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花が降る
冬 花が降る 六方に花びら伸ばし 六花と言う 雪と言う名で 地上に降る 土に汚れ 尿に汚れ 糞に穢され それでも地上へ 意味もなく 意思もなく ただ咲き誇る 風が吹く 嵐となる 吹雪となり 地上に吹き荒れる 意味もなく 憎しみを込め 汚されたのを 穢されたのを 怒るのか 怨むのか 特に何でもないのか 地上の全てを 雪と言う花で 圧迫し 埋め尽くす 絶望の様な風鳴りが轟く 今は冬 今は冬 零下に凍え 氷る 今は冬 今は 花咲く季節 冬 全ての命は 白い雪の花の上で 中で 下で 息を潜め 止めている 花が枯れない 今は冬
花が降る ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 884.6
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2025-01-17
コメント日時 2025-01-21
| 項目 | 全期間(2025/12/06現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
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| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


冬に降る花。意味も意思もない、そのままの自然の事象。生き物はその過酷さに、雪もその過酷さに耐えるよりほかないのかもしれません。季節の移ろいに生き物は絡め取られているけれど、今は冬、そういった自然の事象を、その事象のままに描かれているように感じました。冬には白い花が咲く、大気は白く結晶化している。そのままに、自然を自然のままに、そこにある季節を描かれているように思いました。
0雪の清浄するパワーは感服ですね!
0以前、陸上自衛隊普通科連隊に所属しており、雪山で雪中行軍やら演習やらしていた上、前いた牧場が日本海側の海沿いで冬になると暴風雪が吹き荒れる環境にいました。 相当過酷な冬の嵐を体験しています。 その時の雪を思い出しながら書き上げました。 過酷をできるだけ過酷に描いたというのが正直なところです。
1正直、清浄するにも限度があるだろと思います!
1雪すなわち綺麗。という固定イメージを壊しつつ、雪の気高さのようなものを感じさせてくれる作品ですね。羽田さんの作品は写実と観念的な語句がミックスされているので、視覚だけでもなく、かと言って目に見えないものだけでもなく、というバランスの良さを感じます。
0雪とは北海道民にとって友であり宿敵と言えます。 なので新雪は綺麗ではあるものの、春先には道端で汚れまくっていますし、雪が降らない地方の方とは大きく視点が異なっていると思います。 散々雪には酷い目にあってますし。 表現してしまったのは雪の気高さというより、凶暴性のような気もします。 >写実と観念的な語句がミックスされている あまり自覚はありませんでしたが、その傾向はありますね。 自分の作風と言えるので、この方向でやっていこうと思います。
1残酷なまでの美しさ、というのはこういうのを指すのかもしれない。 実際、ロシアの詩とかでシベリアを舞台にしてるのではこういう過酷な環境の中の美しさを描くのを見たことがある。 『尿に汚れ 糞に穢され』 ……春先には道端で汚れまくっていますし、ってこういうことか……。 「なんで綺麗な近代詩的作品なのに、それを損ないかねない単語および表現を使うという、一歩間違えれば不合理(※詩作という観点から見て)なことを……?」って思ったけど、現実的な描写をするとなれば、すなわち雪の現実をきちんと書くなら、必要な描写だよな…… ※テイムラー隆一氏には乱暴な言動や汚物の描写を入れることを「不合理(近代詩の耽美主義に基づき)」と思う癖があります 『花が枯れない 今は冬』 これは不思議とストンと終わるような、いい感じの結び方だと思う。 確かに別の返信で言ったように凶暴性がやや前に出たって感じがあるけど、これで気高さもきちんと表現できている気がする。
0雪は綺麗ですが、過酷な生活を強いるものでもあります。 そこはシベリアでも北海道でも変わらないでしょう。 そして春先の汚さは雪国なら嫌でも見る物です。 冬と雪を描写するなら、そう言った事をあまり抜きたくなかったのです。 あと結びは他で書かれた事のない表現だと思います。 凶暴性と気高さを両方出せたのなら、作品として成功しました。よかったです。
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