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箱庭   

あきら@ちゃーこ 
作成日時 2018-11-09
コメント日時 2018-11-09

 

水面を歩いている 月が水を呑む 背中が融けている 反発する血は彩がない 水を蹴る音がやたらと響く 大きな瞳がここを見ている 月は涙を転がしている あれはわたしがわからないから 水ばかりを見ている 足先が随分と冷えて からだばかりが素直だ このちいさな卵のそとがわは かたく手足をちぢこめている 黒い崩れかけの指先から ほんの少し、外が見える 土鈴の罅を繕う 世界が閉じる 水面に立つひとり 足元に眼 そとがわを映す 空に瞳が光る うちがわを聴く目 土鈴の音がする わたしの背中あたりから ろろん、ろろんと ひときわ大きな音がした 指が割れている 空いた穴から 二つの目がこちらを見ている ああ、わたしだ


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ishimuratoshi58ishimuratoshi58 (2018-11-09):

淡々と柔らかいが強靭な語り口による、鮮明な美しさの詩的情景。結尾のポエジーはことに鮮やか。安易な読み解きなど入り込む隙のない、自立した詩世界の時空をそのまま味わい、残るのはいい詩を読んだ、という感想のみです。

あきら@ちゃーこ (2018-11-09):

ありがとうございます。 水面を歩くような読感にしたかったのです。

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