フィラデルフィアの夜に XⅨ - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

エセ詩人

いでよ、エセ詩人!

コトダマ とはよく言ったものだ。 ハキダセ と 男は言う。 おまえは誰だ? わたしは何者だ?   

湯煙

硬派な作品

萩原朔太郎や中原中也のエッセンスを感じます。

千治

体験記『呆気ない宣告』

それはあなたの現実かもしれない。

大概のことは呆気なくドラマティックではない。そうした現実の丁寧な模写が作品に厚みを増している。

ほば

世界は自由だ━不死━

わかるということ

あなたにとっては何が、その理解が起きるピースになるだろうか?

ほば

ふたつの鐘がなるころは

鐘は明くる日に鳴る! いつでもそうだ!

運営在任中に出会った多くの作品の中のベスト。決して忘れない。

yasu.na

良い

シンプルに好き

あっす

パパの日曜日

パパの日曜日

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明林

終着点

生きる、その先に死地はない!

美しくさわやか、そして深い意味が込められたシーン、均衡の取れた心情と思想、強い意志で最終連へと迫る引き締まった展開、我が胸にこの詩文を抱いて!

yasu.na

九月の終わりを生きる

呼び覚ます声

夏の名残の暑さが去ろうとする頃、九月の終わりになると必ずこの作品のことを思い出す。

afterglow

こっちにおいで

たれかある

たそがれに たれかある さくらのかおりがする

るる

詩人の生きざま

言葉と詩に、導かれ救われ、時に誤りながらも、糧にしていく。 赤裸々に描写した生きざまは、素晴らしいとしか言いようがない。

羽田恭

喘息の少年の世界

酔おう。この言葉に。

正直意味は判然としない。 だが、じんわりあぶり出される情景は、良い! 言葉に酔おう!

羽田恭

誰かがドアをノックしたから

久しぶりにビーレビ来たんだけどさ

この作品、私はとても良いと思うんだけど、まさかの無反応で勿体ない。文にスピードとパワーがある。押してくる感じが良いね。そしてコミカル。面白いってそうそう出来ないじゃん。この画面見てるおまえとか、そこんとこ足りないから読んどけ。

カオティクルConverge!!貴音さん

あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

この詩は心に響きました。とても美しく清らかな作品ですね。素晴らしいと思いました。心から感謝申し上げます。これからも良い詩を書いて下さい。私も良い詩が書ける様に頑張りたいと思います。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

これ大好き♡

読み込むと味が出ます。素晴らしいと思います。

きょこち(久遠恭子)

輝き

海の中を照らしているのですね。素晴らしいと思います☆

きょこち(久遠恭子)

アオゾラの約束

憧れ

こんなに良い詩を書いているのに、気付かなくてごめんね。北斗七星は君だよ。いつも見守ってくれてありがとう。

きょこち(久遠恭子)

紫の香り

少し歩くと川の音が大きくなる、からがこの作品の醍醐味かと思います。むせかえる藤の花の匂い。落ちた花や枝が足に絡みつく。素敵ですね。

きょこち(久遠恭子)

冬の手紙

居場所をありがとう。

暖かくて、心から感謝申し上げます。 この詩は誰にでも開かれています。読んでいるあなたにも、ほら、あなたにも、 そうして、私自身にも。 素晴らしいと思います。 ありがとうございます。みんなに読んでもらいたいです。

きょこち(久遠恭子)

カッパは黄色いのだから

良く目立ちます。 尻尾だけ見えているという事ですが、カッパには手足を出す穴がありますよね。 フードは、普通は顔が見えなくなるのであまり被せません。 それを見て、僕はきっと嬉しかったのでしょう。健気な可愛い姿に。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

永訣の詩

あなたが出発していく 光あれ

羽田恭

あなたには「十月」が足りていますか?

もし、あなたが「今年は、十月が足りてない」と お感じでしたら、それは『十月の質』が原因です。 詩の中に身を置くことで『短時間で十分な十月』を得ることができます。この十月の主成分は、百パーセント自然由

るる

だれのせいですか

どんな身体でも

どんな自分であっても愛してくれるか、抱きしめてくれるか、生きてくれるか SNSできらきらした自分だけを見せてそんな見た目や上辺で物事を判断しやすいこんな世の中だからこそ響くものがありました。例えばの例も斬新でとても魅力的です。

sorano

衝撃を受けました

ベテルギウス。まずそれに注目する感性もですが、詩の内容が衝撃。 猫。木。家族。犬(のようなもの)。女の子……。など、身近にあふれている極めて馴染み深いものベテルギウスというスケールの大きいものと対比されているように感じられました。

二酸化窒素

ずっと待っていた

渇いた心を満たす雨に満たされていく

afterglow



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フィラデルフィアの夜に XⅨ    

フィラデルフィアの夜に、針金が生まれ出てきます。  真っ暗な夜に、ライトの光線を伸ばしながら車が走っていきます。 夜のハイウェイは単調で何も見えないまま、エンジンの音しか聞こえないまま、夜道を進んでいきます。 今夜もそうなるはずでした。  音が鳴り始める。 きりり、きりり、と。  きりり、きりり。 その車の運転手にもその音は聞こえてくる。 だがライトが照らす、暗い前を見据えている。 それで見ない、気づきもしない。  フロントガラスの端。そこからも聞こえてくる。 きりり、きりり。 旋盤で厚めに鉄柱を削り取るような音。  それは針金が生まれ出てくる音でした。 旋盤で削られ出てくる鉄屑の様に、針金が伸びてくる。  車には運転手一人。 誰もそんな事をする人も、道具もない。 なのに車の金属から、針金が出てくる。  暗くて見えなかった車内にも、鏡で見れば針金が出てきている。 訳が分からず急いでブレーキを踏もうとします。 でも足には。針金が、巻き付いて。  一瞬見えた足元の針金。 それは人型をしている。  さっき見たフロントガラス端に、針金はいません。 それと同じ色合いの針金が、人型を取ってギアに巻き付いている。  きりり、きりり、きりり、きりり。 次々に針金は生まれ出し、次々に運転の主導権を奪ってくる。 細い手をハンドルにさえも添えて。 人型を取って、絡みついて。  的確なハンドリングとブレーキングを繰り返し、運転手の絶叫を載せて、夜のハイウェイを走り去る。  見えない急カーブを豪快なドリフトでスピード落とさず、大勢の針金たちが精密にコントロール。 運転手の足は絡みつかれて止められて、針金たちが押し込むアクセルはフルスロットルでエンジンは唸りを上げて大爆走。 急な上り坂を駆け上がってからの、ハイジャンプ。  何を求めているのか、なんでそこまで急いでいるのか。 いつしか道なき道を行くラリーを暗闇の中、車は雄叫びを上げて突き進んでいく。  闇が、薄らいでいきます。 陽が少しずつ上り、その明りが増すごとに針金たちの力が弱まっていっていました。  ようやくブレーキを自分の意志で踏むことができ、そこで車を止めました。 世界は明るくなっていきます。 外に出ました。そこにあったのは。 絶景。 街を見下ろせる場所にいました。 いつも住んでいる街が、宝石の如く輝く。  いつも乗っている車が、ここに来たかったのだろうか。 何かの仕掛けが仕組まれていたのだろうか。 誰かが、ここに連れてきたのだろうか。 何もわからないまま、眺めていました。 針金たちと共に眺めていました。


フィラデルフィアの夜に XⅨ ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 7
P V 数 : 1219.2
お気に入り数: 0
投票数   : 2
ポイント数 : 9

作成日時 2020-11-08
コメント日時 2020-11-28
#現代詩
項目全期間(2024/04/25現在)投稿後10日間
叙情性21
前衛性11
可読性11
エンタメ00
技巧21
音韻11
構成21
総合ポイント96
 平均値  中央値 
叙情性11
前衛性0.50.5
可読性0.50.5
 エンタメ00
技巧11
音韻0.50.5
構成11
総合4.54.5
閲覧指数:1219.2
2024/04/25 09時16分01秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
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    作品に書かれた推薦文

フィラデルフィアの夜に XⅨ コメントセクション

コメント数(7)
ryinx
作品へ
(2020-11-11)

夜の闇の中で、 針金や金属質ななにかが、まるで人間の意思を離れて 有機的にうごめいているような描写が魅力的です。 静謐な作品世界の中で。 夜の静けさのなかに、なにやらざわざわと そういったなにかが 漂っているような気配を感じるのです。

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ピム
ピム
作品へ
(2020-11-11)

はじめ読んだときには気づかなかった。2回目に読んでやっと最後の一文の仕掛けに気づいた。 闇が薄らいでいくところから筆が緩んだのかと、こちらも流して読めば良いと安心しきったところで最後さりげなく置いた作為。 まさに針金に静かに巻きつかれたような気がした。

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羽田恭
ryinxさんへ
(2020-11-12)

イナウ(アイヌの祭具)の装飾が棒から直接装飾が作られているように見えたのと、職業訓練学校で旋盤の実習があったことから、河野作品ができました。 旋盤は場合によっては円柱から長めの針金状の屑が出てくるので。 暗闇の中で有機的に針金が動き出すのはこのシリーズの特徴ではありますが、いい雰囲気を出せました。

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羽田恭
ピムさんへ
(2020-11-12)

そこまで計算はしていなかったのですが、いい不意打ちだったかもしれません。 運転手にとってはたまったもんじゃなかったでしょうけど、無理矢理連れてきた針金たちとこういう光景を見れたのはよかったのかなとも。

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羽田恭
さんへ
(2020-11-12)

おそらくレーシングシーンの事だと思います。 シリーズの中でも疾走感が強いですね。 運転手は生きた心地がしなかったでしょうけど。

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羽田恭
さんへ
(2020-11-27)

良いと言えるところに連れてこられるならいいかもですが。 相当怖いですよ、これ。 針金に動かされているとは、どういう状況でしょうか……?

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羽田恭
さんへ
(2020-11-28)

実は針金が足に取りついているかも、と感じる場面があったということですね。 それならちょっとわかりました。 そこまで印象に残ったのなら、こちらとしてもうれしく思います。

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