フィラデルフィアの夜に XXI - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

エセ詩人

いでよ、エセ詩人!

コトダマ とはよく言ったものだ。 ハキダセ と 男は言う。 おまえは誰だ? わたしは何者だ?   

湯煙

硬派な作品

萩原朔太郎や中原中也のエッセンスを感じます。

千治

体験記『呆気ない宣告』

それはあなたの現実かもしれない。

大概のことは呆気なくドラマティックではない。そうした現実の丁寧な模写が作品に厚みを増している。

ほば

世界は自由だ━不死━

わかるということ

あなたにとっては何が、その理解が起きるピースになるだろうか?

ほば

ふたつの鐘がなるころは

鐘は明くる日に鳴る! いつでもそうだ!

運営在任中に出会った多くの作品の中のベスト。決して忘れない。

yasu.na

良い

シンプルに好き

あっす

パパの日曜日

パパの日曜日

いい

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終着点

生きる、その先に死地はない!

美しくさわやか、そして深い意味が込められたシーン、均衡の取れた心情と思想、強い意志で最終連へと迫る引き締まった展開、我が胸にこの詩文を抱いて!

yasu.na

九月の終わりを生きる

呼び覚ます声

夏の名残の暑さが去ろうとする頃、九月の終わりになると必ずこの作品のことを思い出す。

afterglow

こっちにおいで

たれかある

たそがれに たれかある さくらのかおりがする

るる

詩人の生きざま

言葉と詩に、導かれ救われ、時に誤りながらも、糧にしていく。 赤裸々に描写した生きざまは、素晴らしいとしか言いようがない。

羽田恭

喘息の少年の世界

酔おう。この言葉に。

正直意味は判然としない。 だが、じんわりあぶり出される情景は、良い! 言葉に酔おう!

羽田恭

誰かがドアをノックしたから

久しぶりにビーレビ来たんだけどさ

この作品、私はとても良いと思うんだけど、まさかの無反応で勿体ない。文にスピードとパワーがある。押してくる感じが良いね。そしてコミカル。面白いってそうそう出来ないじゃん。この画面見てるおまえとか、そこんとこ足りないから読んどけ。

カオティクルConverge!!貴音さん

あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

この詩は心に響きました。とても美しく清らかな作品ですね。素晴らしいと思いました。心から感謝申し上げます。これからも良い詩を書いて下さい。私も良い詩が書ける様に頑張りたいと思います。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

これ大好き♡

読み込むと味が出ます。素晴らしいと思います。

きょこち(久遠恭子)

輝き

海の中を照らしているのですね。素晴らしいと思います☆

きょこち(久遠恭子)

アオゾラの約束

憧れ

こんなに良い詩を書いているのに、気付かなくてごめんね。北斗七星は君だよ。いつも見守ってくれてありがとう。

きょこち(久遠恭子)

紫の香り

少し歩くと川の音が大きくなる、からがこの作品の醍醐味かと思います。むせかえる藤の花の匂い。落ちた花や枝が足に絡みつく。素敵ですね。

きょこち(久遠恭子)

冬の手紙

居場所をありがとう。

暖かくて、心から感謝申し上げます。 この詩は誰にでも開かれています。読んでいるあなたにも、ほら、あなたにも、 そうして、私自身にも。 素晴らしいと思います。 ありがとうございます。みんなに読んでもらいたいです。

きょこち(久遠恭子)

カッパは黄色いのだから

良く目立ちます。 尻尾だけ見えているという事ですが、カッパには手足を出す穴がありますよね。 フードは、普通は顔が見えなくなるのであまり被せません。 それを見て、僕はきっと嬉しかったのでしょう。健気な可愛い姿に。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

永訣の詩

あなたが出発していく 光あれ

羽田恭

あなたには「十月」が足りていますか?

もし、あなたが「今年は、十月が足りてない」と お感じでしたら、それは『十月の質』が原因です。 詩の中に身を置くことで『短時間で十分な十月』を得ることができます。この十月の主成分は、百パーセント自然由

るる

だれのせいですか

どんな身体でも

どんな自分であっても愛してくれるか、抱きしめてくれるか、生きてくれるか SNSできらきらした自分だけを見せてそんな見た目や上辺で物事を判断しやすいこんな世の中だからこそ響くものがありました。例えばの例も斬新でとても魅力的です。

sorano

衝撃を受けました

ベテルギウス。まずそれに注目する感性もですが、詩の内容が衝撃。 猫。木。家族。犬(のようなもの)。女の子……。など、身近にあふれている極めて馴染み深いものベテルギウスというスケールの大きいものと対比されているように感じられました。

二酸化窒素

ずっと待っていた

渇いた心を満たす雨に満たされていく

afterglow



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フィラデルフィアの夜に XXI    

 フィラデルフィアの夜に針金が、消えました。  夜、少女が歩いていく。 たった一人、不用心に。 寒い風が吹く、夜の道を。 少女は思います。 「何故、今ここにいるんだろう」 まるで操られているように、足は歩みを止めません。  歩いてはいけないはずのこの道を、危ないはずのこの路地を。 引きずられているように進んでいく。  ガラスが割れ、銃声が聞こえ出す。聞きなれない音と共に。 野良犬が唸り、そこの住民が騒ぎ出す。 するともう、悪い香りのする人々が取り囲んでいた。 「ああ、ああ。なんで私は ざらん」  ざらん さっきから聞こえてくる、聞きなれない音。 ざらん ざらん ざらん ざらん ざらん  ざらん ざらん ざらん  ざらん ざらん        ざらん   ざらん      ざらん  少女と取り囲む男たちがあまりに大きな異様な音に周囲を見回す。 そのうち一人の男が、指さす。 こいつだ、と。 少女を。                    ざらん。 一瞬の静寂。  少女は思わず、顔を覆う。 だが、その手の間から、飛び出してきた。  針金が。 ざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらんざらん  少女の顔の七つの穴々から。 濁流のとなって洪水となって、その一帯を満たしていく。その街を翻弄する。  針金が。 全てを覆い、全てを飲み込んでいく。       ざらん すると。 少女の側に、針金が集まってきた。 それは、一つの柱の様に、樹木の様に、天へ伸びていく。  天へ向かう針金。 その間に挟まっているのは、銃や刃物でした。  他には危なさそうな物や、許されていないだろう代物。 それらが一斉に、針金が伴って登っていくのです、天へと。  ざらん  ざらん  ざらん  ざらん  ざらん  ざらん  ざらん そして天へ登り、消えていくのです。  黒い針金は、真っ黒な夜空に飲み込まれていきます。 まるで天の帳に針金を引っ掛けて、登っていくかのように。 そうして何も見えなくなっしまいました。  その街に遭った悪い物が、消えてしまったのです。  針金と共に。  ただ、それからと言うもの物陰や片隅に転がっているのを少女やその近くに住んでいる人は見つけます。  人を傷つける事が出来なくなった銃や刃物の部品が、針金を纏ったオブジェになっている物を。  また知るのです。 それらが何かを痛切に訴えている事を。


フィラデルフィアの夜に XXI ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 5
P V 数 : 1179.1
お気に入り数: 1
投票数   : 1
ポイント数 : 10

作成日時 2021-02-08
コメント日時 2021-02-13
#現代詩
項目全期間(2024/04/18現在)投稿後10日間
叙情性33
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧22
音韻22
構成33
総合ポイント1010
 平均値  中央値 
叙情性1.51.5
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧11
音韻11
構成1.51.5
総合55
閲覧指数:1179.1
2024/04/18 12時14分01秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
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    作品に書かれた推薦文

フィラデルフィアの夜に XXI コメントセクション

コメント数(5)
羽田恭
作品へ
(2021-02-11)

色々な方向に向かっているコメントですね。自分なりに解きながら返事してみます。 その前にまず言うべき事。 元にしようとしたのはヤマケイ文庫「アイヌと神々の物語 炉端できいたウウェペケレ」収録の「黒キツネのイナウ」だったんですが。 なんか全く違う話になってしまいました。 イナウなら蛇が出てくる話でした。 武器が武器の性質を持たなくなったら、飾りでしかないですよね。 ここでは全く唐突に理不尽にそうなっています。 少女がカムイのような存在に憑依されこのような働きをさせられた可能性はありますが。 そうだとしても意図がはっきりしないので、どのようにも受け取れますね。 バカの意見も否定しえないかと 承認欲求が満たされない、とは難しい問題かもしれないです。 ただこういった問題は、釈迦だとどう感じるか、というのを考えるのは有効かもしれません。 そして釈迦はそれはそれでどうでもいい、と答えそうです。 なにせ「犀の角のようにただ一人で歩いて行け」と言った方なので。 とすると、自分自身が自分自身を十分に理解すればいいような気もします。 >(絵を描くことで武器をとらずにすんでいるんだよ。) と言う人には通じないかもしれないですが。 >闘争本能にまみれた血を針金が絞り出してくれるのでしょうか。 そういった物を制御下に置くのは悟りかもしれないので、魅力は消えないかと。 >針金によって >わたしのうちなる闘争本能や武器 >それらみんなからめとられてから出発することになんとなくこの詩との出会いへ こう見るとどこか仏教的ですね。 自分が仏教オタだからかもしれませんが。 どこまで返事として有効かわかりませんが、感想感謝です。

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羽田恭
さんへ
(2021-02-12)

元々はフィラデルフィアワイヤーマンが発想の元になっていたので、針金は必須かと。 (知らない方のために言うと、1982年のフィラデルフィアのごみ捨て場で発見された制作者不明の、針金を様々な物に力づくで巻きつけられた1000点を超える作品群。道具を使っていないと見られる事から多分、男) 最も、あまりフィラデルフィアワイヤーマンと関係がなくなって来ているのは事実ですが。 それでもこの書き方はやりやすいので、続けていきますね。

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福まる
福まる
作品へ
(2021-02-12)

極論を言えばすべての武器が無くなれば戦争は起こらないかもしれません。ですがそれは現状ではありえません。書き手の方が伝えたかったのは戦争が起こるのは、「武器のせいだけじゃなく人間の心が大きく関わってくる」と思っています。後ものすごく左の意見ですが日本が銃社会でなくてよかったと思います

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羽田恭
福まるさんへ
(2021-02-13)

武器がなかったら拳で殴りかかって来やしないかとも思います。となると、大乗仏教の空思想が言うには「それ自体は実体がない、その人の意識の投影である」だそうで。どう使い。どう感じるかはそれぞれではあります。 ただ正直、その指摘は予想外の方向でした。 確かにそうよ読めますね。

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羽田恭
さんへ
(2021-02-13)

ここでは少女の意思とは全く無関係に、ほぼ憑依されたような状態でやってはいます。 おそらく少女はこういった事を望んではいないかと。 ただ祈り。 無意識的にそれは行っているものかもしれません。 実は自分ではそういうことを考えてはいなかったのですが、そう読む余地はありそうです。 自分もまたカムイのような何かに突き動かされた結果の作品かもしれないです。 あと最後の一行ですが。 元となったのがフィラデルフィアワイヤーマンの作品群で、それらの独特の雰囲気が何かを訴えているように感じた事から書きました。 それが自然かと。

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投稿作品数: 1