別枠表示
メロディー
もう、 笑ってもいいんだよ って云われた、 ような 笑っていないのは すこし弱くみえるらしいし ずいぶんむかしのことだが たぶん白みはじめた鳥たち囀る早朝 いちばん悲しげな瞳のひとに あたしの、 涙をこらえている 頑なな笑い声は あたしらしくないって 云われた ような なら、悲しみって、なんだろう? なぁんて、ね 嘘さ。 夢よりもあかるい 刻印のような嘘を 越えようとけんめいに 自然に笑ったつもりのとき 彼女のうっすらと笑うやさしい寝顔に ずいぶんと癒されたような、 なぁんて、ね 嘘さ。 あたしは《あたし》を伝えたいと この細いのども裂けそうになるほど 声を振り絞って わかってほしい、とか 希ったことなんて、ないんだ ギリギリまで切実に ほかのひとに伝えたい なんだか重たげな 悲しみなんて、ないんだ 金波銀波の人の群れのなか なぁんだ、 そういうことか、って すべてに納得ができて だから 笑っちゃうしかない すこし鈍い色の気持ちで、 淡い青空みたいなすきとおった世界を 口笛吹きながら 生きるのだけ、 好きさ。 風薫る、美しいメロディーを 胸いっぱいに 吸い込みながら、 くり返し伝えるのは くり返し伝えるのは 深い山奥の 小川のせせらぎのことばかり 弱くったって いいんだ、っていう ゆるし、 のことばかり。
メロディー ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 421.2
お気に入り数: 1
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2025-10-03
コメント日時 2025-10-18
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


おはようございます。 >>なぁんて、ね という詩の中でくりかえされる言葉に独自のリズムを感じました。 >>笑っていないのは >>すこし弱くみえるらしいし という言葉が胸に刺さります。 笑顔は必ずしも幸運だけを表すものではないような気が僕にはしています。
0語り手の気持ちが、重なって、呼びかけるので、よく考えている人だ、よく感じている人だ、と、共感の気持ちを持ちました。寂しい時に人の気持ちを聞けるのは、それがとくに執着の少ない気持ちであれば、快いものです。
0笑い、許し、風薫る美しいメロディー。笑いは緊張ほぐす、人間特有の現象なのかもしれません。嘘さ。と言うに認識。何か詩の構築を否定しながら、構築してしまったような詩なのかもしれません。
0