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祝福   

白犬 
作成日時 2019-01-07
コメント日時 2019-01-12

 

睫の擦れ合う微細な衝撃が齎す 濃密な沈黙の一瞬 に あたしは空に浮かんでいる 透明な両腕に抱かれて あたし は 首を反らせ 髪の揺れるのを感じている 真黒い血に至るまでの階段は す と手折られていて 血塗れの瞳 は ぼんやりと 幾重にも重なる蒼の層と真ん中に浮かぶ白い光点を眺めている 胸を罅割れ刺す 冬の枝は それでも私には 哀れにもごつごつと打ち鳴らされる息吹達だ だから 突き刺さった胸のあたりを左手でそっと撫でてみる 祝福され あたしはスクランブル交差点の雑踏の3m程上に 仰向けに浮いていた 透明な両腕に抱かれて 睫の擦れ合う微細な衝撃が齎す 濃密な沈黙の一瞬 に ただいま おかえり まっく食べる? うんー ただいま 街のざわざわの上に透明な陽が落ちているのを目を細めて見ている あたしはずっとあなたの透明な両腕の感覚を覚えている なにも怖くない 祝福されていたのだと ずっと 考えていると涙が出た ずっと1人だと思っていた


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オオサカダニケオオサカダニケ (2019-01-07):

感情を伝える技術、描写。 祝福。ですか 。

かるべまさひろ (2019-01-07):

DIE meets HARD を思い出しました。ざわざわ。

環希 帆乃未 (2019-01-12):

白犬さんは作品が繊細で良いですね。

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