿作で、中田満帆氏の作品とは「弱い男をスタイリッシュにした魅力」と紹介させていただいたけれども、世間の欺瞞的なものへの怒り、それも魅力の一つだ。亡くなられた鈴木清順監督へもそうだけれども、中田さんが古き良き時代のリスペクターであることは有名な話。ではなぜ、中田さんは、その時代に魅了されるのか。 欺瞞を暴くカルチャーが、古き良き時代にあるからではなく、今、現在形で進行する欺瞞・欺瞞・欺瞞だらけの世間やら、芸術やら、もっと云えばこの掲示板にさえ、中田さんがうんざりするからなのだと思う。というか、こんなことを書いている私が「お前が欺瞞だらけなんだよ!」と中田さんに怒られそうだ。

百均@B-REVIEW ON/ (2017-03-05):

 >いっときの愉楽のためにこの世界に映画はあるんだから  >わるいやつらはみな殺しすればいい  >車には火を放てばいい  >かわいい女の子たちには悪女としての余生を与えてしまえばいい  >だれだってほんとうはいいひとにはあきあきなんだから  ここが凄くいいなぁと最初読んだときに思ってしまった。僕も早く、悪い奴になりたいな…と思いつつ。まぁ僕は皆で仲良くしたいのですが。余計な配慮は払わずにね。という感じでレスおわりたい。映画あんまり知らないので、基本的には「へぇ、そんな人がおるんや」という感じ。時間があったら映画を見てみようと思います。

中田満帆 (2017-03-10):

 いま再読していて「さようなら」というのはちがうな、とおもいますね。「いつかお会いしましょう」とでもやったほうが清順らしかったのではとおもいます。  わたしは高校時代からケーブルテレビで日活映画を観るようになり、熱中するようになりました。それ以外に娯楽がなかったわけです。もちろん友人なんてとんでもない。僻地暮らしに熱くなれるものはそれぐらいです。

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