雲のない晴天は
モノクロに向いている
私の心が
色彩を拒絶した午後
(確かに愛していたはずの)
笑い声から
人の気配から逃げ
モノクロに向いていた心
そのとおりに手に取る
静寂は毒になる
五月蠅い陽を浴びる
道端にしゃがみ込み
名も知らぬ草たちを見る
陰翳の在り方だけが
フィルムには焼き付いていく
色彩の否定
色彩からの逃避
愛せたはずの色を
一度置き去りにさせて
公園に辿り着き
最後のシャッターを切る
残された、
俺とも私ともつかぬ大人が
ブランコに乗りたがった
遊具の鎖を握り締め
振り子の運動に身を委ね
雲のない晴天に
一人で揺られている
モノクロに向いている
モノクロへ傾かせる
色濃い光が苛む
命への祝福が苛む
膝の上のカメラに目を落とし
大人とも子供ともつかない私は
ブランコの自由落下にすら
腕が震えていた
こんなものが怖くて、
どうして生きる事から逃げられようかと
俺は目を閉じて
地面に足を付けた
作品データ
コメント数 : 3
P V 数 : 615.8
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-05-14
コメント日時 2025-05-16
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
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| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:615.8
2025/12/05 20時30分49秒現在
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有給休暇がもっと欲しい、あるいは健康になりたい
1初めまして。 写真を撮られる方でしょうか? 写真を撮る方でなくては、こうまで視覚の陰影に拘られないと思います。 (実は私、高校1年の1年間写真部で、白黒写真を撮って、暗室で現像し、焼き付けまでやっていたのです) そうですね。 詩の内容にも関係してくるのですが、 ブランコの恐怖、 最終連の切実さから、 長期間の有給休暇を申請なさった方が良いのではないか、と思います。 ドクターストップがあれば、有給休暇を取りやすくなりますので、 お医者さんに休暇の必要性がある旨、書いていただけば?と思います。 有給休暇中の報酬は、1ヶ月の給料の内、8割が支給されます。 私の記憶が確かなら、8割支給は2年受けられます。 会社が休暇をくれないほど、頼もしい戦力となられているのであれば、 首になる心配はないか、と存じます。 お節介ですが。 さて、詩の内容ですが、 私も、無性にひとりになりたい時がありますので、 そんなときは、気儘にふらふらします。 やっぱり、道端の花を見たり、空を見たり、誰も私のことなど気にしない混んでても落ち着ける遠くの喫茶店まで行ったりと、 足の向くまま気の向くまま、ふらふらと。 >公園に辿り着き >最後のシャッターを切る 手持無沙汰ならば、やっぱりブランコに乗ります。 色彩をいのちと捉えるのは新鮮です。 とても良い詩だと思います。 長々とごめんなさい。 ありがとうございます。
1個人的に共感してしまう詩でした。以下、そうでもないことを言っていたらすみません。 色は光の波で、視覚で捉えられます。また、音も波で、聴覚で捉えられますし、色として見えない波長も触覚で感じてしまいます。それは今自分が生きていることを嫌に感じさせます。そう考えてしまって、もうすこし五感をシンプルにしたいと、なるべく優しい色しかなく、音も少なく、木陰の多い公園に行きたくなるんだろうと思います。 最後に目を閉じて地面を踏んだ描写も好きです。目を瞑ったとき、普段より強かったんだろうなと思います。
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