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羽の胎児
夕暮色の心臓を抱えて 一番低い空気を吸う 窒息しそうな公園で 公園に さよならして 傷溜まりをまたいで こだまする刺すような無音 肉眼を失って なんの断崖も見えないので 心臓でだけ見る 秋の空 空までを砕いて もう二度とこの場所に帰れないように もう二度とこの場所を顧みないようにと 美しさだけが爆ぜる羽の心臓 美しさだけが爆ぜる羽の胎児を見て 皮膚でしか歌えなくなって 落下するように止まった 秋から夏へ落ちる茜
羽の胎児 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1022.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-08-02
コメント日時 2017-08-04
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
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| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
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| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


魅力的な題名ですね。 〈夕暮色の心臓を抱えて/一番低い空気を吸う〉腫れあがった心臓を抱えて、大地に付すイメージ。 公園、と二度繰り返す畳みかけが、功を奏しているか・・・二度目の「公園」は、大地とか地球とか、なにか別のWordに切り替えた方が、〈傷溜まりをまたいで〉というユニークな言葉が生み出す異次元世界への導入がスムーズになるような気がしました。 〈美しさだけが爆ぜる羽の心臓/美しさだけが爆ぜる羽の胎児を見て〉 印象的なリフレインですが・・・心臓に羽根が生えていて、そのまま飛翔していくようなイメージ、でしょうか。その赤剥けの心臓が、胎児のイメージに変容する、のか・・・。〈落下するように止まった〉ここで再び、地上に回帰した感もありますが、〈秋から夏へ落ちる茜〉ここで時間が逆行している。それだけ大きな展開をするのに一行だけで表現するのは、さすがに凝縮しすぎている、というべきか・・・この一行が付けたしのように見えてしまって、もったいないような気もします。 今、この場所から飛び立ちたい、離れたい、という想いは強く伝わってきました。
0「心臓でだけ見る 秋の空」すっごくいいですね。 心臓で見る、かぁ、う~ん。高鳴っているのか止まりそうなのか。 なかなか出てこない表現ですよね、素敵だなぁ。
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