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最後の夜
少なくとも「産む」ことで社会と関わろうとする人が大勢いる 嫌いではないが、好きでもない 礼儀の問題である 相手にその気があるかどうかぐらい、まずもって知るべきだし、ないのであれば無理強いはするなと言いたい それが郷の慣習に従わないものだとしてもである いいねえ、君の臀部 戯れにそんなことを言う時もある 踊らなければ失礼な場合にはさ、TPOだ ブルジョワは死んだ アリナミンVと缶コーヒーで生まれた新しいマシンに取って代わられて 君は綺麗だろうか? 水色の透明なガラス細工みたいに 人目を引くということがどれほど本人にとってのハンデと成り得るか考えたこともないんだろうな 何の訳もなく見た目が可笑しいというだけで歩くことすら憚られる世の中なんて 親を殺そうと思っても仕方ない でもそんなことより 心の美しさを讃えたい 病んだ心を癒そうとするよりも遥かにそのほうが人々の心を宥める この世にはまだ美しく信じられるものがある 手垢の付いた錆びだらけの壊れた玩具(しそう)なんぞよりもっと確かな、神 その瞳に映ったものすべてが私の世界 結実しない愛を抱えて生きる 呼吸を知らない生き物が行進する夜の道 私の子をこの世に生み出すべきだったひとは私を愛しているだろうか 誠実さとはそのようなものだ 深い深い夜の闇 泳ぎ出した所を海と呼んで目を上げた先にあったひかりを月と呼んだ 水を掻いて進むものを腕と名付け尾を引いて波打つものを髪と喩えた 私だけがこの行軍に参加しているわけではなかったが、いつか聞いた声を子守歌だと思い出す 愛している 狭苦しい腕の中で最も小さな私を見詰める 目を塞がないで欲しい 産まない、産むではないのだと私は「海」に溺れることを覚える 呼吸を知らない生き物の行軍 月がこの夜にふたつある またたくものはすべて星だとクオリアが囁く この液体に満ちた星から あの石造りの星まで 笑い合いながら背骨の隆起をなぞる とても遠い
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最後の夜 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 141.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2026-02-07
コメント日時 2026-02-07
| 項目 | 全期間(2026/02/08現在) |
|---|---|
| 叙情性 | 0 |
| 前衛性 | 0 |
| 可読性 | 0 |
| エンタメ | 0 |
| 技巧 | 0 |
| 音韻 | 0 |
| 構成 | 0 |
| 総合ポイント | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文

