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童話   

作成日時 2017-10-03
コメント日時 2017-10-25

歌いだしたくてたまらなかったけれど 膝を抱えて外を眺めていた しきりに瓦をたたく雨の音 僕達は必死だったのに 世界はひどく穏やかだ もしドビュッシーが書いていなかったら 曲はどんな場所で鳴っていたのだろう 歌い始めるための身体があったのに 歌い始めるための言葉のないことが ひどくちぐはぐに感じられた 「亜麻色の髪の乙女」を聞きながら 膝を抱えて外を眺めていた 開け放した窓から雨粒が いくつも入ってきて僕の額を濡らした 風に吹かれるとき 人が優しい背中を持つのは 遠い昔 僕たちが同じところにいたことを 風は思い出させるからだ


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2019/11/22 20時16分27秒現在
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コメント数(4)
homa (2017-10-03):

初めから終わりまで、静かで美しい作品だなと思いました。 特に二連と四連の書き出しが、とても丁寧に胸を打ちました。 どこか影があって、雨風を受けて冷える自分の体を想像してしまいます。

渡辺八畳@祝儀敷 (2017-10-03):

霜田氏のいつもやっている連ごとにインデント返る表現、あれただ見づらいだけだしやめたほういいと思っていたのだが、やっぱそうだよ、やらないほうがいいですよ

霜田明 (2017-10-04):

コメントありがとうございます。 良いピアノ曲の、サビから入って盛り上がらず消えていくイメージで書きました。 たしかに、インデント変えるの良くなかったです。

エルク (2017-10-25):

世界との乖離感、自己の身体的な乖離感、そして >僕たちが同じところにいた と、自分以外の他者との乖離感を描いていますね >遠い昔 僕たちが同じところにいたことを >風は思い出させるからだ という現在の状況とは異なる過去を「童話」つまりおとぎ話のような幻想だったのかもしれないと 回想する「僕」が終始 >膝を抱えて いるのは >僕達は必死だったのに >世界はひどく穏やかだ だったからだろう。 その乖離感を主軸に「僕」のちぐはぐに感じるものが雨に濡れ、風に吹かれることによって 現実を伴う実感として何度も繰り返し思い出させることになるのだろうか

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